会社全体の価値を評価!時価総額とは何か簡単に説明します
ニュースや経済誌で「時価総額」という言葉を目にする機会は多いでしょう。
時価総額とは、その時々の企業の価値を数字で表しており、株式投資や経済の動向を調べる際にチェックする方が多い数字です。
しかし、時価総額を調べることは投資だけでなく、就職や転職を考える際にも役立ちます。
今回は、時価総額ランキングとともに、時価総額を見る際のポイントを解説します。
時価総額で何が分かるの?意味は
時価総額とは「現在の株価×発行済株式数」で求められます。
平たく言えば、時価総額は「もし株式をすべて購入しその会社を自分のものにするにはいくら掛かるのか」を具体的に示した数字です。
株式の価格は日々変位し続けていることに加え、規模が大きい会社であればあるほど、多くの株式を発行しています。
そのため、買い手が多い人気の会社であればあるほど、発行株式が多く規模が大きい会社であればあるほど、時価総額は高いでしょう。
そして時価総額が大きい会社はそのまま「価値が高い会社」として見られるため、「将来性がある・今後も成長していく会社」としても捉えられます。
そのため、時価総額が高い会社は投資家や経済論者だけでなく、就職・転職活動者も注目が集まります。
時価総額ランキングを見てみましょう
では、どのような会社が時価総額が高いのでしょうか。
ここでは、2022年7月現在の時価総額ランキングをご覧ください。
日本の時価総額ランキング
1位:トヨタ
2位:ソニーグループ
3位:NTT
4位:キーエンス
5位:KDDI
6位:三菱UFJ
7位:SBG
8位:任天堂
9位:SB
10位:ファストリ
(2022年7月8日現在)
誰もが知っている有名企業から、一目見ただけではピンとこない企業まであると感じた方もいるのではないでしょうか。
日本の時価総額ランキング上位に来る企業は、国内だけでなく世界で活躍している企業も多く、その成長率も高いことで国内外で注目されています。
世界の時価総額ランキング
1位:サウジアラムコ(サウジアラビア)
2位:アップル(アメリカ)
3位:マイクロソフト(アメリカ)
4位:アルファベット(アメリカ)
5位:アマゾン(アメリカ)
6位:テスラ(アメリカ)
7位:バークシャー・ハサウェイ(アメリカ)
8位:ユナイテッドヘルス(アメリカ)
9位:ジョンソン&ジョンソン(アメリカ)
10位:テンセント(中国)
(2022年6月30日時点)
世界の時価総額TOP10に位置する企業は、アメリカが多く目立ちます。
エネルギー系企業から金融・通販サービスなど、世界に名だたる企業が登り詰めていることがわかります。
なお、世界で見ると日本トップのトヨタは2022年6月末時点で39位です。
時価総額と純資産の違い
企業の価値を判断する数字として、時価総額のほかに純資産があります。
発行された株式が購入されれば、そのお金は企業の資産として入るため、根強い関係があるように見える方もいるでしょう。
しかし、この2つは全く異なる項目です。
純資産とは、買掛金などの負債を差し引いた、企業の持つ純粋な資産を指します。
純資産は経済活動による利益なども含まれるため、見方は全く異なるでしょう。
時価総額経営のメリットとデメリット
経営方針の1つとして、企業としての価値を高めるため時価総額の成長を重視して経営する方法が挙げられます。
まずは、時価総額経営のメリットとデメリットを、それぞれご覧ください。
メリット
・株主への利益還元率が高くなる
・株価が急成長すれば企業として注目される
デメリット
・自己資本率が落ちて財務リスクが高まる
・配当金の支払額が膨らむ
時価総額経営をすれば、株主への利益還元率が高く投資家からも注目されるでしょう。
しかし、時価総額経営では株式を大量に発行する必要があるため、自己資本率が下がります。
自己資本率が落ちれば、もし企業が経済的打撃を受けたとき、売り手が急増し資産も急落するでしょう。
そのため、時価総額経営はその会社の経営実態や成長率だけでなく、社会経済全体の動向の見極めも必要なことがわかります。
時価総額の計算方法は-求め方
時価総額の計算方法は「現在の株価×発行済株式数」です。
以上の式を元に、時価総額を計算してみましょう。
企業Aの株式情報
株価:500円
発行済株式総数:1,000株
時価総額は以上の2つの数字を掛け算して導き出されるため、企業Aの時価総額は「500,000円」です。
もしこの企業の株価が上がったり、株式発行数を増やせば、企業Aの時価総額はさらに上がることがわかります。
時価総額が上がれば期待値の高い会社として評価する人も増え、有望な人材が集まりやすくなったり、さらに投資家から注目され時価総額が高まるなど、成長率はさらに高まるでしょう。
時価総額から企業の動向や将来性を読み解きましょう
時価総額は、そのときの株価と発行済株式総数の2つから導き出される数字で、数字が高ければ高いほど、規模が大きい・将来性がある企業として見られます。
そのため、時価総額は投資家だけでなく、就職・転職活動中の方もチェックしたい数字です。
もちろん就職・転職で重視したいポイントは、企業の経済成長だけではありません。
その企業でできることや福利厚生も、就職・転職において見極めたいポイントです。
時価総額をはじめ、企業を多角的に見たうえで、後悔のない就職・転職活動に活かしましょう。
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