クライアントからの要望に、テクノロジーの視点での実現方法や、より企画段階から入った時にこういう技術を使ったこんなアイデアもあるよ、などとソリューションを提案しつつ、アプリの設計から実装まで一環で行なっていました。案件の中で、クライアントとプログラマーのコミュニケーションのハブになるイメージです。僕が一度両者の間に入って吸収し、要望で難しそうなものがあったら代替案を出したり、またどうしても実現自体が難しそうであれば、「それがなぜ難しいのか」を噛み砕いて説明します。
それから、メンバーのアサインもテクニカルディレクターの大切な役割です。「このメンバーはこういう技術が得意、だからこの仕事を任せよう」「ここはあの子に任せた方が進行がスムーズに行きそうだな」などと詰将棋のようにチームを作ります。メンバーとコミュニケーションを取って、それぞれの持ち味を生かしながらローンチめがけて開発をしていくんです。ただ、そうやってディレクターとして進めてはいるけれど、何かあったら全てのパートを自分でも実装出来るようにしておく。万が一、途中で問題が起きた時にはバックアッププランに切り替えたり、自分で巻き取る必要があるためです。
クライアントの希望を叶えることも、メンバーが最適な仕事を出来るように環境を整えてあげることも、どちらも大切なんです。テクニカルディレクターというと人によって色々なスタイルがあるのですが、それが僕の場合の役割ですね。