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GiftX社長のいいたかゆうたが想う「温かみの宿した」マーケティングのこれから

GiftX社長のいいたかゆうたが想う「温かみの宿した」マーケティングのこれから

株式会社ベーシックの執行役員、Webマーケティングメディア「ferret」の立ち上げ、株式会社ホットリンクのCMOを歴任し、マーケター必読の書『僕らはSNSでモノを買う』などの著者としても知られているいいたかゆうたさん。

Webマーケター、SNSマーケターを経て、2022年に株式会社GiftXを立ち上げられました。

その多彩なキャリアはどのようにつくられていったのか? 起業家となった今、彼が見据えるものとは?という質問に加え、編集部の暴走により「おかねチップス」のこれからについても公開相談を実施。マーケターだけでなく、「SNSアカウント」にお悩みの方も必見です。

人は機能ではなく、「情緒」でモノを買っているケースも多い

おかねチップス編集部
株式会社GiftXを立ち上げられましたね。いいたかさんはこれまでWebマーケティング、 SNSを主戦場にしていた印象があるのですが、次はどんなことをやろうとしているんですか?
いいたか
さん
実は会社を立ち上げたものの、まだ何をやっていくかをがっちり発表してるわけではないんですよ。ただ、実現したいことはあって、それに向けてプロダクトはつくりはじめたいなと思っていて、まだ色々検証している段階ですね。
おかねチップス編集部
実は今日はその話が聞けると思って楽しみにしていたんですが、これはいきなりインタビューの趣旨を変更ですね(笑)
いいたか
さん
それでは流石に申し訳ないので、実現できたらいいなと思っている話をしましょうか?(笑)
おかねチップス編集部
はい。是非、お願いします。
いいたか
さん
GiftXではひとの温かみを宿した進化を。というビジョンを掲げているのですが、ぼくらがやりたいのは機能だけではなく、情緒が伴ったサービスをイメージしています。

今ってあらゆる面でWebサービス・プロダクトが発達して、めっちゃ便利で効率的な世の中になってきてるじゃないですか。
おかねチップス編集部
はい。確かにどんどん便利になってきていますよね。
いいたか
さん
でも一方で、サービスを通じて受け取る「温かみや顧客体験」はあまりないなと思うんですよ。手触り、情緒といってもいいですね。ユーザー体験として本当に感動するような体験が少ない。画面上では便利になっているけど、じゃあ本質的にユーザーの幸福度を高められてるかというと、僕はそうであるとは限らないと思ってます。
おかねチップス編集部
そうなんですか!?
いいたか
さん
人間って、実は機能だけでものを買わないケースも多く存在するんです。サービスが均質化していくなかで何が購買行動を決めるかというと、それはブランディングや、購買体験にひもづく情緒なんだと思います。

だから、機能だけではなく情緒の伴ったプロダクトがあってもいいなと。画面上の「便利」だけではないって意味で。今言える範囲だとここまでですね。ふわっとしたことしか言えなくていてすいません(汗)。
GiftX社の今後の展開が気になります

優秀なNo.2から起業家へ

おかねチップス編集部
ありがとうございます。では、いいたかさんのこれまでについて聞かせてください。株式会社ベーシックでWebマーケティングメディア「ferret」の創刊編集長、前職の株式会社ホットリンクではCMOとしてご活躍されてましたよね。どんな流れで今までのキャリアを積み重ねてきたのですか?
いいたか
さん
ぼくは新卒は人材会社なんですけど、6ヶ月後に辞めて次に広告代理店に入ってWeb広告をひと通り担当して、世の中でSNSが流行る兆しが出始めた頃に、いち早くSNSを使い倒して、それを機にコンサルティングの仕事を始めたんです。その時にある程度の数字をあげることは出来るようになったんですが、これが本当にいい世界に結びつくのかと疑問を持って。だからもっとマーケティングの本質をちゃんと学ばなきゃいけないと思っていたんです。

そのタイミングで出会ったのがベーシックです。代表の秋山さんが言っている「世の中のマーケの知識を底上げしていきたい」という世界感に共感し、入社してたんです。
おかねチップス編集部
底上げとはどういうことだったんですか?
いいたか
さん
新しいプラットフォームが登場し、目に見えてわかる事例が出ると「魔法の杖」のように思われていたんです。とりあえず、やれば成果が出るでしょ?みたいな。当然、そんなわけないんですが(笑)

