PR会社と広告代理店の違いを徹底解説【それぞれの強みや依頼時の注意点】

PR会社と広告代理店にはさまざまな違いがあり、依頼するにあたってどちらに相談するべきかお悩みの方もいるのではないでしょうか。

自社の広告制作やプロモーションを依頼するため、広告戦略を専門に扱う会社に依頼したいと考えている方もいるでしょう。

そこで今回は、広告戦略を考えるうえで知っておきたいPR会社と広告代理店の違いについて解説します。

自社のプロモーション戦略を専門家に相談したいと考えている方は、ぜひ最後までご覧ください。

PR会社と広告代理店の違い

まずはPR会社と広告代理店の違いについて、ポイント別に解説します。

自社の広告戦略を依頼する企業を探している方は、どちらの会社の方が自社の依頼に合っているか検討してみてください。

PRと広告の基本的な違い

PR（Public Relations）と広告は、いずれも企業やブランドの知名度向上やイメージアップを目指す店では共通しています。しかし、手法やアプローチにおける考え方や目標には違いがあります。

・PR：企業やブランドの情報を発信して認知度向上やイメージアップを目指す

・広告：ブランドや商品サービスの情報を発信して、購入や売上アップを目指す

PRはメディアを通じて企業やブランドのイメージアップを目指すことに対し、広告は商品購入やサービス契約など、ターゲット層の直接的な行動を促すことを目的としています。

つまりPRは企業と消費者の長期的な関係構築を行う目的で行われますが、広告は商品購入や売上上昇など即効性を求めて行われることが多い点に違いがあります。

PR会社と広告代理店の業界の違い

PR会社と広告代理店はそれぞれ業界に違いがあります。

・PR会社：企業やブランドの広報やイベント企画、マーケティングなどのサービスを提供

・広告代理店：広告制作における企画や制作、効果分析など広告に関する全般業務を提供

つまり、PR会社はブランディングやマーケティングなど幅広い分野で依頼できることに対し、広告代理店は広告制作やそれに関連する業務に特化しています。

PR会社と広告代理店の業務内容の違い

PR会社と広告代理店に依頼できる業務内容の違いをご覧ください。

・PR会社：企業やブランドの広告戦略の立案や危機管理、SNS対応を担当

・広告代理店：広告制作の企画立案から制作まで総合的に担当

PR会社は広報戦略全体を企画し、メディア対応を含む幅広い業務を依頼できます。

メディアや一般消費者とのコミュニケーションまで任されるため、企業やブランドのイメージアップに重きを置いた依頼を相談できるでしょう。

対して広告代理店は、広告制作や掲載メディアの選定など広告戦略に関連する業務を依頼できます。

広告スペースの購入や目標ターゲット層への効果的な周知を目指すなど、販促や商品サービスの購入に重きを置いて依頼できるでしょう。

PR会社と広告代理店の強み

PR会社と広告代理店にはそれぞれ異なる強みや活用方法があります。

それぞれの効果的な活用方法とともに、比較ポイントをご覧ください。

PR会社の強みと効果的な活用方法

PR会社最大の強みは、企業の信頼度と認知度を構築するための専門知識や経験を備えている点です。

PR会社はメディアリレーションを通じて企業やブランドについて戦略的に広め、ポジティブなイメージを築くことに長けています。

効果的に活用するには、メディア戦略や自社の考え・目標について、PR会社に具体的に伝えることです。

これにより、企業やブランドのストーリーをPR会社専門スタッフにも正しく伝えられて、より戦略的なアプローチを提案・実行してもらえるでしょう。

広告代理店の強みと効果的な活用方法

広告代理店の強みは、広告制作における目に見える結果を目指せることと、目的に合わせた効果的な発信方法を提案してもらえることです。

広告代理店では広告キャンペーンの企画から実施まで一貫して提供し、広告スペースの購入やプランニングなど、広告に関する総合的な業務を依頼できます。

効果的に活用するには、ターゲット層の特徴や売上・契約数などで具体的な数字を設定して戦略を練ることがポイントです。自社が発信したい商品サービスのニーズや関心に沿って広告の打ち出し方から企画提案してもらうことで、より戦略的に広告制作を成功に導けるでしょう。

