リブランディング成功事例20選から学ぶ!企業成長を加速させる秘訣

企業が持続的な成長を実現するためには、時代の変化に合わせてブランドを刷新する「リブランディング」が重要な戦略となっています。
現状における新しいロゴは、それ自体のクオリティーや価値に関係なく、新しい時代の明確なシンボルでもあります。
本記事では、2020年から2025年にかけて実施された国内外の成功事例を20選厳選し、それぞれのビフォーアフターを比較しながら、企業成長を加速させる秘訣を探ります。
リブランディングの基本概念
近年、企業が持続的に成長し、時代の変化に柔軟に対応するために「リブランディング」が注目を集めています。
長年親しまれてきたブランドが、ある日突然ロゴを変えたり、メッセージを刷新したりします。
それには必ず理由があります。企業が“今”リブランディングに踏み切る背景には、変化に挑む覚悟と戦略があるのです。
では、なぜ今リブランディングが重要なのでしょうか。
リブランディングとは?
リブランディングは、企業の製品のブランドイメージやブランドアイデンティティを根本から見直し、改新することです。
単なるロゴ変更ではなく、戦略やサービスを含むブランド全体の再構築を意味します。
リブランディングの種類
リブランディングには、大きく分けて2種類あります。
①ブランド・コンセプトから見直すリブランディング
・企業理念や価値観の根本的な見直し
・事業戦略の転換を伴う大規模な変革
②クリエイティブ中心のリブランディング
・ロゴ、パッケージ、Webサイトなどビジュアル面の刷新
・既存コンセプトを維持しつつ表現方法を変更
リブランディング成功事例20選
ここでは、国内企業のリブランディング成功事例10選をご紹介します。
それでは早速みていきましょう。
1. 湖池屋(2016年・継続中)

・ビフォー: 赤い楕円形の「コイケヤ」ロゴ
・アフター: 六角形の中心に「湖」を配した家紋風デザイン
新たなフラッグシップ商品となったのは、『KOIKEYA PRIDE POTATO(湖池屋プライドポテト)』です。
100%日本産のじゃがいもだけを原料にしたほか、従来のポテトチップスの工程をすべて見直し、揚げ方など製法も変えました。
成功のポイント:「ポテトチップスの老舗」というポジション確率/価格競争から価値競争への変換/プレミアム商品カテゴリーの創出
2. JTB(2023年)

・ビフォー: 従来の青基調のロゴ
・アフター: より多様性を表現するダイナミックなデザイン
「交流を創造し挑戦し続ける、 多様性あふれるダイナミックなブランド」への進化を目指し、リブランディングを行いました。リブランディングは1988年以来、35年ぶりとなりました。
成功のポイント:旅行業以外の事業領域拡大を表現/社内外の認識ギャップ解消/事業とブランド構築の両論戦略
3. ユニクロ(継続的なブランド進化)

・ビフォー: チェーンストア的イメージ
・アフター: グローバルブランドとしての地位確立
ブランドアイデンティティとして、品質や性能の実利価値、デザインやロイヤリティの感性価値、そして企業コンセプトやストーリーの共感価値を明確にしました。
成功のポイント:「Life Wear」コンセプトの浸透/品質・デザイン・価格のバランス最適化/グローバル市場での差別化実現
4. スターバックス(2011年・継続進化)

・ビフォー: 緑・黒のツートンカラーで「STARBUCKS COFFEE」文字入り
・アフター: 緑のセイレーンのみのシンプルなデザイン
2011年の4代目ロゴでは、長年続いてきた外枠と「STARBUCKS COFFEE」の文字が排除され、シンプルな緑一色のデザインとなりました。
これは、スターバックスがコーヒー以外の分野にも進出していく意図を反映しています。
成功のポイント:店舗体験の強化によるブランディング/デジタル活用とSNS戦略/コーヒー以外への事業拡張準備
5. とらや(2007年・継続進化)

・ビフォー: 漢字表記の伝統的デザイン
・アフター: 「TORAYA」欧文表記への変更
江戸時代から続く老舗和菓子メーカーとしてのイメージを維持しながら、若い世代や外国人観光客にも受け入れられるよう、和菓子をベースに洋菓子風のアレンジを加えた商品展開を行いました。
成功のポイント:伝統と革新のバランス調整/TORAYA CAFEによる新業態展開/海外進出への対応
6. ヤンマー(創業100周年記念)

・ビフォー: 従来の企業ロゴ
・アフター: オニヤンマの羽根と「Y」をモチーフにした新デザイン
ヤンマーのリブランディングは、「ヤンマープレミアムブランドプロジェクト」として、デザインの重視とブランドイメージの一新を目指しました。
成功のポイント:創業理念の現代的表現/豊作を象徴するトンボのシンボル活用/次の100年に向けたビジョン明確化
7. オルビス(2018年)

