【知ってる人だけが生き残れる】知識が大きな差を生むフリーランスの税金計算について初心者向けに解説!
フリーランスになると経理関係の雑務も自分で行う必要がありますが、特に税金に関する計算は大変です。
そもそも、税金に関する知識が少ないという方も多いでしょう。
そのような人の役に立つように、今回はフリーランスが納める税金についてご紹介し、特に重要な所得税の計算方法も詳しく解説します。
合わせて所得控除についてもご紹介していきますので、是非参考にしてください。
フリーランスが納める税金には何があるの?
フリーランスが納める税金はいくつかあります。まずは、それらを確認していきましょう。
・所得税
個人の年間の所得金額に対して課税され、国に納める義務がある税金が所得税です。
フリーランスの所得は事業所得または雑所得に分類され、年間所得が48万円を超えたら所得税を納税しなければなりません。この際、所得税を計算してそれを申告し、さらに納税するという一連の手続きを自分で行う必要があります。これが確定申告です。税率や計算方法は後述します。
ここで注意しておきたいのは、課税されるのは収入ではなく所得に対してだということです。
収入は報酬や売り上げなど手元に入ってきたお金の合計金額ですが、所得は収入から必要経費や控除額を差し引いた金額になります。仕事のための書籍の購入や取材のための交通費などの経費を漏れなく計上することは、フリーランスにとって所得税の節税に繋がる大切なポイントです。
・住民税
個人が都道府県や市区町村に納める税金が住民税で、フリーランスも納税する必要があります。
均等割と所得割の合計金額が住民税となり、これは前年の所得を基に計算されます。
年間所得が43万円を超えた場合に納税義務が発生し、手続きは確定申告をしている人ならば特に必要ありません。確定申告をしていないという人は、別途申告が必要になります。
・個人事業税
事業を行っている場合、都道府県に納める義務が生じるのが個人事業税です。法定業種に該当する年間所得が290万円を超える個人事業主が納税することになり、税率は事業内容によって違います。
例えば、不動産売買業や料理店業は税率5%、畜産業や水産業は税率4%です。マッサージや指圧は税率3%ですが、フリーランスが多いデザイン業や広告業の税率は5%となっています。
他にも、ライターや漫画家などフリーランスが多い業種がありますが、こちらは法定業種ではないため、個人事業税の課税対象ではありません。前年の所得を基に個人事業税の金額が決定しますが、そのための手続きは確定申告をしていれば省くことができます。
・消費税
消費税は、販売やサービスなどの取引の際に課税される税金です。消費者が負担し、それを事業者が納税することになります。
フリーランスは開業してから2年以内の場合、消費税は免税になっているので覚えておきましょう。
また、年間売上高が1,000万円以下の場合も消費税は免税され、免税事業者になるかどうかは前々年の売上によって決定します。ただし、前年の1月から6月の半年間に売上高が1,000万円を超えた場合は、次の年から消費税が課税されますので注意が必要です。
・固定資産税
固定資産税は土地や家など償却資産の保有者に課税され、地方自治体に納税する必要があります。
自宅で仕事をしているフリーランスの場合は納税義務が生じますが、固定資産税は確定申告の際に経費として計上することが可能です。
・国民健康保険料
国民健康保険料は厳密には税金ではありませんが、税金と同じくらい大切ですので確認しておきましょう。
日本では国民は皆何らかの健康保険に加入することが義務となっており、基本的にフリーランスは国民健康保険に加入することになります。
そのため、その保険料を納めることもフリーランスには必要です。市区町村ごとに保険料を決定して徴収するため、地域によって保険料には差があります。
基本的には均等割と平等割、そして所得割の合計金額が保険料となり、これは前年の所得を基に計算されます。
国民健康保険に関して注意しておきたいのは、会社員から独立してフリーランスになる場合です。会社員の時はそれぞれの会社で健康保険に加入しているため、退職した場合は会社の健康保険から国民健康保険への切り替えの手続きが必要となります。
フリーランスになったからといって自動で国民健康保険に切り替わるわけではありませんので、手続きを忘れないようにしましょう。
節税になる!所得控除について知ろう
ここで、税金計算の際に重要な所得控除について知っておきましょう。
控除には様々な種類があり、どれも税金を計算する際の基本となる所得から一定額を引くことができるものです。フリーランスが節税するためにも大切ですから、主な所得控除をいくつかご紹介していきます。
