プロジェクトマネージャーに必要なスキルは？求められる資質と適性を紹介

プロジェクトマネージャーは開発の方針決定だけでなく、チームメンバーへの仕事の割り振り・指揮まで行うため、幅広いスキルや資質を備えておく必要があります。

プロジェクトマネージャーを志しているのであれば、まずは必要なスキルや資質を確認したうえで、業務に挑戦しましょう。

今回はプロジェクトマネージャーに必要なスキル・資質について、ポイント別に解説します。

プロジェクトマネージャーとしてさらに成長するために必要なことも併せて解説するので、ぜひ参考にしてください！

プロジェクトマネージャーに必要なスキル

プロジェクトマネージャーになるなら、必要なスキルをしっかりと備えておくことが求められます。

スキルを備えておけばプロジェクトマネージャーとしての就職・転職の選択肢も一気に広がるため、スキルを伸ばしながらプロジェクトマネージャーを目指しましょう。

ここではプロジェクトマネージャーに必要なスキルを、ポイント別に解説します。

スケジュールや企画予算を管理するスキル

プロジェクトマネージャーは、プロジェクト開発における企画進行を行います。

このとき、無理なく進行できるスケジュールを立てることはもちろん、計画通りに開発が進んでいるか、随時把握し管理調整することも必要です。

併せて、自分が受け持つプロジェクトに割り振られた予算を把握し各開発部門にどれだけの予算を割り振るのかも、検討することも欠かせません。

以上のように「時間とお金」を管理することは、プロジェクトマネージャーの基本的な業務の1つであり、それに伴うスキルはまず求められるポイントだといえるでしょう。

IT知識が豊富

プロジェクトマネージャーは、特にIT分野の開発で配置されることが多い職種です。

IT分野の技術開発のスケジュールを調整管理するためには、まずIT知識が無ければなりません。

どのようなシステムを開発したいのか、開発するにはどれくらいの時間とお金が掛かるのかを検討し、調整する必要があるため、IT知識が豊富であることも大切です。

そのため特にIT分野をはじめ専門的な技術開発をする分野では、技術者からプロジェクトマネージャーを抜てきする場合もあります。

分析力

プロジェクトマネージャーは、依頼主から仕事を受注し、要件に合ったシステムを開発します。

依頼主のなかにはIT分野への知識が浅い方も多く、要望や要件が曖昧であったり、抽象的な要望しか出せない場合もあるでしょう。

このとき、プロジェクトマネージャーは依頼主の要望やイメージを汲み取り、開発スタッフにわかりやすく伝える必要があります。

そのためには、依頼主の要望を汲み取り「察する」ための分析力が重要です。

問題解決スキル

プロジェクト開発はいわば「依頼主の要件（悩み）を解決するシステムを開発する」ことです。

そのため、プロジェクトマネージャーは依頼主の要望や悩みを汲み取り、問題解決を目指すための能力やアイデアが求められます。

また問題解決能力は、依頼主との打ち合わせのほか現場でのトラブルや不測の事態に対処する際にも重要です。

万が一のトラブルへの対応に素早い判断で対処できれば、システム開発に遅れを出さず順調にプロジェクトを進められるでしょう。

コミュニケーションスキル

プロジェクトマネージャーは、開発チームや依頼主をはじめ多くの人と関わる仕事です。

依頼主との打ち合わせや開発チームとの情報共有、進捗の確認など、あらゆるシーンで人と関わるため、コミュニケーション能力は欠かせません。

コミュニケーションでは、自分が伝えたいことを誤りなく的確に伝えることのほか、相手の話を引き出す話術も求められます。

リーダーシップ

プロジェクトマネージャーはプロジェクトのリーダーとして、メンバーを引っ張っていく職業のため、リーダーシップも欠かせません。

メンバー全員の得意・不得意を把握し、的確に仕事を割り振っていくなど、全体を見通し正しく割り振っていくだけでなく、進捗を確認しときには全体に新たな指示を出す必要もあるでしょう。

