就活エージェントはやめとけと言われる5つの理由とは？失敗しない選び方と秘訣を徹底解説

就活エージェントは無料で就活支援が受けられるサービスとして人気がありますが、SNSや口コミで「やめとけ」という声をよく目にします。

その背景には、企業への紹介料を収益源とするビジネスモデルや、質の低い担当者の存在など、構造的な問題が潜んでいます。しかし、全ての就活エージェントが悪質というわけではありません。

本記事では、就活エージェントが「やめとけ」と言われる具体的な理由と、失敗しない選び方のポイントを詳しく解説していきます。

後悔する？就活エージェントやめとけと言われる5つの理由

就職活動を効率よくスムーズに進めるため、多くの就活生や求職者が転職エージェントの利用を検討します。しかし、「就活エージェントを利用すると後悔するからやめとけ」といった意見があり、利用に踏み切れないという人も少なくありません。

ここでは「就活エージェントの利用はやめとけ」といった声が上がる5つの理由について、具体的に解説していきます。

自分の希望を無視した企業を紹介される

就活エージェントは、カウンセリングや就活サポートを重ねながら、就活生・求職者の希望や適性にマッチした求人を紹介します。しかし、一部に悪質なエージェントが存在しており、自社の都合のみを優先し「求職者の希望や適性を無視した企業を紹介する」といった不誠実な対応が行われるケースがあります。

悪質なエージェントが求職者の希望を無視した企業を紹介する理由には、以下のようなものがあります。

悪質エージェントは、自社の利益やノルマ達成のため、就活生や求職者の希望や意見をないがしろにする傾向にあります。こういった不誠実なエージェントは全体から見れば少数派です。しかし、その少数派が及ぼす悪影響は「就活エージェント」という存在自体の信頼性を大きく損なう要因となっています。

担当者の対応に不満や不信感を抱く

就活エージェントの利用者が担当者の対応に不満や不信感を抱く大きな原因は、担当者が求職者の希望や要望を無視した不誠実な対応をとってしまうことにあります。

上記のような理由から不信感を抱かれる担当者は、悪質エージェントだけでなく、評価の高いエージェントにも在籍しています。そのため、就活エージェント全体として「担当者の対応が悪い、希望を無視される」といった印象を持たれてしまうと考えられます。

また、担当者が不満や不信感を抱かれる原因には「相性の問題」もあります。どんなに有能で親身な対応を行う担当者でも、相性が合わない場合、悪印象を持たれることもあります。

転職エージェントを利用する場合は「担当者には当たり外れがある」と割り切り、対応に不満がある場合は担当者変更を申し出るか、エージェント自体を変えてしまうのが建設的だと言えるでしょう。

連絡方法や連絡頻度に問題がある

就活エージェントの担当者の連絡方法や連絡頻度に問題がある場合、就職活動がスムーズに進まないばかりか、以下のようなデメリットをこうむることになります。

実際問題、就活エージェントの担当者の中には「適切なタイミングで連絡をとり、必要な情報を必要なだけ提供する」ということが苦手だという人も少なくありません。

就活エージェントを利用する場合は、連絡頻度はどれくらいか、連絡手段はどの方法かといったことを事前に確認しておくようにしましょう。

内定辞退・選考辞退がしにくいしづらい

就活エージェントを利用すると、以下のような理由から内定辞退や選考辞退がしづらいと感じるケースがでてきます。

就活エージェントの担当者の対応が親身で手厚いほど「辞退をしてしまうと、エージェントや担当者に迷惑がかかるのでは……」と不安になりがちです。そして、その不安が精神的負担に繋がってしまうというケースは少なくありません。

また、悪質なエージェントや担当者は、自分の評価が落ちることやノルマが達成できないことを危惧し、就活生や求職者が辞退することを妨害してくる場合もあります。

いずれにしても、内定辞退は法的に問題はないので（民法第627条1項）、辞退したい場合は自分の意思を優先し、キッパリと辞退したいと申し出ましょう。

応募や選考対策に問題があり不採用が続く

エージェントを利用しているのに不採用が続く場合、以下のような原因が考えられます。

就活エージェントでは時間をかけてヒアリングなどを行い、担当者が求職者の希望や適性を把握します。その上で、求職者に適した求人を厳選して紹介するという流れが一般的です。しかし、初動のヒアリングやカウンセリングが不十分だと、その先にある求人紹介や選考対策も的外れなものとなってしまいます。

