今注目されているメンターとは？意味や役割・導入するメリット

労働環境の見直しが叫ばれている昨今、社内管理のため「メンター」を採用する企業が増えています。

メンターとは、社員の業務サポートだけでなく、精神面のケアも行う役職です。

労働環境の改善や社員の定着率アップを目指すなら、メンターは非常に重要なポジションだといえるでしょう。

そこで今回は、メンターとは具体的にどのような役職なのか、メンター制度が注目されている理由・メリットとともに解説します。

メンターとは？

「そもそもメンターとはどのような役職なのかわからない」という方は多いのではないでしょうか。

メンターとは、社員のケアやサポートを行う役職です。

社員の業務のサポート・教育だけでなく、ときには精神面のケアも行うなど、その業務は多岐にわたります。

ただ、社員がより安心して・健やかな精神状態で働くためには、不可欠な仕事だといえるでしょう。

ピアメンターとは

メンターの仕事はそのやり方や方針によってさらに仕事が細分化されます。

なかでも知っておきたいのが「ピアメンター」です。

ピアメンターとは、仕事のやり方やアドバイスを行う役職のことで、基本的には他の一般社員と同じオフィスで働きます。

社員の仕事量が多いときは分担したり、仕事のやり方に困った際はより効率の良いやり方をアドバイスするなど、臨機応変に立ち回ります。

特に、新入社員や中途採用社員に付くことが多いため「教育係」としての役割を担う場合も多いでしょう。

メンターの意味

メンターとは英語の「Mentor」つまり「助言者・指導者」としての意味を持つ言葉です。

社員のサポート・ケアを行うメンターの役職そのままの意味を持つことがわかります。

ひとことで「社内のサポート」といっても、そのやり方はオフィスによって異なります。

例えばほかの社員の同僚として、同じ立場に立ち助ける場合もあれば、教育係としてほかの社員をリードする場合もあるでしょう。

また、オフィスによっては「ほかの社員の模範となるような働き方・人格」の社員をメンターに抜てきし「社員のお手本」と位置付ける場合も。

どのようなやり方が合っているのか、社員が働きやすいと感じるのかは企業によっても異なるでしょう。

メンターの役割

メンターの役割を以下にまとめます。

・社員に仕事についてアドバイス・サポートする
・新入社員の教育係として仕事を教える
・社員のメンタル面をケアする
・ほかの社員の手本となるような仕事ぶりを見せる

もちろんあらゆる業務を押し付けて、メンター自身の負担が大きくなっては本末転倒です。

そこでメンター制度を導入するなら、自社に合った目的・仕事内容を検討し、運営していくことが大切です。

今なぜメンター制度が注目されているのか

働き方がどんどん変わっている昨今、社員の定着率の低下や社内業務に関する「教え手」の不足が深刻化しています。

社員1人1人の仕事量が多すぎて新入社員を雇っても教育に手が回らない、人を教えられるまでに育っても仕事がキツくて転職してしまったなど、さまざまな悩みがあるでしょう。

そこで、社員の仕事・メンタル面をサポートする専門のポジションである「メンター」が必要とされるようになりました。

メンターを採用し、社員の教育やメンタルケアに力を入れれば、社員の定着率アップも期待できます。

また社員1人1人の仕事の負担も減るため、従業員の確保が難しい昨今、注目される機会が増えているのです。

メンターを導入するメリット

メンターを導入するメリットは以下の通りです。

・社員の定着率が上がる
・仕事における社員の相談口ができる
・社員1人1人が成長できるきっかけを作れる
・社員のコミュニケーション環境が活発化する
・メンター自身も成長のきっかけとなる

メンターを導入し社員のケア環境が整えば、社員の定着率が上がり、より安定した労働環境を整えられるでしょう。

また、社員は仕事に関する悩みをメンターに相談できるため、1人で悩みを抱え込んで仕事を辞めてしまうリスクも軽減できます。

人に相談すれば自分がどうして仕事で悩んでいるのか、どうすれば納得できる道に進めるのか見えてくる場合もあるため、企業にとっても社員個人にとっても、良い進路が生まれるでしょう。

また、メンターは社員のケアに回るため、コミュニケーションを取ることも欠かせない仕事です。

同時にメンターもその企業で働く社員の1人のため、メンターが社員と話すことをきっかけに、社内コミュニケーションが活発化することも期待できます。

ほかの社員と接する機会が多いからこそ、メンター本人の見識もさらに広まり、メンターの成長にもひと役買うでしょう。

メンターを導入することそのものが、社員の成長のきっかけとなる場合もあるため、この点もメンターを導入するメリットの1つです。

メンターを導入して社員育成や企業の成長に役立てよう

メンターを導入することは、企業・社員、そしてメンター自身にもメリットがあるため、より良い社内環境を目指すなら、メンター制度の導入も選択肢の1つです。

しかし、メンターを導入する際はただ「アドバイス役」として1人抜てきして導入するだけでは上手く回りません。

その役割が社員全員に浸透していなくては、メンターを導入するメリットが発揮されないでしょう。

また、メンターが教育のため社員に命令したり、ほかの社員にされた相談を別の社員に他言してはかえって他社員のストレスになる場合もあります。

そのため、メンター制度を導入する際は、メンター本人に注意事項やその役割を理解してもらうことも欠かせません。

メンターの役割を正しく理解した上で、自社に合った形で導入しましょう。