メンバーのモチベーションを維持しながら、的確な指示出し・接し方ができることも、プロジェクトマネージャーに必要なスキルです。

交渉に強いビジネススキル

プロジェクトマネージャーは時間やお金を管理することも業務の一環ですが、お金を管理する際には、ときにビジネススキルも重要です。

依頼内容によっては、依頼主が提示する金額が開発見積額に満たない場合もあります。

しかし、ただ金額引き上げを要請すれば依頼主は離れていく可能性があるため、慎重に交渉していく必要があります。

この交渉能力やビジネススキルも、プロジェクトマネージャーに求められる能力だといえるでしょう。

ヒアリングスキル

依頼主の要望を正しく聞き取るには、ヒアリングスキルが重要です。

ヒアリングでは依頼主の要望をしっかりと聞き取り、その要望を元に開発したいシステムの構造や機能を的確に伝えながら依頼内容を判断していく必要があります。

またヒアリングスキルは開発チームの進捗や報告を聞き取る際にも求められるため、コミュニケーション能力と併せて伸ばしておきたいスキルです。

プロジェクトマネージャーに必要な素質・向いている人

プロジェクトマネージャーの仕事は非常に幅広く、志すのであれば必要な素質や向いているかどうかも知っておくことが大切です。

ここではプロジェクトマネージャーに必要な素質・向いている人の特徴についてご覧ください。

変化に柔軟に対応できる

プロジェクトマネージャーとしてプロジェクト開発を進行していると、ときには不測の事態が起きる場合もあります。

開発現場でトラブルが起きる場合もあれば、依頼主の要望変更など、当初の予定から開発方針が大きく変わる場合もあるでしょう。

これらの事態に臨機応変に・柔軟に対処できる対応力は、プロジェクトマネージャーに欠かせません。

人間関係の構築が得意

プロジェクトマネージャーは多くの人と関わる仕事のため、人間関係を構築することが得意な方に向いている仕事です。

人と打ち解けて仕事についてはもちろん、相手の性格や得意・不得意を把握するため、相手の警戒心を解き話を引き出す必要もあるでしょう。

依頼主との打ち合わせから円滑な開発まで、あらゆるシーンで人間関係の構築は重要です。

視野が広い

プロジェクトマネージャーは、業務において常に全体を見通しておくことが求められます。

システム開発の規模が大きくなればなるほど、管理するべきチームメンバーも増えるだけでなく、取引先や依頼主との打ち合わせも増えていくでしょう。

そのため、常に全体を把握するための視野の広さやプロジェクト開発を常に俯瞰的に把握できる方が向いています。

事柄を具体化する能力がある

依頼主からの要望は、常に現場の技術者に理解しやすいものとは限りません。

特にIT知識が浅い依頼主の場合、要望や依頼内容は非常に抽象的なものである場合もあります。

そのためプロジェクトマネージャーは、開発内容を汲み取り現場に具体的な指示を出すため、抽象的な事柄を具体的なプロジェクト内容に落とし込む素質が求められます。

プロジェクトマネージャーとしてもっと成長するには

プロジェクトマネージャーとしてさらに成長するためには、必要なスキルを伸ばすことが大切です。

ここではプロジェクトマネージャーとして成長するためにやりたいことを、4つのポイントで解説します。

資格取得

プロジェクトマネージャーに関連する資格には、さまざまな種類があります。

プロジェクトマネージャー試験（PM）
P2M資格試験
PMOスペシャリスト認定資格

そのほか、開発に携わる専門分野に関する資格など推奨される資格は膨大です。

そのなかから自分に合った資格を選定し合格を目指すことは、プロジェクトマネージャーとしてのスキルを伸ばすだけでなく、自分のスキルをアピールする手段にもなります。

プロジェクトマネージャーとして就職・転職する際にも役立つので、必要な試験から合格を目指しましょう。

勉強会への参加

プロジェクトマネージャーとして成長するには、ただ勉強するだけでなく現場で活躍する先輩プロジェクトマネージャーの働き方を知ることも大切です。

そのためプロジェクトマネージャーに関連する勉強会に参加したり、先輩プロジェクトマネージャーに働き方やスキルの伸ばし方を学ぶことも役立ちます。

特に自分が伸ばしたいスキルがある、苦手意識がある業務をカバーする方法が知りたいなど、特定の悩みがある場合は勉強会を利用し情報交換するのも良いでしょう。

書籍で学びを深める

プロジェクトマネージャーに関連する書籍は多数出版されているため、書籍で学びを深めるのも良いでしょう。

現場で活躍するプロジェクトマネージャーがどのようにしてスキルを身に付けたのか、コミュニケーションやプロジェクトの計画・進行にはどのような手段があるのか…。

書籍を読めば、プロジェクトマネージャーとしての業務における考え方の幅を広げるきっかけになります。

実務経験を積む

何より大切なのは、実務経験を積むことです。

現場での対応や打ち合わせ・情報共有などの方法は、書籍や勉強会で学ぶほか、実務を通じてやり方を覚えていくと格段にスキルを伸ばせます。

実務経験を通じて成長する際のポイントは、ただ目の前の業務をこなすのではなく、常に「より良い方法はないか」模索することです。

そのなかで自分が伸ばすべきスキルや知識が見つかれば、資格試験や書籍を活用してスキルを伸ばすなど、複数の方法を効果的に組み合わせて成長を目指しましょう。

必要なスキルを伸ばしてプロジェクトマネージャーを目指そう

プロジェクトマネージャーに必要なスキルや素質について解説しました。

プロジェクトマネージャーの仕事は膨大なため、目指す際は必要なスキルを吸収することに加え、自分がプロジェクトマネージャーに向いているかどうか確認しておくことも大切です。

もちろん「自分に向いている素養がないからPMにはなれない」とは限りません。

今備えていないスキル・素質も、資格試験や勉強・実務経験を通して伸ばしていくことが可能です。

今一度自分のスキルや素質を見つめ直して、プロジェクトマネージャーになるための道を切り開きましょう。

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文／おかねチップス編集部
監修文／おかねチップス編集部