また、適切な応募書類の添削や面談対策を行えない担当者に当たってしまうと、サポート不足が原因となり、選考突破が難しくなるケースもあります。エージェントを利用しているのに選考を突破できない場合は、応募や選考対策に関わるサポートに問題がないか精査することが大切です。

就活エージェントを使う7つのメリット

就活エージェントに関して「使うのはやめとけ」という意見もありますが、実際、エージェントを活用することで得られるメリットはたくさんあります。ここでは、就活エージェントを利用することで得られるメリットを7つ解説します。

一般公開されていない求人情報にアクセスできる

就活エージェントは、就活サイトやハローワークなどでは公開されていない「非公開求人」を保有し、登録者にのみ紹介しています。非公開求人は、広く公開されている求人よりも好条件・好待遇の求人が多い傾向にあるため、希少性が高く、人気の求人情報です。

非公開求人は、内容の閲覧・応募共に就活エージェントを経由する必要があります。入手できる求人情報の幅を広げたい方、好条件の求人情報を入手したい方は、エージェントの利用で得られるメリットは大きいでしょう。

自分の強みを客観的視点でみることができる

就職活動において、自分の強みを理解することが大切だと理解していても「具体的に自分のどの能力、どのスキルが強みとなるのかがわからない……」という方も多いのではないでしょうか？

そういった場合、就活エージェントを活用することで、担当者によるキャリアカウンセリングやスキルの棚卸し、適性検査などを通じ、自分の強みを客観的な視点で捉えることが可能となります。

自分の強みを理解し自分の市場価値を正しく把握することは、就職活動の効率化や書類選考の通過率、採用獲得の可能性向上にもつながります。自分の強みを客観的視点から指摘してもらえるということは、就職活動中大きな助けとなるはずです。

書類作成や面接対策などのサポートが活用できる

就活エージェントは、求人紹介の他にも、就職活動をサポートする様々なサービスを提供しています。選考の通過率を上げる書類作成のサポートや、独力では難しい面接対策の手助けが受けられるのは大きなメリットだと言えるでしょう。

就活サポートの内容はエージェントによって異なるので、複数のエージェントを比較して自分の求めるサポートを提供するところを選ぶのがおすすめです。

選考で有利になるケースがある

就活エージェントでは選考対策を実施しているため「企業が求める人材像の情報を得られる」「選考を意識した書類添削、面接対策などのサポートを得られる」といったメリットがあります。

さらに、選考後のフィードバックを活用することで、選考通過率を上げるための対策を取れるのもポイントです。

また、就活エージェントによっては企業との関係を活かし、推薦状を書くなどのサポートまで行ってくれるケースもあります。選考を少しでも有利に進めたいという方にとって、就活エージェントが頼りになる存在であることは間違いありません。

日程調整や企業との連絡を代行できる

就職活動を効率的に進めたいという方にとって大きな助けとなるのが、就活エージェントが行っている「面接などの日程調整」「企業との連絡の代行」といったサービスです。

就職活動は精神的にも肉体的にも負担が大きく、費やす時間も多いハードな活動です。しかし、就活エージェントに日程調整や企業との連絡を代行してもらえれば、その分の時間やエネルギーを就職対策などに費やすことができるというメリットがあります。

また、就活エージェントは求人を通して企業とのつながりがあるため、その関係を活かした代理交渉などが可能なのも魅力です。

企業や業界の最新情報を提供してもらえる

応募先企業の内部情報や業界の最新情報は、就職活動を有利に進める上で欠かすことができないものです。これらの情報は個人では収集が難しいという問題がありますが、就活エージェントを活用すれば有益な情報の提供を受けることができます。