マーケティングの本質って正しいことをやり続けるしかないんですよ。でも、「魔法の杖」と数字のマジックを使って簡単に効果が出るように謳う会社が存在していた。それでも専門的なことがわからない企業様はお金を払ってしまう。
おかねチップス編集部
悪夢のような状況ですね。
いいたか
さん
だから、マーケティングの正しい理解を広めるメディアがあれば、発注側のリテラシーを上げていくことが出来るし、企業様が一定レベルまで自社でマーケティングを行うことが出来るかもしれない。もちろん、それで全ての問題が解決するわけではありませんが、少なくとも今よりも良くなるんじゃないかと思い、「ferret」を立ち上げました。
いいたかさんはWebマーケティング業界の「世直し屋」と言っても過言ではない。
おかねチップス編集部
ferretの立ち上げはめちゃくちゃ志の高い動機だったんですね。その立ち上げを担ったベーシック社を辞められた理由はなんだったんですか?
いいたか
さん
入社時に代表の秋山と約束した「日本で1番のマーケティングメディアをつくる」ということでした。それをferretは達成したし、そこからも次々に新サービスや機能、企画もリリースしています。結果そこから2年ちょいは働いていますし、ベーシックに関して負の考えは一切ないですが、次のことをやりたいって思ってしまったからですかね。ちなみに今だに秋山さんには色々相談させていただいていて、とてもお世話になっています。
おかねチップス編集部
そこから、次はホットリンクのCMOになられますよね。なぜホットリンクに?
いいたか
さん
ホットリンクはデジタルマーケティング、特にSNSマーケティングが強い会社なんです。僕、Twitterめっちゃ好きなんですよ。
おかねチップス編集部
知ってます(笑)お仕事をされてるから当然なのかもしれませんが、めちゃくちゃ使い倒してますよね。
いいたか
さん
いや、もう仕事にする前からTwitterが大好きだったんですよ。10年以上どっぷりハマり続けるプロダクトって普通なくないですか? でも、2014年くらいから特に、TwitterをはじめとしたSNSの企業活用が手法ばかりの話でよくないなと思っていて。これ以上本質に向かわないのが嫌だったんですよ、僕の好きなTwitterの世界が(笑)。それで、SNSの企業活用を少しでも良くしていきたいと思ってホットリンクに入ったんです。
おかねチップス編集部
Twitterの世界を変えるって、公園を綺麗にしようとか、街からゴミをなくそうとか、それくらい大きな規模の話ですね!
いいたか
さん
たしかに、ちょっと大袈裟な表現かもしれませんね(笑)でも、SNSマーケティングの世界が前進していないなとは長らく思っていたんです。SNSのマーケティングというと、手法の話ばっかりなんですよ。フォロワーを伸ばすにはとか。エンゲージを高めるには、とか。

もうユーザーは普通にSNSを通じてモノを買うじゃないですか。あの人がつぶやいてたなーとか。そういうリアルな状況に、SNSマーケティングの業界に乖離があるなと思っていたんです。
おかねチップス編集部
そうした状況を変えたいと。
いいたか
さん
もちろん全部を変えられるとは思ってませんでしたよ。本質的な事例が増えれば、そこから全体が底上げされていくと思っているので。まずは自分がそれをやろうってぐらいです。
おかねチップス編集部
なるほど、Webマーケティングの次はSNSマーケティングの世直しだったんですね。そのホットリンクを離れて何故起業に至ったんですか?
いいたか
さん
ホットリンクではまだまだ道半ばではありましたが、ある程度やり切ったと思えたからですね。そして、SNSマーケティングではできることと、できないことがあるというのも改めて感じたんです。それで、その「できないこと」や、もっと別のことに自分自身でリスクを背負って挑戦したいという気持ちが芽生えてきたんですよ。自分でやりたいと心のそこから思えて挑戦したいとなったのが一番の理由ですかね。
おかねチップス編集部
会社のボードメンバー、CMOのポジションを手放してまでやりたいことがあったんですね。
いいたか
さん
これまでのキャリアはNo.2のポジションで誰かが描いた世界を実現するというものでした。それが得意だったし、僕自身それにやりがいを覚えてましたから。