・ビフォー: 従来の化粧品ブランドイメージ
・アフター: 顧客生涯価値重視のブランド戦略
当初販売していた化粧水の価格が倍以上に値上がっても、2023年7月時点において、売上構成比が7割増加しました。
成功のポイント:ライフタイムバリュー(LTV)重視戦略/品質商品へのフォーカス/既存顧客との関係深化
8. よーじや(2024年)

・ビフォー: 京都みやげの「あぶらとり紙屋さん」イメージ
・アフター: 「おみやげの店」から「おなじみの店」へ
コーポレートキャラクターとロゴマークを60年ぶりに一新しました。
リブランディングの目的はイメージ転換だけではなく、観光客はもちろん地域のお客さまにとってもおなじみのブランドにするために、「おみやげの店」から「おなじみの店」へと変化を目指しています。
成功のポイント:120年の歴史を活かした革新/地域密着型ブランドへの転換/観光客と地元客の両方への訴求
9. かっぱ寿司(2016年・継続進化)

・ビフォー: 従来の大衆回転寿司イメージ
・アフター: 「新生かっぱ寿司」としてブランド刷新
創業から39期を迎えた2016年に、新生かっぱ寿司として商品カテゴリーも新たに設定することを発表。
業界一位の売り上げを目指し、リブランディングに挑戦しました。
成功のポイント:商品カテゴリーの再設計/店舗デザインの全面刷新/継続的なブランド改善
10. コクヨ(2025年120周年に向けて)

・ビフォー: 文具・オフィス家具メーカーのイメージ
・アフター: 「ワクワクする未来のワークとライフをヨコクする。」
2030年に向け、「ワクワクする未来のワークとライフをヨコクする。」というパーパスを掲げ、リブランディングに挑んでいます。
成功のポイント:120年の歴史を踏まえた未来志向/ワークスタイル変化への対応/パーパス経営の実践
11. Instagram(2022年)

・ビフォー: 旧デザインのアイコン
・アフター: より洗練されたグラデーションデザイン
具体的には全体のデザイン要素はそのままに、アイコンにおける線の太さと場所、そしてグラデーション部分の色味加減と角度を変更しています。
成功のポイント:さりげない進化による継続性確保/ユーザー体験の向上/デジタルプラットフォーム最適化
12. Pepsi(2023年)

・ビフォー: 2008年から使用のロゴ
・アフター: 1960年代回帰のクラシカルデザイン
球体の中央にブラックで「PEPSI」を配置し、3色のレッド/ホワイト/ブルーは変わらず、より均等に配置。
新ロゴは「ブランドの自信と堂々とした考え方を反映しており」、伝統と未来の躍進を表現しています。
成功のポイント:125周年の歴史を活かした刷新/クラシカル回帰による差別化/グローバル展開への準備
13. 7UP(2024年)

・ビフォー: 従来のシンプルなデザイン
・アフター: 3D効果を活用したモダンデザイン
今回のリブランディングのテーマは、「アップリフティング」な印象を与えること、そしてより現代的なアプローチを取り入れること。
明るいグリーンの色調と、レトロスタイルのネオンの雰囲気に加え、数字の7を際立たせるクールな3D効果によって実現されています。
成功のポイント:若い世代への訴求強化/3D効果による視覚的インパクト/レトロとモダンの融合
14. Bumble(2024年)

・ビフォー: パンデミック前のデザイン
・アフター: パンデミック後のブランド刷新
米国発のマッチングアプリであるBumbleは、パンデミック後の大規模なブランド刷新の一環としても、ロゴのリデザインを行ないました。
成功のポイント:パンデミック後の社会変化対応/マッチングアプリ市場での差別化/女性エンパワーメント要素の強化
15. Eurostar(2024年)

・ビフォー: 単独ブランドとしてのロゴ
・アフター: Talisとの合併を反映した新デザイン
ヨーロッパの鉄道会社であるユーロスターは、2022年にもう一つの人気鉄道会社タリスと合併したことにより、リブランディングを行ないました。
成功のポイント:企業合併による統合ブランド構築/2030年乗客数3000万人目標/ユーロスターに星を取り戻させる」をコンセプトにした
16. Audi(2022年)

・ビフォー: クローム色のリング
・アフター: ホワイト・グレーベースのシンプルデザイン
今回のアップデートでは、リングの光沢のあるクローム色を取り除き、ホワイトまたはグレーに細いブラックの縁取りを施しています。よりシンプルでフラットにすることで、デジタルへの対応とサステイナブルなブランドへの進化を表現しました。
成功のポイント:デジタル対応への最適化/サステイナブルブランドへの進化/「Good design is Less design」哲学
17. Sprite(2022年)