個人ではなかなか収集できない企業や業界の情報を提供してくれるエージェントは、就活を進める上で心強いパートナーとなってくれるはずです。

就活に役立つイベントやフェアに参加できる

就活エージェントは定期的にイベントやフェアを開催し、求職者が企業や就職にまつわる有益な情報を収集する機会や、企業とのつながりを持つきっかけを提供しています。

イベントやフェアに参加することで、参加者は「複数の企業や業界の最新情報を得られる」「採用担当者と直接会ってアドバイスをもらえる」など様々なメリットを得ることができます。イベントやフェアの情報は、エージェントの公式サイトやメールマガジン、アプリなどで確認できるので、気になる方はぜひチェックしてみてください。

就活エージェントを今すぐ利用するべき人の特徴7選

就職活動を進める中で「一人で就活をするのは難しい、つらい……」と感じる場面は多々あります。そういった時こそ、就活エージェントの利用を検討するのがおすすめです。

ここでは、就活エージェントを利用するべき人の特徴を7つ紹介します。

就活の始め方・進め方がわからない

就職活動の始め方や進め方がわからない場合、まず行うべきは「自己分析を深めること」です。その理由は、自分の現状や強み、武器となる経験やスキルを理解することで、就活の目標や方向性が定まり、就活の始め方・進め方が明確になるためです。

そして、自己分析を深めるのに役立つのが、就活エージェントのサポートです。就活エージェントの面談やスキルの棚卸し、適性診断といったサポートを活用すれば、自己分析を効率的かつ的確に行うことができます。

また、エージェントから就活関係する様々な情報の提供を受けることで、見識が広がり、それまで見えなかった選択肢や進むべき道が見つかる場合もあります。

就職活動をスムーズに進めたい

就活エージェントは、就活活動を効率的に進めたいと考える就活生や求職者に対して、以下のような支援を行っています。

一人で就職活動を進める場合、「膨大な求人情報の収集・整理」「選考対策」「スケジュール管理や企業との交渉」などに多大な時間と労力を費やす必要があります。しかし、就活エージェントを活用すれば、やるべきタスクが減るためスムーズに就職活動を進めることが可能です。

自分のやりたいことが明確ではない

「自分のやりたい仕事が見つからない」「どんな業界や職種に適性があるかわからない」といった悩みや不安がある場合は、就活エージェントの担当者に相談することをおすすめします。第三者に相談することで、客観的な立場からのアドバイスや提案を受けることができるので、問題解決の糸口が見つかるはずです。

就活エージェントでは、自分のやりたい仕事や働き方が見つからない求職者のために、以下のようなサポートを行っています。

就職活動を行う上で「自分のやりたいことがわからない」という不安を持つ方は少なくありません。しかし、就活エージェントを活用することで、その不安を緩和できることを覚えておきましょう。

自分の強みや市場価値にフォーカスした仕事を探したい

就活エージェントは、自分の強みや市場価値を理解している就活生や求職者に対して、次のようなサポートを行っています。

上記のような多角的なサポートは、自分の強みや持ち味を最大限に活かせる仕事に就きたいという方にとって心強い支援となるはずです。サポートはすべて無料なので、ぜひ利用してみてください。

書類作成や面接対策などのサポートを受けたい

就活エージェントでは独自のノウハウを活かし、応募書類の作成支援や応募先企業にあわせた面接対策など手厚いサポートを行っています。以下は、就活エージェントで行われている書類作成や面接対策のサポートの具体例です。

これらのサポートを受けることで、就活生や求職者は効率よく就活を進められるだけでなく、内定を獲得できる可能性を向上させることができます。これらのサポートは無料で提供されているので、活用しない手はありません。

スケジュール管理や企業への連絡が苦手

就職活動中は、複数の企業に問い合わせや応募をする機会が増えるため、スケジュール調整が難しくなりがちです。また、就活をはじめたばかりの方などは、ビジネススキルがまだ低いため、企業への連絡に苦手意識を持ってしまうといったケースもあるでしょう。

そういったスケジュール管理や企業への連絡に悩みを持つ方は、就活エージェントの担当者に相談してみましょう。就活エージェントでは、次のようなスケジュール管理や企業への連絡に関するサポートを行っているので、スケジュール管理や企業連絡による心身の負担を軽減することができますよ。

