【税金を余分に払ってました】年収1000万フリーランスの手取り事情を暴露します!
フリーランスはサラリーマンのように源泉徴収制度がないので、自ら確定申告を行って、所得税や住民税を納めなければなりません。
では、年収1000万円のフリーランスが負担する税金の割合はどれくらいになるのでしょうか。
サラリーマンと同じくらいというイメージを持っているかもしれませんが、実際のところはどうなのか、以下で見ていきましょう。
年収1000万円超のフリーランスはどれくらいいるのか?
はじめに、そもそも1000万円以上もの年収を稼いでいるフリーランスはどれくらいいるのかを見ておきましょう。
フリーランスというと、どうしても薄給というイメージがあるかもしれませんが、実際にもその通りで、フリーランス協会が公表しているフリーランス白書を見てみると、2019年度では大半のフリーランスの年収は200万円から400万円の間に分布しているとされています。
一方で、高額所得者が全くいないのかというと、そういうわけではありません。
近年ではブログや動画投稿によるアフィリエイト広告を利用して数千万円から1億円を超えるような大金を稼いでいるフリーランスも増えてきています。
もっとも、その数はまだまだ少なく、白書によると年収1000万円以上を得ているのはフリーランス全体の10パーセント弱となっています。
もっとも、ここで注意しなければならないのは、この金額はあくまでも額面上のものであるという点です。
実際には、ここから税金を納めなければならないので、手元に残る手取り金額はそれよりも少なくなるという点に注意しなければなりません。
年収1000万円超のフリーランスの手取り額とは?
では、年収1000万円のフリーランスの税金と手取りの割合は、どの程度になるのでしょうか。
・一般的なライターのケース
経費があまりかからないライターが青色申告を利用して税金を納める場合だと、税金と手取りの金額はほぼ1対1の割合となります。手元に残るのは、年収の半分の約500万円ほどであるとイメージしておけばよいでしょう。
ただし、ここで頭に入れておかないといけないのは、年収が同じでも実際に納める税金の金額は個々人が置かれている状況によって大きく変わり得るという点です。
経費を多く使っている人であれば、課税所得が少なくなるので、その分、税額も小さくなります。逆に経費がほとんどかからないような事業を営んでいる場合には、より税金が多く課されるというわけです。
また、青色申告と白色申告のいずれを利用するかによっても税額は変わってきます。
・経費の考え方
経費というと、仕事用に購入した文房具代や出張に要した交通費などをイメージするかもしれませんが、実際にはそれ以外にも様々なコストを経費として計上することが可能です。
例えば、エンジニアやデザイナーのように特に仕入れを行う必要がないような事業を営む場合であっても、仕事で使用するオフィスの賃料や、パソコンやソフトウェアにかかる費用は当然に経費として算入できます。
また、青色申告を行っておけば、自宅と兼用しているオフィスの賃料や光熱費の一部も経費にできるのです。そのため、かかった経費を全てトータルすれば、年間で100万円以上の節税効果が得られるケースも珍しくありません。
もっとも、あくまでも仕事に必要な支出であることが前提となりますので、全く関係の無いような費用を経費に入れないようにしましょう。
フリーランスの税金
最後に、フリーランスが納めるべき税金にはどういったものがあるのかを説明します。
・所得税
所得税は、課税所得に課せられる税金です。
この課税所得というのは、売上から費用を控除し、さらにそこから一定の所得控除額と呼ばれる金額を引いたものですので、売上高がすべて課税対象になるわけではありません。
所得控除には、生命保険料控除や医療費控除、社会保険料控除などが含まれます。累進課税制度が採用されているため、税率は課税所得の金額によって異なってきますが、年収1000万円の場合だと20パーセントか23パーセントのいずれかになるケースが多いでしょう。
・住民税
住民税は、都道府県民税と市区町村民税に分かれています。
いずれも所得に応じて税額が変わる所得割と納税者一律で一定額が課せられる均等割から構成されており、所得割の税率は都道府県民税の6パーセントと市区町村民税の4パーセントを合わせた10パーセントとなっています。
一方、均等割は、都道府県民税と市区町村民税を合わせて年4000円ですので、例えば課税所得が600万円のフリーランスが支払う住民税の金額は「600万円×0.1+4000」という計算式を解いて導かれる60万4000円です(復興特別所得税や調整額等があるため、実際の金額はやや異なります)。
・個人事業税
フリーランスの場合には、所得税と住民税に加えて、個人事業税が課せられます。これは法定の70業種のみに課税されるものであり、業種によって税率が異なるため、自分が営む事業が課税対象になるかどうかは個別に確認しておかなければなりません。
なお、年間290万円までは控除があるので、課税所得がそれ以下の場合は課税されることはありません。
フリーランスの手取り額のイメージを持っておこう
以上で見たように、フリーランスの手取り額は、経費の多寡によって大きく異なってきます。
そのため、少しでも手取りを増やすためには、なるべく多くの経費を計上して税額を少なくするということがポイントになります。
ただし、経費として認められる費用は限られていますので、もし自分だけで判断できない場合には、税理士などの専門家に相談してみると良いでしょう。
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