広告代理店とPR会社の強みの比較

広告代理店とPR会社の強みをまとめると、それぞれ以下のとおりです。

・広告代理店：売上や契約数に関する直接的かつ即効性のある戦略を打てる

・PR会社：長期的な企業への信頼や認知度の構築を期待できる戦略を打てる

広告代理店とPR会社のどちらに依頼する場合も、企業やブランドが求める具体的な目標や納期を設定して、サービスを利用することが大切です。

またイメージアップと売上向上のどちらも目指すなら、広告代理店とPR会社両方に依頼するのも選択肢の1つです。広告制作とPRを連携させれば、より総合的なマーケティング戦略を期待できるでしょう。

PR会社、広告代理店へ依頼時の注意点

PR会社や広告代理店に依頼する際の注意点を、ポイント別にまとめます。

PR会社に依頼する際の注意点

PR会社に依頼する際の注意点として、主に3つが挙げられます。

・実績が豊富なPR会社に依頼する

・信頼性があり口コミ評判も良いPR会社に依頼する

・さまざまなメディア媒体にアクセスでき戦略の幅が広いPR会社に依頼する

会社の実績や信頼性はもちろん、PR活動においてさまざまな選択肢に対応しうるかどうかも重要です。動画やSNSなど需要の高いメディアはもちろん、依頼内容やターゲット層に応じて最も相性の良い戦略を提案しサポートできるかどうかは、非常に重要なポイントです。

広告代理店に依頼する際の注意点

広告代理店に依頼する際は、以下3つの注意点を守る事が大切です。

・高い技術を持つクリエイターが在籍する会社に依頼する

・広告戦略を具体的に提案し実行に移せる会社に依頼する

・適切なメディア企画を提案し具体的な計画を立てられる会社に依頼する

広告戦略におけるクリエイティブ能力や提案実行力は、広告代理店を依頼するうえで欠かせないポイントです。

また依頼に応じて幅広い選択肢から適切な戦略を立てられるかどうかも意識して、依頼したい広告制作会社を検討しましょう。

費用対効果を重視した依頼のポイント

PR会社や広告代理店に依頼する際は、費用対効果を重視して依頼することも欠かせません。そのうえで意識したいポイントが以下のとおりです。

・依頼前に明確な目標や目的を設定する

・依頼内容に対して自社でどれくらい予算を捻出できるか検討する

・複数のPR会社や広告代理店から提案書を受け取り比較検討する

「なんとなく依頼したい」と無計画に相談するのではなく、明確な目標や予算を設定することで、より具体的かつ効果的な提案を受けられます。

また会社によりノウハウや考え方にも違いがあるため、複数の会社に相談してより自社の考えに沿った提案ができる会社を選んでください。

PR会社と広告代理店の選定方法

PR会社と広告代理店を選定する方法について、それぞれ解説します。

PR会社の選定方法

PR会社を選定するには、以下のポイントを意識することが大切です。

・実績と信頼性を備えたPR会社を選ぶ

・豊富なメディア媒体で円滑なPR活動ができる会社を選ぶ

過去の実績が豊富であり、実際に依頼を成功に導いているかどうかは、PR会社を選ぶうえで非常に大切です。

またプロモーション活動を行ううえでのメディア媒体やイベント会社などとのコネクションが豊富で、依頼に応じて幅広い提案ができること、円滑にPR活動を進められることもPR会社選びで欠かせないポイントです。