スケジュール管理や企業への連絡をエージェントに任せることで、日程の確認ミスや連絡忘れといった、内定獲得チャンスを潰しかねない要素を取り除くこともできます。時間や労力を有効活用し、就職活動をスムーズに進めるためにも、エージェントに連絡・管理を一任することを検討してみましょう。

はやく内定をもらって安心したい

「はやく内定をもらって安心したい……」というのは、就活生・求職者であれば当たり前に抱く願いです。そんな願いを実現するための手段として活用できるのが、転職エージェントのサポートです。

就活エージェントには、積み上げてきた実績に基づく就職支援のノウハウが豊富にあるため、以下のような様々な内定獲得サポートを行っています。

就活エージェントを利用すれば、自分の強みや適性を活かせる企業を迅速に探せたり、企業とのミスマッチを防ぐことができたりするため、効率的かつ効果的に就活を進めることができます。結果、内定の早期獲得の確立が上がるというわけです。内定の早期獲得を目指す方は、エージェントのサポートをフル活用しましょう。

使うべき就活エージェント7つの特徴・選び方

就活エージェントに関して「利用するのはやばい」という声があるのは事実ですが、実際にはエージェントの利用で得られるメリットはデメリットを上回っていると言えます。

ここでは、メリットを最大限に活かせる「本当に使える就活エージェントの特徴と選び方」について、わかりやすく解説します。

口コミなどで評価が高い

就活エージェント選びで一つの指針となるのが、実際にエージェントを利用した人たちによる口コミ評価です。

口コミには利用者の実体験を基にした生の声が寄せられているため、エージェントが提供するサポートの内容や担当者の実態などを知るのに役立ちます。口コミを確認する際、特に注目すべき項目は以下の通りです。

評判が高いエージェントの多くは「丁寧で親身な対応をしてもらえた」「話をしっかり聞いて、希望や適性にあった求人を紹介してくれた」「内定獲得までしっかりサポートしてくれた」という内容の口コミが多く、求職者に対して誠実な対応をしていることがわかります。

また、口コミをチェックする際は複数の口コミサイトやレビューサイト、SNSなどを参考にし、全体的な評価や複数サイトで共通する意見などを参考にすることが大切です。一部の意見を鵜呑みにせず、多角的に評価や評判を確認するようにしましょう。

求人情報の質と量が充実している

就活エージェントを利用する最大のメリットのひとつは、膨大な求人情報の中から、自分の希望や適性にマッチした求人を効率よく探せる点にあります。質の高い求人を豊富に保有する就活エージェントは、求職者に幅広い選択肢を提示することができるため、就活において頼れる味方となってくれます。

また、就活エージェントは、一般には公開されていない非公開求人を紹介しているため、一人で活動するより好待遇・好条件の求人に応募する機会が増えるという利点もあります。

就活エージェントを比較検討する際は、そのエージェントの保有求人数や非公開求人の数、職種別の求人数などを細かくチェックするのがおすすめです。

興味のある求人が複数ある

興味がある業界や職種がすでに明確になっている場合は、その分野に強い特化型エージェントを選択するのがおすすめです。特化型エージェントの保有する求人情報は質が高い傾向にあるので、希望に合った求人を紹介してもらえる可能性が上がります。

また、興味のある業界や職種が複数ある場合は、様々な業界や職種の求人を豊富に所有する大手の総合型エージェントを選択すると良いでしょう。同時に異なる業界や職種の求人に応募したい！といった要望にも、総合型のエージェントであれば、幅広い選択肢を提示してくれます。

活用できるサポートが充実している

就活エージェントは、就職活動をスムーズに進めるためのサポートや、内定獲得を支援するサービスを提供しています。

応募書類の添削や面接対策、スケジュール管理、企業との交渉代理などのサポートは、基本的にどのエージェントも行っています。そのため、エージェント選びでポイントとなるのは「そのエージェント独自のサポートは用意されているか」「活用できるサポートが充実されているか」という点になります。

