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持株比率とはなにか?権利を守るための割合を理解しよう

持株比率とはなにか?権利を守るための割合を理解しよう

株式投資の基礎知識として押さえておきたいのが「持株比率」です。

株式会社の経営は、持株の比率が大きく影響するため、会社経営・株式投資において持株比率はまず考えておかなくてはいけません。

そこで今回は、持株比率の意味や重要性、比率ごとに生じる権利について解説します。

これから投資を考えている方、会社経営を考えている方は、ぜひ参考にしてください。

持株比率とは?

持株比率とは、その名前の通り「企業や個人(投資家)が持つ株式の割合」を指します。

例えば、ある株式会社が1,000株を発行しており、そのうち100株を所有しているのであれば、持株比率は10%です。

この持株比率により、経営への参加権や株主総会への参加権があるか否かが変わってきます。

「1株につき1票分の議決権が割り当てられる」という仕組みを知っている方は多いかもしれません。

しかし、このほかにも持株比率により対象の会社に対する権利が割り当てられます。

そのため、特定の会社に対して「株主総会に参加したい」「株主総会で議案を提出したい」のであれば、一定以上の株式を所有しなくてはいけません。

株式とはなにか

株式についてさらに深く知っていきましょう。

株式とは、会社が経営・事業展開するにあたって発行し、それを購入されることで資金を得る仕組みです。

この株式を発行している会社を「株式会社」と呼びます。

基本的には証券会社(証券取引所)を通じて売買され、株式を保有することで以下のような事柄が可能となります。

・株主総会への参加をはじめ会社の経営状況を深く知れる
・持株に応じて配当金の分配を受けられる
・株主優待を受けられる

株式や投資に詳しくなくても、有名企業の場合は株主優待を期待して株式を購入する方も少なくありません。

また株式は自分の好きなタイミングで売買でき、株価が安い段階で購入し、高くなった時点で売却すれば、利益を得られます。

ただ、逆に株価の暴落により損をするリスクもあるため、株式売買は投資や経済の流れを逐一チェックして行うことが大切です。

持株について

持株とは「会社(個人)が所有している株式」です。

持株を有する目的はさまざまで、投資目的や株主優待目的などが挙げられます。

株主優待が目的の場合は「必要な株式を購入し所有しているだけ」で目的を達成できますが、投資目的の場合は「ただ所有しているだけ」ではいけません。

常に株価の変動をチェックし、株価が高騰したタイミングで売却することで、利益を得ることが大切です。

持株を上手く活用することで、目的に応じた利益を受け取りましょう。

比率はどのくらいがいいのだろう

持株比率によって、株主の権利は異なります。

特に経営や株主総会での決議において、一定以上の権利を求める場合は、比率に注目して株式を購入しなくてはいけません。

また、株主優待が目的の場合も「優待を受けられるのは〇株から」と定められている場合があるため、その条件をチェックして購入する必要があります。

以下では持株比率に応じてできることとして定められている事柄についてご覧ください。

比率に応じた権利でできること

持株は1株のみでも株主としての権利が発生し、持株が多くなればなるほど対象の会社に対する権限が大きくなります。

1株:議事録の閲覧・株主総会での議決権・株主代表訴訟
株式の1%:株主総会での議案提出権
株式の3%:株主総会への出席・会社の経営資料の閲覧
株式の1/3:特別決議の阻止
株式の1/2:単独での株主総会の普通決議
株式の2/3:単独での株主総会の特別決議
株式の100%:会社の経営をすべて単独で決められる

持株はいわば経営に関する決定権で、比率が多ければ多いほど自分で決められる事柄が大きくなっていきます。

つまり持株が50%を越えれば、多くの議題で過半数を取ることができ、会社の経営に大きく関われるでしょう。

そのため多くの場合は、株式の50%以上を会社の経営者・オーナーが所有しています。

身近に起きた???株に関するニュース

持株比率によって会社経営に大きく影響するケースがあるため、過去には株式に関する騒動も勃発しています。

中でも「大塚家具」のお家騒動は、耳にしたことがある方が多いのではないでしょうか?

高級家具店として知られる大塚家具ですが、会長(父)は今まで通り「高級家具店」として家具を売り出したいのに対して、社長(娘)は時代に合わせた新たな事業を展開したいと考え、意見が衝突します。

この経営方針の違いから、お互いに退任要求と新たな人事案を提出しました。

2つの要求のどちらが可決されるかは、株主総会での決議により決まります。

そこで自分の意見に賛同する株主を増やし、敵対する株主の委任状を得る「プロキシファイト」が勃発。

このプロキシファイトにより社長に軍配が上がり、会長は退任。新体制での大塚家具の経営が始まりました。

持株比率の重要性を理解しよう

持株比率によっては、その会社の経営に大きな影響力を及ぼすことになるため、その重要性は十分に理解して株式購入を考える必要があります。

最後に持株比率の重要性についてご覧ください。

・株式は投資や株主優待などさまざまな目的で購入できる
・持株の比率によって株主総会での影響力が変わる
・株式会社を経営する場合は自社の持株を一定以上所有することが大切

お家騒動の事例からもわかるように、株式の所有数が経営に大きな影響をもたらすケースもあります。

そのため、株主はもちろん経営者も、持株比率の重要性を理解した上で発行・購入しなくてはいけません。

株式に関する知識を十分に蓄えた上で、安定した経営・利益を目指しましょう。

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