広告代理店の選定方法

広告代理店を選ぶ際に注目するべきポイントをご覧ください。

・ターゲット層に適切なアプローチができる会社を選ぶ

・優れたクリエイティブ能力と戦略性がある会社を選ぶ

ターゲット層により効果的に訴求できるアプローチを提案できることはもちろん、その戦略を形にするためのクリエイティブ能力や戦略性にも注目です。

ただ洗練された広告を打ち出すだけでなく、依頼内容やターゲット層に合った内容を検討できることは、より自社に合った広告制作を依頼するうえで必ず確認しておきましょう。

主要なPR会社の紹介

主要なPR会社を紹介します。

株式会社ベクトル

株式会社ベクトルは幅広いニーズをもとにPRプランを提案するPR会社です。

同社ではPRやブランディング、マーケティングに関して強みを持つ関連会社と連携し綿密なコミュニケーションを取ることで依頼に沿ったPRプランを提案しています。

また配信プラットフォーム・PR TIMESを運営するなど、自社で発信メディアを立ち上げ運営することでも多くの企業のPR活動に貢献しているPR会社だといえます。

・浅草六区再生プロジェクトの企画PR（株式会社プラチナム）
・コカコーラ『い・ろ・は・す』PR動画制作（株式会社VECKS）

株式会社サニーサイドアップ

株式会社サニーサイドアップは常識にとらわれないプロモーションアイデアと技法で柔軟にPR戦略を策定実行してきた会社です。

特にクリエイターの制作環境が大切にされており、プロがその能力を最大限に発揮できる環境でPR戦略が練られていることから、クオリティの高さでも評価されています。

制作では芸能人や著名人をキャスティングする企画やイベントをはじめ、デザインはもちろんキャスティングや会場設営などの周辺業務も任せられるため、多彩なPR戦略に対応しうる会社だといえます。

・サンマルクカフェ ハロウィン限定商品PR
・ 一般社団法人日本釣用品工業会 釣りマナー川柳企画
・東急不動産 Forestgate Daikanyama サービスPR・メディア対応

株式会社電通PRコンサルティング

株式会社電通PRコンサルティングはPRを「価値づくり」と位置付けて、企業や商品サービスの価値をプロデュースしてプロモーション戦略に落とし込んでいくことを大切にしています。

トレンドや情報メディアでのPR効果を綿密にリサーチしたうえで戦略を策定しているため、常に最新の情報をふまえた戦略を依頼できるでしょう。

PR制作ではメディアや業界を問わず広く請け負っており、なかには受賞歴のあるものも多数存在します。

そのため実績・請負内容の両面から見て、クオリティの高さがわかるPR会社だといえるでしょう。

・株式会社バンダイ／ガシャポン45周年『答えはガシャポンだ』PR
・株式会社ツムラ／違いを知ることからはじめよう。#わたしの生理のかたち PR
・大王製紙株式会社／「マザーズバッグをファミリーバッグへ」PR

EPOCH

EPOCHは広告制作からブランディング、マーケティングまで幅広く依頼できる会社です。

広告制作における企画やマーケティングから実際の戦略まで総合的に依頼できるため、期間を問わず広告制作とプロモーション活動の両方を統合した戦略を打ち出したい会社に向いています。

制作では幅広いジャンルで活躍する豊富な実績と経験を備えたクリエイターや専門家が手がけることで、話題性に富んだ広告を数々世に送り出しています。

そのため、商品サービスの告知や売上アップはもちろん、企業やブランドの認知度アップまで幅広く依頼できる会社をお探しの方も、ぜひEPOCHに相談してみてください。

・CITIZEN｜YOAKE COLLECTIONブランド開発〜広告制作プロデュース
・集英社｜呪術廻戦 渋谷13面連動デジタルサイネージ
・Microsoft Surface｜まだタイトルのない君へ。広告企画〜制作

主要な広告代理店の紹介

デジタル媒体でのPR戦略をプロに依頼するなら、広告代理店に依頼するのもおすすめです。

PRを依頼するならおすすめの広告代理店4社についてご覧ください。

電通

電通は広告代理店として誰もが知る企業になります。

広告の運用以外にもマーケティングなどIT分野で幅広く事業展開しており、海外にも傘下企業を持つなどグローバルな活躍を見せています。

国内外で広く知られているだけでなく、国内マスメディアでのシェア率が圧倒的に高いため、シェアが圧倒的に高いです。

博報堂

博報堂は1895年設立、100年を超える広告代理店です。

読売広告と同じく博報堂DYホールディングスの子会社の1つであり、長きにわたる運営実績からデータに基づく緻密な広告戦略を練っています。

大きな特徴が手厚い人材育成と自由度の高さで、企業内大学を設立しクリエイターを育成するほか、個人のクリエイターとしての能力を大切にし、入社年数や年齢を問わず仕事が任せられています。