特定のエージェントが独自に提供しているサポートに魅力を感じたら、そのエージェントを選ぶ決め手となるケースもあるでしょう。

また、応募書類の添削や面接対策といった基本的な就活サポートも、エージェントによって質や手厚さが違います。エージェントを比較する場合は、基本的な就活サポートについても具体的な内容を確認し、活用できる内容であるかをしっかりチェックすることをおすすめします。

担当者の評判、レスポンスが良い

就活エージェントを選ぶ際、担当者の評判や対応力、誠実さなどをチェックすることも大切です。エージェント利用者の口コミを参考にする、面談やキャリアカウンセリングの際に担当者の対応を観察するなどして、担当者の評判や実力を確認しましょう。

また、求職者に寄り添った対応ができる優秀な担当者に共通する特徴が、質問や相談に対するレスポンスの良さです。メールや電話の連絡スピード、質問や相談に対する回答の丁寧さ、コミュニケーションの取りやすさなどをチェックして、担当者の力量をはかることをおすすめします。

なお、就活エージェント選びでは、エージェントが担当者の変更に対応しているかどうかもポイントになります。

担当者との相性が悪い、担当者の能力に疑問があるといった場合、担当を変更ができないと事態を改善することができません。就活エージェントを選ぶ場合は、公式サイトなどに「担当変更可能」と明記されているかどうかも確認してください。

希望する業界や企業に強いつながりがある

就活エージェント選びでは、エージェントが「就職を希望する業界や企業に強いつながりを持つかどうか」もポイントとなります。なぜなら、就活エージェントを選ぶことで、就職活動を有利に進めることができる可能性があるためです。

例えば、特定の業界や企業に太いパイプをもつエージェントは非公開求人の保有数が多い傾向にあるため、他のエージェントでは得られない好条件・好待遇の求人情報を紹介してもらえるチャンスが得られます。

また、企業の採用担当者とエージェントの間に強い信頼関係が結ばれている場合、企業がエージェントに付与する特別推薦枠を案内されたり、条件交渉などで配慮してもらえたりと、求職者に有利となるサポートを受けられるケースもあります。

希望する業界や企業に強いつながりのある就活エージェントを見つけたら、ぜひ利用を検討してみてください。

面接・選考後のフィードバックが手厚い

面接や選考後のフィードバックには「選考突破の確率を上げる」「内定獲得のチャンスを増やす」といったメリットがあります。そのため、就活における重要度は本来高いのですが、フィードバックに注力するエージェントは意外に少ないというのが実情です。

それだけに、面接・選考後のフィードバックが手厚いかどうかは、優良エージェント選びの鍵となります。

フィードバックに力を入れているエージェントは、次回の面接や選考時に気を付けるべき点や反省点を明確に指摘し、効果的な対策を講じるサポートまで行ってくれます。エージェントを選ぶ際は、そのエージェントが具体的にどのようなフィードバックを行っているか、しっかりチェックしましょう。

就活エージェントの仕組みと裏事情の実態を解説

就活エージェントの仕組みと裏事情の実態を解説
就活エージェントの利用者の中には「エージェントを使うのはやめとけ」と口にしてしまうくらい、エージェントに悪い印象を抱く方がいます。実は、そういったネガティブな意見がでる根本的な原因が、就活エージェントの仕組みや裏事情に潜んでいます。

ここでは、就活エージェントの仕組みや裏事情を紹介しながら、エージェントがなぜ一部の人に悪い印象を持たれているのか解説します。

就活エージェントは企業から得た成果報酬で運営されている

就活エージェントの多くは、一定の成果が出た時点で報酬が発生する「成果報酬型」の料金システムを採用しています。具体的には、「エージェントは企業に求職者を紹介し、紹介した求職者が『内定を承諾 or 入社確定した時点』で報酬を得る」というビジネスモデルに基づき事業を行っています。

就活エージェントの成果報酬型のビジネスモデルは、就活生や求職者にとっては「無料でサポートやサービスが受けられる」というメリットがあります。しかし、成果報酬型であることが求職者にデメリットを与えている一面もあります。

