今求められる理想の働き方とは?-ワークバランスに成功するための取り組み方
「理想の働き方」と聞いて、あなたはどのような働き方を想像しますか?
どんな人生を歩みたいかは人それぞれのため、理想の働き方についても、思い描くものは人によって異なるでしょう。
また、性別や住んでいる国など、生まれ育った環境によっても理想の働き方は変わります。
そこで今回は、日本における「理想の働き方」と、理想の働き方を実現できている企業の実例をご紹介します。
より良い社内環境を目指したいと考えている方は、ぜひ参考にしてください。
これからの日本人の理想の働き方とは
日本における「理想の働き方」について、電通総研「クオリティ・オブ・ソサエティ調査2020」によると、以下の結果が公開されました。
理想の働き方で求めること
雇用が安定している:63.7%
参考:「理想の働き方」と現状のギャップは大きい?
自分の好きな仕事ができる:51.7%
希望の収入が得られる:50.7%
言いたいことを言える:48.0%
出産育児・介護などで心置きなく休暇を取れる:43.4%
自分の裁量で働き方を選択できる:37.9%
仕事を頑張りたいのか、プライベートを大切にしたいのかなど、人によって意見は分かれるところです。
「雇用の安定」「仕事のやりがい」を重視する意見が多いことがわかります。
しかし、同アンケートでは「現状の働き方」に関して、「理想の働き方に当てはまる働き方ができていない」と答えた人が45.1%に上り、理想と現実がかけ離れていると考えている方が多いことも現状です。
女性の理想の働き方
性別によっても、理想とする働き方・歩みたい人生の形は異なります。
特に近年では女性の社会進出が叫ばれるようになりましたが、女性が思う理想の働き方はどうなのでしょうか。
その一例をご紹介します。
・ワークライフバランスが取れた働き方ができる
・管理職に育児経験者がおり育休に理解がある
・働き方や仕事のやり方に柔軟な発想を活かせる
・協力して働くことが主体になっている
女性は結婚をきっかけに出産・育児による長期休暇が必要になるケースが多いです。
しかし、現状では一度出産や育児を理由に長期休暇を取ると、復帰が難しいなど女性がキャリアアップを目指す機会は少ない傾向にあります。
そこで、女性が思う「女性の理想の働き方」として、ワークライフバランスを取りながら自分らしく働けることを重視する声が多いです。
例えば、育休を取っても復帰しやすく、周囲からの理解も厚いなど。
特に勤め先の管理職に出産・育児経験者の女性がいれば「育休を取ってもキャリアアップできる」実例があり、より女性が安心して働ける環境となるでしょう。
理想の働き方を実現できた企業の実例
理想の働き方として、やりがいやワークライフバランスが取れていることなどが挙げられます。
しかし、一方で「理想の働き方」を実現できていない企業が多いことも現状です。
ここでは、社員の働きやすさを大切にし、理想の働き方を実現できている企業実例を3つご覧ください。
トヨタ自動車株式会社
世界トップクラスの自動車製造メーカーとして知られるトヨタ自動車株式会社は、社員を第一に考えた労働環境の整備により、労働生産性の向上を目指しています。
例えば、働き方の1つとしてテレワークを選択できるようにすると同時に、在宅勤務を推奨する取り組みをはじめました。
スムーズなリモートワークを推進するため、ITツールをフル活用し、従業員が自宅から仕事に参加できるようにしたことで、生産性の向上が実現。
働き方改革をきっかけに、より自分らしく・ワークライフバランスを取りながら働ける環境となりました。
株式会社レオパレス21
賃貸事業を中心に展開する株式会社レオパレス21は、「企業の成長に必要なのは「人」である」という考え方を大切にしています。
なかでも積極的に取り組んでいるのが、女性が活躍できる環境作りです。
育休中の時短勤務の推進や女性社員の管理職への抜てきなど、女性が活躍できる職場づくりを、さまざまな観点から実践しています。
さらに、男性社員の育休取得推進や労働時間の管理制度も導入。
これにより、2009年以前は離職率が25%を超えていたところ、2017年の調査では8%台まで下がり、より社員が働きやすい企業へと成長していることがわかります。
サイボウズ株式会社
クラウドサービスを開発・提供するサイボウズ株式会社では、社員が自由な働き方を選択できる環境を目指しています。
同社では2010年よりリモートワークを推進していましたが、2012年より「ウルトラワーク制度」を導入しました。
ウルトラワーク制度は在宅勤務で仕事に参加できることに加え、早朝勤務・午後4時退勤など、単発で働き方を選択できる制度です。
また、育児休暇に加え、キャリアアップを目的とした「育自分休暇制度」も設けられ、より自分らしく働ける社内環境が整えられています。
これにより、サイボウズ株式会社では2005年には28%だった離職率が、2012年には4%台まで減少し、理想の働き方を選択できる企業として注目されています。
今後重要視されているワークバランスを時間を掛けて作りだそう
理想の働き方は人それぞれですが、現状では「理想の働き方を実現できてはいない」と感じている人がほとんどです。
そこで、より良い労働環境を目指すなら、社員が思う「理想の働き方」のリサーチが欠かせません。
自社の労働環境のどこに問題点や課題があるのか分析し、改善できるよう制度改正を検討しましょう。
ただ、労働環境の改善はすぐに効果が出るものではありません。
何年も掛けて試験導入し、離職率や労働生産性の変化を分析する必要があるため、慎重に取り組むことも大切です。
理想の働き方ができる企業を目指すため、戦略を立ててより良い社内環境に整えましょう。
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今求められる理想の働き方とは?-ワークバランスに成功するための取り組み方
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