【令和の成功法則】稼げている人に多い働き方は会社員をしながら個人事業主?メリットデメリットも教えます!
会社員が副業する場合、個人事業主として開業すべきかどうかは大変気になるところです。
しかし会社員と個人事業主を両立できるのか、できるとしたらどんなメリットがあるのかが、よく分からない人も多いのではないでしょうか。
会社員をしながら個人事業主になる意味と、独立までの目安・注意点について解説します。
会社員も個人事業主になれる
結論から言うと、会社員を続けながら、個人事業主になることは可能です。
そもそも何かの事業を始める時には、税務署に開業届を提出する必要があります。
会社員の副業といえども、事業である以上は、個人事業主として届け出るのが決まりなのです。実際には開業届を提出しなくても特に罰則はありませんが、提出しておくと副業の所得が増えた時に、税金面でのメリットが得られるようになります。
ただし会社員の場合は個人事業主になることで、思わぬデメリットが生じるケースもあります。
個人事業主になるかどうかは、本業との兼ね合いや、副業をどの程度まで伸ばしたいのかをよく考えてから決めるとよいでしょう。
副業をしている会社員が、個人事業主になるメリットとデメリットを具体的に解説します。
副業をしている会社員が個人事業主になるメリットとは
会社員が個人事業主になる主なメリットは、以下の通りです。
・青色申告ができる
・経費を計上できる
・モチベーションが上がる
開業届と同時に「青色申告承認申請書」を提出すると、確定申告で青色申告を選択できるようになります。
青色申告をすると、「最大65万円の特別控除」や「赤字の3年間繰り越し」「家族への給与を経費にできる」などの特典を受けられます。
会社員が個人事業主になり青色申告する場合は、同時に「給与所得控除」も適用されるため、支払う所得税額を減らすことが可能です。
青色申告制度|国税庁
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/2070.htm
また個人事業主は、副業のために使ったお金を必要経費として、収入から差し引くことができます。
税金は所得(収入から経費を引いた金額)に対してかかるため、同じ収入でも経費が多い方が、税金が安くなるのです。
開業届を出すことで、税金や事業の進め方について前向きに学ぶ気持ちが生まれ、副業に対するモチベーションが上がるのも、隠れたメリットです。
副業をしている会社員が個人事業主になるデメリットとは
では、会社員が個人事業主になるデメリットは何でしょうか。
最も心配なのが、「失業保険」の問題です。
通常であれば、会社員が会社を辞めたり解雇されたりして無職になった場合は、決められた期間失業保険が給付されます。
しかし開業届を出している人は「無職」とみなされず、失業保険を受け取れません。副業の収入がほとんどない状態で本業の会社を辞めると、たちまち生活に困窮してしまうでしょう。
どうしても失業保険を受け取りたい時は、税務署に「廃業届」を出し、副業の事業も終わりにする他ありません。また、会社員をしながら個人事業主になれば、当然自由な時間が減ります。
青色申告には複雑な帳簿付けが必要ですし、事業を軌道に乗せるための営業活動や、勉強にも時間を取られます。あなたの意志とはうらはらに、急に本業が忙しくなることも十分考えられるため、開業する前に時間配分について、よく考えておくことをおすすめします。
会社員と個人事業主の両立が良いか独立か?
副業が軌道に乗ってくると、このまま会社員と個人事業主を両立するか、思い切って独立するか、迷う人もいるでしょう。
会社員と個人事業主では、社会的な立場も制度も、まるで違います。
このためよく比較検討しておかないと、独立後に後悔するケースも多く注意が必要です。独立を目指す人が、押さえておきたい注意点を見ていきましょう。
健康保険と年金の比較
会社員と個人事業主で大きく差がつくポイントが、健康保険料の負担額や、年金の受給額です。それぞれについて、会社員と個人事業主を比べてみましょう。
(東京都勤務・年収300万円の場合を想定)
健康保険
加入先 | 保険料 | 家族の保険料 | |
会社員 | 協会けんぽ | 25,662円(半分を会社が負担するため実質11,844円) | 扶養家族の保険料負担なし |
個人事業主 | 国民健康保険 | 13,979円(40歳〜64歳は17,307円) | 家族の人数分の保険料が必要 |
会社員が加入する「協会けんぽ」では、保険料の半額を会社が負担してくれます。
また妻や子ども、両親など扶養する家族には保険料がかかりません。月々11,844円の負担のみで、家族全員が加入できます。
一方、国民健康保険には扶養家族の概念がありません。子どもの保険料も、大人と同じだけ払う必要があります。40歳未満の4人家族の場合は、毎月55,916円もの保険料を払うことになるのです。
年金
年金の種類 | 保険料 | 特徴 | |
会社員 | 厚生年金 | 43,920円(半分を会社が負担するため実質21,960円) | ・国民年金も受け取れる ・配偶者の扶養制度がある |