・基礎控除
基礎控除は収入がある場合、全ての人が対象となるものです。金額は48万円となっています。
・社会保険料
フリーランスに関係する主な社会保険料は、前述した国民健康保険料と国民年金保険料です。
また、介護保険料や高齢者医療保険料、国民年金基金掛金なども控除対象で、これらの社会保険料は1年間に支払った全額がそのまま控除額になります。配偶者や扶養家族の分の保険料も支払った場合は、それも控除の対象です。
・医療費控除
年間10万円を超える医療費を支払った場合は、医療費控除の対象となります。
ただし、対象となる医療費には条件があり、例えば美容整形や病気予防のためのビタミン剤の購入などは医療費には当たりません。
医療費控除の金額は、実際に支払った金額から保険金などによる補てん額と10万円を差し引いた金額になります。年間所得金額が200万円未満の場合は、10万円ではなく総所得金額の5%を差し引くことも可能です。配偶者や扶養家族の医療費も控除の対象になります。
・配偶者控除
年間所得が48万円以下の配偶者がいる場合、配偶者控除の対象です。ただし、配偶者の収入が給与のみの場合は、給与収入が103万円以下であれば控除の対象となります。納税者の年間所得金額や配偶者の年齢によって、控除額は13~48万円と変わってきます。
・扶養控除
生計を共にしている配偶者以外の親族がいる場合は、扶養控除の対象です。
扶養親族の年間所得は48万円以下であることが条件となります。ただし、配偶者控除と同じく収入が給与のみの場合は103万円以下です。控除額は同居しているかどうかや扶養親族の年齢によって違いがあり、38~58万円となっています。
他にも様々な控除がありますから、税金計算の際には自分が対象となる控除を事前に調べてみましょう。
不明な点は税務署などに相談すると詳しく教えてもらえます。
実際に所得税を計算してみよう
所得税を計算して確定申告を行えば、基本的に他の税金の申告手続きは不要です。
▼【国税庁】所得税の計算についてはこちら
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/2260.htm
そのため、少なくとも所得税の計算はできるようにしておいた方が良いでしょう。
ここでは、1年間の収入を500万円、経費を50万円と仮定し、実際に所得税を確認していきます。ただし、配偶者や扶養親族はいないものとし、控除に関しては基礎控除と社会保険料控除のみ適用します。
所得税の計算の前に、社会保険料控除のためにまずは国民健康保険料を確認しておきましょう。
納税者の年齢は30歳で前年の総所得は400万円だったと仮定し、医療分と後期高齢者支援金分のみ計算します。
医療分の所得割額の計算式は、基礎となる所得額に7.34%を掛けることになっています。また、基礎となる所得額に2.35%を掛けたものが、後期高齢者支援金分の所得割額です。基礎となる所得額は総所得から43万円を差し引いた金額ですので、357万円となります。
これを基に計算すると、所得割額の合計は34万5,933円です。ここに、均等割額38,800円と平等割額31,100円を合わせることになりますので、保険料は全部で41万5,833円となります。また、国民年金の保険料は年間で19万9,320円です。
この場合の所得は収入から経費と控除額を引いた金額ですから、500万円から経費の50万円と基礎控除の48万円、国民健康保険料の41万5,833円、国民年金保険料の19万9,320円をそれぞれ引いて340万4,847万円となります。所得税の税率は所得額によって5%~45%と違いがあり、この所得額の場合の税率は10%です。
よって、所得税の金額は34万484円となります。
ただし、国民健康保険料は自治体によって違いがあるため、正しい金額を知りたい場合は自分の住んでいる自治体のホームページなどで確認しましょう。
節税できるように税金を正しく計算しよう
このように、フリーランスが納める税金には様々なものがあります。
自分が対象となる控除を理解しておけば節税になりますので、確定申告などの際には事前に確認しましょう。
また、フリーランスは確定申告で青色申告をすると、控除額が大きくなるメリットがあります。事前に手続きが必要ですが、節税を考える際はこちらを検討してみることをおすすめします。
知識を皆に
シェアしよう!
【知ってる人だけが生き残れる】知識が大きな差を生むフリーランスの税金計算について初心者向けに解説!
この記事のシェアをする
こちらの記事は
役に立つはずだよ!
編集部のおすすめ記事