でもベーシックで執行役員、ホットリンクで執行役員CMOをやらせてもらって、それ以上のチャレンジをしたことがなかったなって気づいたんです。言葉を選ばずに言うと極論、会社の執行役員ってサラリーマンの頂点なんですよ。だからある種このままやっていても、立場的には延長線上で繰り返しになる。一方、起業家は自分の身銭を切って事業を立ち上げている。この溝は思ったよりも深いし、それにチャレンジしたいなって。言葉にすると難しいですが、周りの経営者の方々が常に戦っているのがカッコいいなって。

今まではなんだかんだ言っても「自分の担当領域をしっかり伸ばしていく」ってことがカッコいいと思ってたんですよ。やるからには結果を出すのが大人だろって。でも、「失敗」しようともチャレンジしている姿がどれほど格好いいかっていうのを、経営者の間近でNO.2として見てわかったんです。じゃあ、やるしかないなってことでGift Xを立ち上げました。

「フォロワー数」より大事なものとは⁉︎ SNS担当者が陥りやすい錯覚

おかねチップス編集部
こういったWebマーケティングやSNSマーケティングのキャリアを築いてきたいいたかさんに実は悩みを相談したいと思ってたんですよ。
いいたか
さん
おおー、急ですね。何ですか?
おかねチップス編集部
結構、マジメな悩みなのですが、より「おかねチップス」の存在や記事を世の中に知ってもらう為にSNSマーケティングを強化していきたいのですがどうすればいいですか?
いいたか
さん
なるほど。そうしたらホットリンクにご相談してもらった方が、データを元に話できますよ?(笑)
おかねチップス編集部
いやいや、そこをなんとか。SNSマーケティングで困っている読者のためにもいいたかさんのご意見伺いたいです。
いいたか
さん
今は会社の事業にコミットしていて、そこを専門にしてないので、少しだけになってしまいますが、それでも大丈夫ですか?
おかねチップス編集部
ありがとうございます! ではまず、Twitterのおかねチップスアカウントのフォロワーをどうやって増やしたらいいですかね?
いいたかさんのアドバイスを元に「おかねチップス」のTwitterをより頑張っていきます。

いいたか
さん
今回の目的は記事を読んで欲しいという事ですよね?それであれば、無理にフォロワー数を増やす必要なんてないですよ。前提としてフォロワーが多いからといって記事が読まれたり、俗にいうバズったりするという訳ではないですから。
おかねチップス編集部
え、そうなんですか?(汗)
いいたか
さん
大事なのはフォロワーの数よりも属性なんです。例えばフォロワーの多い経営者の方にインタビューでスポーツの話を聞いたとします。その記事をSNSで投稿しても、読者が読みたいのは経営の話であってスポーツの話ではない。属性とはそういうことで、情報とフォロワーのカテゴリーが一致するかどうかが重要なんです。

もちろん、フォロワー数が多ければ一時的にシェアされることはあるのは事実です。でも、それよりどの属性の人にどう波及させるかをより考えた方がいいですね。

SNSの繋がりと現実の人の繋がりに見る話題の波及

おかねチップス編集部
波及ですか⁉︎
いいたか
さん
僕が 『僕らはSNSでモノを買う』という書籍を出版したときの話なのですが。当時、僕のTwitterのフォロワーは8,000人くらいで、同じ週に別の本を発売した著名人の方は当時、数十万人ものフォロワーがいました。発売1週間後のAmazonランキングはその方が1位で、僕は6位。だけど、これが翌週以降逆転したんですよ。
おかねチップス編集部
何か要因があったんですか?
いいたか
さん
それが波及の仕方の違いです。実はTwitterの利用者のうち65%の人がフォロー、フォロワーを含めて50人以内の人間関係で完結しているというデータがあります。そして50〜350人が25%。つまり90%以上が350人以下の関係性の中で完結しているんです。
おかねチップス編集部
それは実感値よりもずいぶん狭いですね。
いいたか
さん
多くの人のオンラインのソーシャルグラフ(※SNSの人間関係のネットワークを可視化したもの)とリアルで合う友人関係は、規模も性質も実はそんなに変わらないんです。その証拠に東京で広まったツイートは、実は東京の人々の間でしか読まれていないというデータもあります。厳密にいうと東京だけではないですが、90%以上が東京の人に見られているってことなんですよ。これは他の地域でも同様です。