・ビフォー: 従来の緑色ボトル
・ アフター: 透明ボトルとロゴ刷新
スプライトはこのリブランディングに合わせ、ボトルの色も従来の緑から透明に変更し、よりサステイナブルなブランドの実現を目指しています。
成功のポイント:サステイナビリティへの取り組み表現/パッケージングイノベーション/環境配慮型ブランドへの転換
18. Baskin-Robbins(2022年)

・ビフォー: 従来のロゴデザイン
・ アフター: レトロ感を活かした「BR」強調デザイン
新しいロゴの全体の雰囲気は何かレトロな感じがします。
同社によると、ロゴを刷新することで、新しいオーディエンスをこのブランドに惹きつけるのが狙いとのこと。
成功のポイント:1953年の広告キャンペーン要素復活/新規オーディエンス獲得戦略/ピンクとブラウンのブランドカラー活用
19. Lufthansa(2022年)

・ビフォー: 約100年前から続く従来デザイン
・アフター: 洗練された現代的デザイン
ルフトハンザの旧デザインは約100年前に作られたものです。
そこで今回のリブランディングでは、ルフトハンザを洗練された現代的なデザインになりました。
成功のポイント:業界特性を考慮した慎重な変更/100年の歴史を活かした現代化/機体への影響を最小限に抑制
20. M&M’s(2022年)

・ビフォー: 角度のあるロゴデザイン
・ アフター: 直線的で包括性を重視したデザイン
角度のあるロゴから直線的なロゴへのわずかな調整により、視覚的な焦点が”&” マークに集まり、ブランドが帰属意識と一体感を重視していることを表しています。
成功のポイント:包括性とダイバーシティの表現/”&”マークへの視覚的焦点/キャラクターデザインの同時更新
リブランディング成功の5つの秘訣
1. 明確な戦略目標の設定
成功企業は必ず「なぜリブランディングするのか」を明確にしています。
市場変化、事業転換、統合、周年など、具体的な理由と目標設定が重要です。
2. ブランドエクイティの継承
ブランドエクイティには、ブランドの知名度や信頼度、持たれているイメージなどの要素が含まれており、リブランディング前にすでに確立されているこれらの要素をさらに高めることで、ブランドの飛躍につなげられます。
3. デジタル最適化への対応
デジタル化が進み、PCやスマホなどの「画面」上にロゴが表示される機会が増えました。
画面上では、「サンセリフ体」の方が見やすく、動画中に表示される場合も背景などに埋もれにくいため、「サンセリフ体」が好まれるようになっています。
4. ステークホルダーとの丁寧なコミュニケーション
内部関係者(従業員)と外部関係者(顧客・パートナー)への適切な説明と理解促進が成功の鍵となります。
5. 段階的実装とPDCAサイクル
一度にすべてを変更するのではなく、段階的に実装し、効果測定と改善を継続することが重要です。
現在のリブランディングトレンド
直近、2024-2025年の主要傾向をまとめてみました。
以下の通りです。
1.シンプル化・フラット化の継続
・装飾的要素の排除
・視認性の向上
・デジタル対応の強化
2.サステイナビリティの表現
・環境配慮の視覚化
・社会的責任の明示
・透明性の重視
3.ダイバーシティ・包括性の重視
・多様性を表現するデザイン
・より広いオーディエンスへの配慮
・社会的価値観の反映
4.原点回帰・クラシカル要素の復活
・創業理念の再発見
・歴史的要素の現代的表現
・信頼感・安定感の演出
まとめ
リブランディングは単なるデザイン変更ではなく、企業の未来戦略を形にする重要な取り組みです。成功事例を見ると、以下の共通点が浮かび上がります。
・戦略的思考:明確な目的と長期ビジョン
・顧客中心:ターゲットのニーズと価値観の理解
・継続性:ブランド資産の活用と発展
・時代適応:デジタル化・社会変化への対応
・実装力:計画的な展開と効果測定
2025年以降も、社会の変化は加速し続けるでしょう。
企業が持続的な成長を実現するためには、定期的なブランド見直しと適切なタイミングでのリブランディングが不可欠です。
今回紹介した20の成功事例を参考に、自社のブランド戦略を見直し、次世代に向けた進化を検討してみてはいかがでしょうか。
リブランディングは企業成長を加速させる強力な武器となるはずです。
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リブランディング成功事例20選から学ぶ!企業成長を加速させる秘訣
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