就活エージェントの仕組みを知ることで、利用者が不満を抱く「希望を無視した求人ばかり紹介される」といった事態が起きる理由が理解しやすくなります。エージェントの成果報酬型のビジネスモデルは、就活生や求職者にとって不利な状況を生む一因になっていることを覚えておきましょう。

就活エージェント内で就職希望者をふるいにかけている

就活エージェントは成果報酬を得ることで利益を得ているため、求職者をふるいにかけ、将来性のある人や内定獲得の見込みのある人にリソースを集中する傾向にあります。

そのため、内定を獲得する可能性が低い人や就職意欲が希薄な人に対して、エージェントが十分なサポートやサービスを提供しないというケースが多々あります。

エージェント利用者から「担当者が就活支援をしてくれない」「連絡をしても返事が遅く放置される」といった声がでる理由のひとつは、エージェント内で求職者がふるいにかけられているためだと言えるでしょう。

内定の見込みが薄い就職希望者へのサポートが薄くなりがち

就活エージェントは、企業に紹介した求職者が内定を獲得するか入社を確定させるまで、企業から報酬を得ることができません。そのため、内定獲得の可能性が高い求職者には手厚いサポートや支援が提供される一方、内定の見込みが薄い求職者に対してはサポートや支援も薄くなりがち、という問題があります。

就活エージェントのあり方として、本来であれば内定の獲得が難しい求職者にこそ丁寧なサポートが必要なはずです。しかし、エージェント側も利益を出さなければならないため、報酬に結びつきにくい求職者に対しては、リソースを割きづらいという事情もあります。

内定獲得の見込みによってサポートの量や質が変動するという仕組みは、一部の求職者には非常に不利に働くということを覚えておきましょう。

内定辞退を阻止するなど妨害行為をする担当者が存在する

就活エージェントの担当者の中には、求職者が内定辞退をしようとするのを妨害するといった、非常に不誠実な対応をする人がいます。エージェントの担当者が内定辞退を阻止する理由には、次のようなものがあります。

いずれの理由も、内定辞退を希望する求職者の気持ちを無視したものです。就活エージェントの担当者はあくまで就職活動のサポートをする存在であり、内定辞退に関しては意思決定者ではありません。担当者に内定辞退を強く反対された場合は、毅然とした態度で自分の気持ちをはっきり伝えましょう。

エージェント経由の方が直接応募より不利になるケースがある

就活エージェント経由の応募は直接応募よりも有利、といった印象を抱く方も多いかもしれません。しかし、実際はエージェント経由の方が直接応募よりも不利になるケースも存在します。

エージェント経由の応募の人材を採用した場合、企業はエージェントに成功報酬を支払うこととなります。この採用にかかるコストを削減したいと考える企業は、エージェント経由の応募よりも直接応募の方を優先する傾向にあります。

また、企業の人事担当者の多くが「サポートのあるエージェント経由の応募より、自力で行う直接応募の方が熱意を感じる」という認識を持つことも、エージェント経由の応募が不利になると言われる理由の一つです。

就活エージェントやめとけ　よくある質問

ここからは、就活エージェントに関するよくある質問とその回答を通じて、エージェント利用の上手な活用法や気を付けるべきポイントを解説します。

就活エージェントが無料なのはなぜ？

就活エージェントがサービスやサポートを無料で提供している理由は、就活エージェントが企業から報酬を得ているためです。ビジネスモデルとしては、就活エージェントは求職者を企業に紹介し、その求職者が採用となった場合、エージェントは企業側から成功報酬を得るという形となっています。

ここでポイントとなるのが、エージェントが得るのは「成功報酬」だという点です。エージェントは求職者を紹介し、その求職者が採用されない限り報酬を得ることができません。そのため、収入源となる就活生や求職者に無料でサポートやサービスを提供し、採用を勝ち取ってもらう手助けをしているというわけです。

就活エージェントのサポートが無料という点に「あやしい、何か裏があるのでは？」と不安を感じる方もいますが、無料サポートはエージェントが成功報酬を獲得を目指して行っていることなので、心配する必要はありません。