では、どうやって波及させるかというと、結局身近な人間関係の人にシェアしてもらわなければいけない。というところに行き着きます。
おかねチップス編集部
それはわかりますが、それがいいたかさんの本の売り上げとどう繋がるんですか?
いいたか
さん
僕はこれまでにほぼ全ての都道府県を何かしらの講演で回ったことがあったんです。そこで知ってくれたり、接点があった人がフォロワーさんになってくれているんです。だから、全国各地にエンゲージメントの高いフォロワーさんがいたんです。

そして、書籍発売時に、そうした方々が僕の本の情報をシェアしてくれました。シェアしてくれた一人一人の方のフォロワーはそこまで多くはなくても、より濃い人間関係の人にしっかり届く。それが部数に繋がっていたというわけなんです。

その証拠に『僕らはSNSでモノを買う』は長く売上ランキング上位に入り続けてくれました。それでさらに新しいユーザーと接触することができ、かなりロングテールで売り上げが推移していきました。こんな売れ方は見たことがないと出版社の人はびっくりしていましたね。

僕の例は書籍なので、今回は全く異なるやり方が必要になると思いますが、こういう状況をいかに作り出すかがSNSを活用するためには大事なんです。
いいたかさんのお話に感心しすぎて、地面が鱗だらけに。

「メディアで記事が選ばれる」なんて、存在しない

おかねチップス編集部
な、なるほど。
いいたか
さん
ちなみに、編集部さんは「このメディアの記事なら必ず読む」ってものはありますか?
おかねチップス編集部
そう言われると特定のメディアより、SNSやキュレーションメディアを介して接点を持つ事のほうが多いかもしれません。
いいたか
さん
そうですよね。そこが、メディア運営者が陥りがちな罠なんです。ちゃんとメディア運営をやってるとメディア自身が愛されるはずだってっていう錯覚を起こすんですよね。でも、多くの読者は「メディアを指定して記事を選ぶ」みたいな読み方は本当に好きであれば別ですが、SNSを通して記事単体で目にすることがほとんどです。まずはそれを頭に入れておきましょう。
おかねチップス編集部
では、具体的にどう改善するのが良いですか?
いいたか
さん
ちょっとアカウント見せてもらってもいいですか。
いいたかさんの指南はより実践的になっていく
いいたか
さん
今、1日にどれぐらい投稿してますか?
おかねチップス編集部
現在は、記事の量などを考えて、記事の更新のタイミングなどや過去の人気記事を1日最低3ツイートしています。
いいたか
さん
では、まずは更新頻度を上げましょう。1日5ツイート。リツイートをしても大丈夫です。
おかねチップス編集部
え、5件多いですね。でも、リツイートでもいいんですね。ちなみに通常投稿はどんな内容がいいですか?
いいたか
さん
なんでもいいと思いますよ。おかねチップスの話だけになるより、ちょっと雑談のようなものがあってもいいと思います。
おかねチップス編集部
なんでも…。
いいたか
さん
料理が好きなら「今日はイカ墨パスタを作ってみた」とかでいいんですよ。
おかねチップス編集部
本当になんでもいいんですね。
いいたか
さん
それこそ僕とかは個人アカウントは何も考えずに発信してますよ。勿論、マーケの情報もつぶやいてますが、投稿の5割くらいはそれ以外の関係ないことです。
おかねチップス編集部
それには理由があるんでしょうか?
いいたか
さん
深い意図はないですが、SNSを通してその人の人間性が分かった方が楽しいじゃないですか。それにその投稿をみて、実際にその人と会った時に「そのまま」の印象だとアイスブレイクがわりになるというか、事前の会話なくコミュニケーションが成立する。
おかねチップス編集部
とはいえ、それは個人アカウントの話ですよね。企業やブランドのアカウントになると、最初は「ちゃんとしなきゃ」ってなりませんか?
いいたか
さん
企業やブランドのアカウントでも「つぶやく中の人」は同じ人間ですよね。だから、価値ある情報ばかりをつぶやこうとすると息苦しくなりますし、投稿する人にとっても「作業」になってしまうと思うんです。僕が今回のようにSNSの相談に乗るときはまず「好きなことを教えて」ってお願いするんです。好きなことについての投稿だったら1日5ツイートできそうな気がしませんか?