そのため、クリエイティブ制作の側面からも広告運用に関わりたい人にピッタリな社風だといえるでしょう。

サイバーエージェント

サイバーエージェントはWEBや映像媒体を中心にさまざまな広告運用を手掛けており、SNS広告の実績も豊富です。AbemaTVの運営元でもあり、動画サービスやAI開発・ゲーム事業など非常に幅広く事業展開しています。

これによりIT系ベンチャー企業の代表格としても知られており、非常に注目度の高い広告代理店だといえます。

EPOCH（エポック）

EPOCHでは多くのクリエイターが在籍し、多彩な広告運用を手掛けています。

クリエイターそれぞれが広告制作における手法やジャンルが異なり、ときには異なるジャンルで活躍するクリエイター同士がチームを組み、独創的かつ新しい広告を生み出し続けている広告代理店です。

手がける広告はバナーやポスターからテレビCM・デジタルサイネージ、展示イベントや商品ブランドのプロデュースまで多彩です。

同社では広告制作における戦略や企画、制作までワンストップで手がけているため、広告制作における幅広い部門に携われます。

PR会社と広告代理店におけるSNSやメディアの利用

PR会社と広告代理店は、それぞれSNSやメディアなどデジタル領域で広く事業展開するビジネスモデルも増えつつあります。PR会社と広告代理店のSNSやメディアの活用方法について、それぞれご覧ください。

PR会社におけるSNSやメディアの活用方法

PR会社ではSNSやメディアを活用して、企業やブランド情報を効果的に発信しています。

・SNS戦略の策定

・メディアリレーションの活用

適切なSNSプラットフォームの選定や投稿のタイミング、配信のセッティングなどより効果的にSNSを使った情報発信ができる戦略を検討できることがPR会社の強みです。

また企業やブランドの情報をさまざまなメディアで発信し、リリース情報を告知するほかメディアに効果的に情報提供し、露出を増やしていくこともPR会社でのメディアの活用方法です。

広告代理店におけるSNSやメディアの活用方法

広告代理店ではSNSやメディアを広告発信の選択肢として活用し、ターゲット層に効果的に情報発信しています。

・SNS上で広告を投稿しターゲット層に効果的にリーチする

・TVや新聞、WEBなど最適な広告スペースを検討し戦略的に投稿する

広告代理店ではSNSやメディアを広告を発信するプラットフォームとして捉え、どのようなメディアで投稿すればより効果的に発信できるか、戦略的に検討できます。

企業やブランドが適切なパートナーシップを結び、戦略的に広告をメディアに掲載できる戦略を検討できることが広告代理店を利用する強みだといえるでしょう。

幅広い業務を行う総合型広告代理店の特徴

総合型広告代理店では、広告に関連するさまざまなサービスを一括で提供できることが魅力です。

・広告制作からPR活動まで幅広いサービスを提供

・クライアントのニーズに沿ったプランやサービスのカスタマイズ

・広告制作に関する一連の業務を一括管理かつ効率化

・広告による総合的な分析や効果に関する評価を実現

広告制作はもちろん、広告を公開することによる効果を総合的に分析検討できることも、総合型広告代理店の特徴です。

複数のメディアでの広告展開や綿密な企画立案を求めるのであれば、総合型広告代理店への依頼を検討するのも良いでしょう。

総合型広告代理店とは

総合型広告代理店では、広告制作はもちろんPR活動やブランディングまでまとめて依頼でき、広告制作・PRの両方をまとめて依頼したいと考えている企業におすすめです。

広告制作分野ではあらゆる広告媒体を扱っているため、クライアントの希望に合わせた広告戦略をカスタマイズしてもらえることが強みです。

PR会社と広告代理店の特徴と違いを抑えて発注していこう

PR会社と広告代理店の特徴や違いについて解説しました。

PR会社と広告代理店はそれぞれ専門として扱う業務の領域に違いがあり、長期的な消費者との信頼関係を築くならPR会社、商品サービスの売上アップなど即効性のある発信がしたいなら広告代理店の利用がおすすめです。