【知らずに後から苦労しました・・・】フリーランスなら業務委託契約書の知識は知っておかないとマズイ!
フリーランスが収入を得る手段の一つに「業務委託」があります。
業務委託で仕事を受注する場合は、クライアントと「業務委託契約書」を取り交わすのが一般的です。ただし業務委託にもいくつかの種類があり、契約書の記載事項もそれぞれ異なります。
このため契約の種類や契約書の内容をしっかりとチェックしないと、思わぬトラブルに巻き込まれる可能性があります。最悪の場合、契約を解除され報酬を受け取れないケースもあるので注意が必要です。フリーランスならぜひ知っておきたい、業務委託契約書の基礎知識を解説します。
業務委託契約書とは?
業務委託契約書は、委託する業務の内容や報酬、契約期間などについて、具体的に定めた書類です。
業務委託契約を交わす際に、発注者と受注者の双方の合意に基づいて作成し、それぞれ1通ずつ保管します。
なお業務委託契約は、お互いが合意していれば、口約束やメールのやり取りだけでも成立します。信頼のおける間柄だったり、1件数千円程度の業務だったりする場合、業務委託契約書を作成しないケースも少なくありません。
では、わざわざ業務委託契約書を作成するメリットはどこにあるのでしょうか?
業務委託契約書を結ぶメリットとは
業務委託契約書を取り交わすメリットは、主に以下の2点です。
1.トラブルを回避できる
2.業務に集中できる
契約書には、発注者と受注者それぞれの権利と義務が、はっきりと書かれています。
納期や報酬金額はもちろん、報酬の振込期日や経費をどちらが負担するかなど、細かい部分まで想定して、あらかじめ決めてあります。
口約束やメールで契約した場合、どうしても言った内容を忘れてしまったり、自分の都合の良いように解釈したりして、後でトラブルが起こりがちです。契約書を作っておけば、このようなトラブルを避けられるでしょう。
また契約書がない場合、何かある度にクライアントに確認を取らなくてはなりません。
クライアントの言うことが毎回違ったり、なかなか回答がこなかったりすると、業務が滞ってしまいます。
こちら側がよく確認せずに進めてしまい、やり直しを求められるケースもあるでしょう。業務委託契約書には、業務を遂行する上で想定されるリスクや対処方法も記載してあるので、安心して業務に集中できます。
業務委託契約書の主な項目
業務委託契約書は基本的に「冒頭文」「各項目の詳細」「署名欄」の三つのパートで構成されています。
冒頭文の例:委託者〇〇(以下「甲」という。)と受託者■■(以下「乙」という。)は、以下のとおり業務委託契約を締結する。
各項目の詳細は、業務によって内容が変わります。業務委託契約書はほとんどの場合、発注者側が用意してくれるので、そちらに従えばほぼ問題ありません。
ただし発注者もあなたも業務委託契約が未経験だったり、不慣れだったりする場合は、見本やテンプレートを参考に、具体的な項目をすり合わせていく必要があります。
全ての項目についてお互いが納得できたら、署名捺印して契約完了です。
業務委託契約書のテンプレート例
契約書に記載するべき主な項目と内容は、以下の通りです。
・業務委託の内容:業務の内容と範囲、契約形態について
・報酬と経費:報酬の金額、支払日、支払方法、諸費用の負担について
・契約期間と更新:契約開始日と終了日、更新の条件について
・知的財産権の所在:成果物の知的財産権をどちらが有するかについて
・受託者の報告義務:業務の進捗状況の報告義務やその方法について
・機密保持義務:業務上知り得た情報の取扱いについて
・損害金の支払い義務:契約違反によって損害を与えたときの賠償について
・契約の解除や協議:契約違反があったときの契約解除方法や、予期せぬトラブルの解決方法について
・その他:成果物の納品方法、検収方法、クライアント先で作業する場合の場所や業務時間など
契約書の書式は基本的に自由ですが、一から作成するよりはテンプレートを使う方が楽です。
インターネットで検索すると、フリーランス用の契約書の見本やテンプレートがたくさん見つかります。
主なサイトを掲載するので参考にしてください。
厚生労働省:ライター業務の契約書の参考例
https://www.mhlw.go.jp/bunya/koyoukintou/zaitaku/dl/100728-1_05.pdf
Web系フリーランスをモンスタークライアントから守る契約書
http://websae.net/contract_document/
「業務委託契約書」の書式テンプレート
https://www.bizocean.jp/doc/category/132/
業務委託契約の注意点
業務委託の契約形態には「請負」と「委任/準委任」の2種類があり、それぞれ報酬の発生条件が異なります。委任だと思っていたら請負だったという笑えないトラブルもあるので、契約を結ぶ際は必ず確認しましょう。
またテンプレートはあくまでも一般的な項目を記載しているだけなので、そのまま流用するのは避けるべきです。
契約書に盛り込むべき項目は、あくまでもあなたとクライアントの間で独自に決めるものです。
業務内容に合わせた適切な内容になっていないと、お互いに不利益を被る可能性があります。
よく分からない場合は、司法書士や弁護士などの専門家に相談するとよいでしょう。
契約書は自分を守る大切なものです。面倒と思わずしっかり対応しよう
フリーランスになりたての人はもちろん、既に活躍している人でも、業務委託契約書を取り交わすことを面倒に思う人は多いのではないでしょうか。
しかし契約書に細かい取り決めを記載しておくことで、無用なトラブルを避け、お互いに気持ちよく仕事ができます。
よく分からないから、面倒だからという理由で、契約書をよく読まずに署名するのも考えものです。そのようなスタンスではクライアントに軽んじられて、不当な契約を結んでしまう可能性もあります。
業務委託契約書は自分を守る大切なものと心得て、しっかり対応しましょう。
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