やめたほうがいい悪質な就活エージェントの特徴は？

就活エージェントの多くは就活生や求職者の心強いサポーターとなる存在ですが、一部信頼できない悪質なエージェントも存在します。また、その悪質なエージェントの行いが「就活エージェントの利用はやめておけ」といった意見がでる大元にあると言えるでしょう。

悪質な就活エージェントには次のような特徴があるので、エージェントを選ぶ際はしっかりチェックしてください。

これらの特徴にあてはまる就活エージェントは、就活生や求職者の希望や意向を尊重しない、信頼のおけないエージェントと言えます。もし、悪質な就活エージェントに出会ってしまった場合は、速やかに距離を置いて連絡を絶つなど対策を講じましょう。

就活エージェントの説明会をキャンセルするとどうなる？

就活エージェント経由で企業説明会などに申し込みをしていた場合、前日までにエージェントの担当者へキャンセルの連絡をしておけば問題ありません。

また、病気やケガなどの不測の事態によって当日キャンセルせざるを得ない場合は、迅速性・確実性の面を考慮し電話で連絡をするようにしましょう。

一方、企業説明会を無断キャンセルした場合、説明会に参加する企業の採用担当者に悪い印象を与えるのは間違いありません。結果、エントリーできる企業の数が減ることとなるため、自分で自分の首を絞めることになります。さらに、エージェントの担当者からの信頼も失うため、サポートを受けづらくなる可能性もあります。

就活生や求職者にも様々な事情があるため、説明会のキャンセル自体には問題はありません。しかし、キャンセルをするのであれば、誠意を示し正しい方法で行うことが大切です。

就活エージェントは複数登録しても問題ない？

結論、就活エージェントの複数登録に問題はなく、仮にエージェントに併用していることが伝わっても不都合はありません。その理由は、一般的に就活エージェントは複数登録し併用することが基本となっているためです。

就活エージェントはそれぞれ提供するサービスやサポートに特徴があり、保有する求人情報や企業情報も異なります。そのため複数のエージェントを併用することで「エントリーできる企業の幅を広げられる」「自分に適した就活サポートを見つけやすい」というメリットが得られます。

一点気を付けたいのが、併用が基本とはいえ登録するエージェントの数を増やし過ぎるのはNGだとということです。必要以上に登録をしてしまうと、スケジュール管理が難しくなる、情報過多になり混乱しやすくなるといったデメリットが生じがちです。

複数登録する場合は2～3社程度に絞り、それぞれの就活エージェントのもつ特徴やメリットを比較しながら、上手に活用しましょう。

就活エージェントの辞め方は？

就活エージェントを辞める方法には「公式サイトの退会フォーム」「メール」「電話」「LINEなどのSNS」を使った方法があります。いずれの連絡手段をとる場合も、円満に退会するため、丁寧な言葉遣いや誠実な態度を心がけるようにしましょう。

就活エージェントの退会に関して気を付けたいのが、個人情報の扱いです。就活エージェントは原則、登録者退会後も一定期間個人情報を保管します。退会時に個人情報を削除してもらいたい場合は、退会手続き時、担当者へその旨を伝えておきましょう。

また、就活エージェント退会後は、エージェントで使用していた専用ツールや求人検索などの情報源にアクセスできなくなります。エージェントに登録中に作成した職務経歴書や求人に関する詳細情報などが必要な場合は、バックアップをとってからエージェントを辞めることをおすすめします。

まとめ

就活エージェントは就職活動を効率よく進めたい方にとって、心強いサポーターとも言える存在です。しかし、実際に利用した人の中には「自分の希望や適性を無視した求人ばかり紹介された」「終始、不誠実な対応をされて不快だった」など、エージェントに不信感を抱く経験をした人も確かに存在します。

就活エージェントの利用に懸念すべき問題があるのは事実です。しかし「就活エージェントの利用をやめとけ」と言われる理由を正しく理解することができれば、エージェント選びのコツや注意点を明確にすることができます。

この記事で紹介したエージェント選びのポイントを参考に、ぜひ自分に最適なエージェントを見つけてみてください。