個人事業主 | 国民年金 | 16,610円(令和3年度の場合) | ・配偶者も1人分の保険料が必要 |
会社員が納める厚生年金は一見保険料が高額ですが、この中には国民年金の保険料も含まれています。このため会社員は将来、厚生年金と国民年金の両方を受給できます。
また厚生年金では、所得の少ない配偶者も扶養家族として国民年金に加入可能です。一方の国民年金にはそのような制度はなく、配偶者の所得が少ない場合でも、保険料を負担しなくてはなりません。
このように、健康保険も年金も、会社員でいる方がお得なケースがほとんどです。独立するなら、割高な保険料が気にならないくらい稼げるようになってからでも、遅くはないでしょう。
個人事業主は自由だが責任も大きい
個人事業主として独立するメリットといえば、自由度の高さです。
独立すれば、上司に嫌味を言われたり、無理矢理飲み会に参加させられたりといった、煩わしい人間関係からも抜け出せます。
しかし、その分責任が大きくなることも忘れてはいけません。
会社員ならやるべき仕事は決まっていますし、失敗しても最終的には会社が責任を取ってくれます。ところが個人事業主は、自分で仕事を探さなければ稼げませんし、失敗すれば全て自己責任となります。
また収入が安定しないため、家族の負担や不安も、会社員時代より大きくなることは避けられません。住宅や自動車の購入の際に、個人事業主ではローンの審査が通らないこともありますよ。
一度会社員を辞めると、再び就職するのは困難です。仮に就職先が見つかったとしても、以前と同じ条件で働ける可能性は低いでしょう。
「会社を辞めても大丈夫!」と家族にも友人にも胸を張って言えるようになるまでは、会社員と個人事業主を両立することをおすすめします。
会社員を続けながら個人事業主になるための準備
会社員を続けながら個人事業主になるためには、準備しておくことが3つあります。
個人事業主として副業を始める前に準備を整えておけば、副業を始めてから煩わしい手続きに時間を取られる心配はありません。
事前に準備すべき3つについて、それぞれ詳しく解説します。
個人事業主用のクレジットカードを発行する
副業を始める前に、個人事業主用のクレジットカードを発行しておきましょう。
個人事業主として副業を始めると、利益を上げるために必要な備品や設備などが必要になるはずです。
備品や設備などは経費として計上できるため、プライベートとは別のクレジットカードで支払うことで会計処理がスムーズになります。
プライベートと副業のクレジットカードを混同してしまうと「どれが経費なのか」わからなくなり、確定申告の時期に慌てて領収書を確認しなければなりません。
会社員を続けながら個人事業主になると、必然的に業務時間が増えるため、なるべく無駄な作業に時間を取られないよう個人事業主用のクレジットカードを発行しておきましょう。
さらに個人事業主向けのクレジットカードは、一般のクレジットカードよりも限度額が高く設定されているので、初期費用が高額な場合でも安心です。
「青色申告承認申請書」も「開業届」と同じく所轄の税務署窓口で受け取れるので、セットで受け取って提出するのがおすすめですよ。
確定申告に備えてクラウド会計ソフトを導入する
個人事業主になるには、事業開始から1カ月以内に「開業届」を提出しなければなりません。
「開業届」は所轄の税務署の窓口で受け取り、納税地・氏名・マイナンバー・職業などを記入し、税務署に提出します。個人事業主として節税したい方は「青色申告承認申請書」も合わせて提出しましょう。
「青色申告承認申請書」を提出すれば、確定申告の際に「青色申告」として最大65万円もの控除が受けられ、大きな節税効果が得られます。
「青色申告承認申請書」も「開業届」と同じく所轄の税務署窓口で受け取れるので、セットで受け取って提出するのがおすすめですよ。
個人事業主として副業を始める際には、クラウド会計ソフトを導入するのがおすすめです。
開業届を提出して個人事業主になると、収入や支出を帳簿にまとめて「確定申告」を行わなければなりません。
ノートやエクセルなどに記録しても問題はありませんが、勘定科目に仕分けする必要があるため、簿記の知識がなければ難しいでしょう。
クラウド会計ソフトなら、銀行口座内の入出金やクレジットカードの利用明細を自動的に勘定科目で仕分けしてくれるので、自分で入力する必要はほとんどありません。
そのため、クラウド会計ソフトを導入することで簿記の知識がなくてもスムーズに帳簿を作成でき、大幅な作業効率の改善が期待できますよ。
会社員をしながら副業で個人事業主になりながら自分に合ったスタイルを確立していきましょう!
会社員の副業が今ほど認められていなかった時代は、個人事業主として独立するためには、会社員を辞めるしかありませんでした。
しかし近年は副業を認める会社が増え、会社の仕事と個人の事業を両立できる環境が整っています。本業で安定した収入を確保しつつ、副業の事業を軌道に乗せていけば、大きなリスクを負わずに独立することも可能です。
会社員と個人事業主それぞれの良さを生かして、あなたらしい働き方を確立していきましょう。
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