【どこを目指す?】あなたに合ったエンジニアのキャリアパスを見付けよう
「キャリアパス」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?
エンジニアとして今後のキャリアアップや年収アップの道筋を示すものとして、キャリアパス制度を導入する企業が増えてきています。
企業側と雇用側の両方にメリットがある「キャリアパス」とはどのようなものなのか、知ると知らないでは将来大きく差が出るキャリアパスを、ここでしっかりおさらいしておきましょう。
エンジニアのキャリアパスとは
エンジニアと一口でいっても、様々な分野・職種があり、将来的にどの分野のどのような職種を目指すのかによって方向性が大きく異なります。
そして今後も新しい分野・職種は更に増えていくことが予想され、エンジニアの方向性の選択肢も今後どんどん増えてくるでしょう。
そこで今「キャリアパス」が注目されています。
キャリアパスとは、英語ではCareer=「キャリア(仕事で得た経歴・実績)」とPath=「道」で構成された用語で、「キャリア(実績)を得るための道すじ」という意味になります。
企業で採用されている「キャリアパス制度」とは、エンジニアが目標とするポジションに進むために必要とされる実績(技術・能力・経験)を示し、個々のエンジニアがそれぞれの目標とする方向へ進めるよう道筋を明確にする制度です。
エンジニア側は、キャリアアップに必要なスキルやポジション、あるいは現時点で不足しているスキルや経験が明確になり、効率的に目標に向かって進むことができ、仕事に対する意欲もアップします。
得意分野で活躍できる可能性も高くなり、さらなる飛躍も期待できるでしょう。
企業側にとってもエンジニアの能力や得意分野の把握がしやすくなり、適材適所への配置が可能になることでミスマッチが減らせ、仕事への意欲を上げることで離職率の低下も図れます。
エンジニアとしてのスタート時点で「自分のキャリアパスを描く」かどうかで、将来の活躍や年収に大きく差が出るため、今「キャリアパス制度を採用する企業」が注目されている理由の一つにもなっています。
キャリアパスの「道筋」は、大きく4つに分かれています。
・スペシャリスト
・ゼネラリスト
・マネージャー
・フリーランス
この4つの選択肢がキャリアパスの方向性を決める上での第一歩となりますので、それぞれの内容を見ていきましょう。
スペシャリスト
スペシャリストとは、特定の高い専門知識や技術を持つエンジニアを意味します。
スペシャリストを目指す場合、以下のようなものが例としてあげられます。
特定の分野において、技術・言語・業務内容などの専門知識を高める
例)ゲーム分野の開発に特化して、必要な複数言語のプログラミングを担う
特定の技術・言語・業務内容において、複数の分野での専門知識を高める
例)セキュリティの専門知識を高め、様々な分野のセキュリティ部門を担う
一つの分野、または一つの技術等を極めることで、スペシャリストとしてその部門を担うことを目標とします。
経験を積むことで更に専門性を高めることができ、将来「CTO(最高技術責任者)」などの役職につく可能性も出てきます。
特定の分野や業務に対するプロフェッショナルな仕事を極めるというものなので、シンプルで初心者でも迷わず進めるという特徴があります。
ゼネラリスト
ゼネラリストとは、幅広い知識やスキルを身に付けて、様々な開発に携わることを意味します。
基本的に、一つの開発プロジェクトを企画・設計・テスト・運用・保守のすべてに携わりとりまとめをします。
そのため、幅広いスキルと経験が必要なため、ゼネラリストになるためには開発部門で着々と実績を積むことが重要です。
「PL(プロジェクトリーダー)」や「PM(プロジェクトマネージャー)」という役職を目標とします。
開発の企画から運用・保守までの全ての工程に携わるため、各チームのマネジメント能力も必要となり、チームメンバーとのコミュニケーションも大事な仕事の一つになります。
マネージャー
マネージャーとは、開発部門全体をまとめる管理職というポジションになります。
一般的には、プロジェクトリーダーやプロジェクトマネージャーなどの実績を積んだ後「エンジニアリングマネージャー」などの役職につくことができます。
他にも、ディレクターやITコンサルタントへのキャリアアップも選択肢に入るでしょう。
マネージャーは特定の業務を担当するのではなく、プロジェクトや部門全体をとりまとめる役なので、より経営陣に近いポジションとなります。
