【こんな貰っていいの】キャリアアップ助成金とは?!概要や流れなどについて解説
人材育成は、企業が事業を存続していく上で欠かせません。
しかし、費用もかかるため、なかなか思うように進められない企業も多いのではないでしょうか。
ここでは、キャリアアップ助成金の概要やコース、申請の流れなどについて解説していきます。
優秀な人材を増やし、企業の生産性を向上させるために活用してみてはいかがでしょう。
キャリアアップ助成金とは
キャリアアップ助成金とは、正社員化や処遇改善の取組を実施した事業主が、助成金を受け取れる制度のことです。
この制度は、企業内における、非正規雇用労働者(有期雇用労働者や短時間労働者、派遣労働者等)のキャリアアップの促進を目的として、作られました。上手に活用することで、労働者の意欲や能力を向上させたり、生産性を高めたりできるようになります。
企業価値の向上にもつながるでしょう。
キャリアアップ助成金の制度を利用し、助成金を受け取るためには、定められている以下の要件を満たしておく必要があります。
・雇用保険適用事業所の事業主である
・雇用保険適用事業所ごとに、キャリアアップ管理者を置いている
・雇用保険適用事業所ごとに、対象労働者に対して、キャリアアップ計画を作成している。かつ、コース実施日の前日までに、管轄労働局長から受給資格の認定を受けている。
・対象労働者に関して、労働条件や勤務状況、賃金の支払い状況などを明確に記した書類を整備しており、賃金の算出方法が明らかである
・計画期間内に、キャリアアップに取り組んでいる
また、不正受給を防止するために、様々な定めも設けられています。
この制度では、事業主の都合による書類の差し替えや訂正が認められていません。申請書などを作成する際は、不備のないよう、しっかり確認するようにしましょう。
そして、審査や実地調査、会計調査員の検査に協力しない場合は助成金を受け取ることができません。もし不正受給が発生した場合は、助成金の返還に加え、延滞金や違約金の請求もされる仕組みになっています。
さらに、5年以内は助成金が受け取れないなど、ペナルティも設けられています。
キャリアアップ助成金を利用した場合は、後からでも対応できるよう、支給が決定された時から5年間は書類関係を保存しておくようにしましょう。
キャリアアップ助成金のコースとは
キャリアアップ助成金には、全部で7つのコースが設けられています。
大きく分けると、正社員化コースと、それ以外のコースに分けられます。
それぞれのコースで細かい要件が定められており、状況によっては加算できるケースもあるため、取り組む場合は情報を詳細までしっかり確認しておくようにしましょう。
また、企業内で生産性の向上が認められた場合は、助成額や助成率を割増することも可能になります。
・正社員化コース
就業規則や労働協約などに基づいて、有期雇用から正規雇用などに転換した場合や、直接雇用した場合に、助成金を受け取れるコースです。
・有期→正規 中小企業の場合:1人当たり57万円<72万円>/大企業の場合:1人当たり42万7,500円<54万円>
・有期→無期、無期→正規 中小企業の場合:1人当たり28万5,000円<36万円>/大企業の場合:1人当たり21万3,750円<27万円>
この他に、障害者の雇用促進や定着を図るために作られた、障害者正社員化コースもあります。
・正社員化コース以外
処遇改善関係コースと呼ばれ、下記の5つのコースがあります。
・賃金規定等改訂コース
・賃金規定等共通化コース
・諸手当制度等共通化コース
・選択的適用拡大導入時処遇改善コース
・短時間労働者労働時間延長コース
それぞれのコースに、細かい要件が定めらており、それを満たしている場合に限り、1事業所当たり、もしくは1人当たり定められた金額の助成金を受け取ることができます。
キャリアアップ助成金を受給するまでの流れ
キャリアアップ助成金を受給するためには、まず、事業主がキャリアアップ計画を作成し、管轄する労働局へ提出します。
その際、労働組合等から意見を聴くことも必要です。
ここからの流れは、正社員化コースか、それ以外のコースかによって変わってきます。
正社員化コースの場合は、就業規則等を改訂し、それに基づきながら対象労働者を正社員等へ転換。転換後は、以前より3%以上増額した賃金を6カ月間支払っていきます。
一方、正社員化コース以外の場合は、まず、就業規則の改定など、計画に基づいた取組を実施し、その後6カ月間、賃金を支払っていきます。
就業規則の改訂方法などは、労働局やハローワークへ相談しながら行っていくようにしましょう。
どちらのコースも、賃金の支払いが済んだ後、支給申請が可能になります。そして、無事に審査が通過すると、ようやく支給が決定されます。
最新の情報をチェックしておこう
キャリアアップ助成金の制度は、支給要件や助成メニュー等が変更になっていることもあり、常に最新の情報を取得しておく必要があります。
また、1年度、1事業所当たりで、申請可能な人数や回数にも上限が設けられています。
制度の利用を考えている場合は、事前に厚生労働省のホームページ等で情報をよく確認しておくようにしましょう。
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