そうやって続けてると、Twitterというメディアのテンションがわかってくるんですよ。こういう内容には反応があるな、とか。だから、まずは量をこなす。企業の公式アカウントであっても、その勘を掴むのは必要だと思いますね。もちろん公式アカウントで全く関係ないことをつぶやくのは意味がないですが、関係あることの拡張をどこまで広げていいのかは考えた方がいいですよね。

瞬間の広がりより、喜んでもらえるかが大事

おかねチップス編集部
なにか参考になる企業アカウントってありますか?
いいたか
さん
僕がよく事例としてお話するのは「シャトレーゼ」という洋菓子屋さんのアカウントです。シャトレーゼさんはSNSに詳しい担当者ではなかったのですが、アカウント開設当初は牛の写真を投稿したりもしていました。
いいたか
さん
最初の頃は「シャトレーゼ」で写真付きの投稿を検索すると150件程度でしたが、2年後には1000件を越えるほどになりました。先ほどフォロワー数が一番重要ではないと言いましたが、一番見るべきはどれだけの人が話題にしてくれているかなんです。
おかねチップス編集部
シャトレーゼさんのアカウントは引用リツイートも沢山されてますよね。ここにも仕掛けがあるんですか?
いいたか
さん
まず、引用リツイートにはルールを決めています。例えば誕生日の投稿をしてくれている人には「#ハッピーバースデーシャトレーゼ」をつけて引用リツイートするなど。
これには狙いがあるんです。「ハッピーバースデー」という言葉=「シャトレーゼ」にという意識に、もしなったらすごいことですよね。誕生日という全ての人に平等に与えられた幸せなイベントで、その晴れの日に食べられるケーキという印象を獲得したい。ここを狙いにいくのもマーケティングなんですよ。
おかねチップス編集部
なるほど。そんな狙いがあったんですね。リツイートに関しては、つぶやいている方のフォロワー数は関係なくやってますよね。多くの人に見てもらうならフォロワー数の多い人をリツイートするのが効率的ではないんですか?
いいたか
さん
大事なのはその瞬間の広がりよりも、投稿している人に喜んでもらえるかどうかです。フォロワーが少なくて、例えば普段の投稿に全然反応がないアカウントだったとしても、シャトレーゼにリツイートされると、いいねがいつもより付くことがある。知らない人からの「おめでとう」というコメントがつくかもしれない。これはユーザーにとって嬉しい反応ですよね。

提供したいのは「公式にリツイートされた」という体験ではなく、「シャトレーゼについてつぶやいたら、公式にリツイートされて、いつもより周りからの反応が増えた」という体験なんです。それに、通知がたくさん来るとシャトレーゼとの接触回数も自然と増えるので、結果的にエンゲージメントが高まります。
おかねチップス編集部
なるほどー。では、次の質問なのですが…。
いいたか
さん
あ、そろそろ次の予定があるので、今日お話しできるのはここまでですかね(笑)
取材時間を大幅に過ぎても笑顔でお話ししてくれた いいたかさん。

おかねチップス編集部
そうですよね。すみません。いきなりの相談にも関わらず本当にありがとうございます。もうちょっと詳しくお話をお聞きしたいので、この記事の続編としておかねチップスで不定期のコラムを書いてもらえませんか?
いいたか
さん
おー(笑)  ぜひぜひ。ぼくのフォロワーさんにもおかねチップスのこと知って欲しいですからね。そうやって人を軸に伝えていくっていうのが、SNS特有のN対nで波及していくということなんで。
おかねチップス編集部
本日は脱線ばかりなのにお付き合いいただき、ありがとうございました!コラムも是非宜しくお願いします。

いいたかゆうた 

Gift X代表取締役。広告代理店やスタートアップ企業で複数のWebサービス・メディアの立ち上げ、100社以上のコンサルティングを経験。2014年4月、「ferret」の立ち上げに伴いベーシックに入社後、「ferret」創刊編集長、執行役員を務め、2018年12月末に退職。2019年よりホットリンクで執行役員CMO(マーケティング責任者)を務めたのち、2022年Gift Xを創業。

写真/武石早代 

取材・文/おかねチップス編集部

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