幅広いスキルと経験や役職経験はもちろんのこと、プロジェクトの全てを任せれるにあたってスケジューリング能力、自己管理能力、コミュニケーション能力などのスキルも必要です。
フリーランス
フリーランスとは、独立して個人で仕事を請け負うことを意味します。
フリーランスは自由な働き方が可能な反面、良い条件での仕事を得るには高いスキルと経験が必要になるというのが大きな特徴です。
「スペシャリスト」「ゼネラリスト」「マネージャー」という枠には当てはまらず仕事を選択できるメリットもあるため、1つの仕事ごとにどんな立場の業務内容にするかを自分で決めることができます。
企業に就職して開発現場で経験を積んだ後に、その経験を活かしてフリーランスとして活躍するというのもキャリアパスの一つかもしれません。
全て自分で決めることができるのはメリットではありますがデメリットになることもあります。
スキル・経験以外にも、スケジューリング能力、自己管理能力、企業との良い関係を築くためのコミュニケーション能力、様々な現場で仕事ができる適応能力、良い条件の仕事を得るための交渉能力など、万能な能力を持ち合わせている人が成功するでしょう。
システムエンジニアのキャリアパス
システムエンジニアのキャリアパスは、選択肢に幅があり途中でキャリアパスを変更することも可能な職種です。
まずは一つの分野・スキルを極めることを目標にすれば、その後のキャリアパスにも有利に働くでしょう。
システムエンジニアのキャリアパス例
スペシャリスト
・特定の言語のスペシャリストになる
・特定の分野における対応言語を拡大する
・特定の分野のデータベーススキルを上げる
ゼネラリスト
・開発現場の経験を活かし、PLやPMを目指す
・PLやPMの経験を活かし、ITコンサルタントを目指す
Webエンジニアのキャリアパス
Webエンジニアは、フロントエンドエンジニアとバックエンドエンジニアで環境が異なりますが、どちらかのスペシャリストを目指す、またはプラスアルファのスキルを習得するなどスペシャリストとしての選択肢が多くあります。
Webエンジニアのキャリアパス例
スペシャリスト
・特定の言語のスペシャリストになる
・特定のアプリのスペシャリストになる
・データベースエンジニアを目指す
・クラウドエンジニアを目指す
ゼネラリスト
・開発現場の経験を活かし、PLやPMを目指す
・フルスタックエンジニアを目指す
インフラエンジニアのキャリアパス
インフラエンジニアには、サーバーエンジニア・データベースエンジニア・セキュリティエンジニア・ネットワークエンジニアなど、様々なエンジニアがいます。
それぞれの分野でのスペシャリストになる、またはその経験を活かしてゼネラリストへ進むというのが一般的です。
インフラエンジニアのキャリアパス例
スペシャリスト
・幅広い分野でのセキュリティのスペシャリストになる
・セキュリティアーキテクトを目指す
・データサイエンティストを目指す
・データベースエンジニアを目指す
ゼネラリスト
・開発現場の経験を活かし、PLやPMを目指す
・クラウドコンサルタントを目指す
・セキュリティコンサルタントを目指す
その他のエンジニアのキャリアパス
他にも以下のような多くのエンジニア職があります。
・フルスタックエンジニア
・社内SE
・テストエンジニア
・フィールドエンジニア
・セールスエンジニア
・ブリッジSE
それぞれのエンジニアとしてのキャリアを積んでスペシャリストとして活躍する、もしくは現場の経験を活かしてPLやPMなどの役職を目指すなどのキャリアパスがあります。
スペシャリストとしての実績を元に独立してフリーランスになることで年収アップにつながる場合もあります。
キャリアパスを考えてあなたの理想のエンジニアを発見しよう
ITの急速な技術進化にともない、エンジニアの労働環境も大きく変化しつつあります。
人手不足が懸念される中、終身雇用制度が崩壊の一途をたどり転職者が増加。
企業側はエンジニアを確保するために、離職率を下げ優秀なエンジニアを育てる環境が必要になってきました。
その一貫として企業側が示す「キャリアパス」制度は、エンジニアにとってキャリアアップや年収アップの指標としてとてもメリットがあるものとなっています。
スタート時点から自分のキャリアパスを考えて、あなたの理想のエンジニアを目指していきましょう。
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文/おかねチップス編集部
監修文/おかねチップス編集部
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