【知っていますか】国民年金基金とは?厚生年金との違いも解説します
あなたは国民年金基金についてご存知でしょうか?
この記事では国民年金基金について、国民年金(基礎年金)や厚生年金保険との違いなどを解説します。
「国民年金は知っているけど、国民年金基金はよく知らない」
「年金の話はややこしくて苦手で・・・」
このようにお悩みの方は、ぜひ記事を読んでみてください。
それではさっそく見ていきましょう。
国民年金基金とは?
国民年金基金とは、自営業者やフリーランスが加入できる年金の種類の一つです。
日本の年金制度は、1階部分が国民年金、2階部分が厚生年金の2階建ての形になっています。
会社員や公務員が加入する厚生年金は、年金額について国民年金分と厚生年金分を合わせて受給できるのに対し、自営業者やフリーランスは国民年金分しか受給できません(2階部分がない)。
このため両者の受給額には大きな差が生じるのですが、この差を解消するために始まったのが国民年金基金制度です。
国民年金基金と国民年金(基礎年金)の違い
国民年金(基礎年金)が強制加入であるのに対し、国民年金基金は任意加入です。
また、国民年金(基礎年金)の保険料は一定額ですが、国民年金基金では月額68,000円までの範囲で、以下の7種類から掛金や保証内容を自由に組み合わせて選べます。
◎1口目
1口目には以下A型もしくはB型を選択します(ともに終身年金)。
●A型
保証期間:15年
基本年金月額:1〜2万円
受給開始年齢:65歳
●B型
保証期間:なし
基本年金月額:1万円〜2万円
受給開始年齢:65歳
◎2口目
2口目以降にも加入する場合には、A型・B型及び以下5種類を合わせた7種類から選べます(Ⅰ〜Ⅴは確定年金)。
●Ⅰ型
保証期間:15年
基本年金月額:5千円〜1万円
受給開始年齢:65歳
●Ⅱ型
保証期間:10年
基本年金月額:5千円〜1万円
受給開始年齢:5歳
●Ⅲ型
保証期間:15年
基本年金月額:5千円〜1万円
受給開始年齢:60歳
●Ⅳ型
保証期間:10年
基本年金月額:5千円〜1万円
受給開始年齢:60歳
●Ⅴ型
保証期間:5年
基本年金月額:5千円〜1万円
受給開始年齢:60歳
※保証期間について
年金受給前から保証期間中に本人が死亡した場合は、掛金等に応じた遺族一時金が支払われます。
厚生年金保険とは?
厚生年金保険は、会社員や公務員が加入する年金です。
年金制度の2階部分であり、1階部分である国民年金に上乗せして加入する部分になります。
厚生年金の保険料は、会社と本人の折半です。
自身で納める保険料は本来の半分で済み、かつ国民年金分と厚生年金分の年金が受給できるため、国民年金のみに加入する自営業者やフリーランスに比べて大変有利といえます。
国民年金基金と厚生年金保険の違い
国民年金基金と厚生年金保険の違いは大きく以下の3つです。
●加入が強制か任意か
国民年金基金は、自営業者やフリーランスが加入できますが、加入は任意です。
これに対し厚生年金保険は、会社員や公務員に加入する義務があります。
●納付者が本人のみか
国民年金基金は本人が掛金を納付しますが、厚生年金保険では会社と本人が折半して納付をします。
●納付額を自由に決められるか
厚生年金保険料は、すべての人の保険料率が18.3%と定められています。
これに対し国民年金基金は前述のとおり、掛金や保証内容を自由に組み合わせて選べます。
また、掛金の増減も自由に行えます。
国民年金基金とiDeCo(確定拠出年金)について
国民年金(基礎年金)を1階部分とすると、2階部分が厚生年金、3階部分が国民年金基金になります。
2階と3階の違いは、加入が強制か任意かの違いですが、3階部分には国民年金基金以外にも制度があります。
そのひとつが私的年金制度のiDeCo(個人型確定拠出年金)です。
iDeCoでは、掛金を用いて預金や投資信託などの商品を運用し、60歳以降にその運用利益を年金や一時金として受け取る仕組みになっています。
老後の暮らしをより豊かにできるiDeCoですが、加入する時点で国民年金(基礎年金)を納付していることが条件です。
過去に未納期間や免除期間がある方でも加入することができますが、加入する時点での納付状況には注意しましょう。
複雑な公的年金について学ぼう!
国民年金基金について、国民年金(基礎年金)や厚生年金保険との違いやiDeCoのことを取り上げて解説しました。
年金制度は複雑で、似ている言葉も多いため理解するのは難しい印象を受けてしまう方もいらっしゃるでしょう。
しかし、老後の生活にはいくら必要なのか、そのためには年金制度でどれくらい準備しておく必要があるのかをしっかりシミュレーションすることが重要です。
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文/おかねチップス編集部
監修文/おかねチップス編集部
おかねチップス編集部
20代後半から40代後半にかけた、ビジネスマンがメインであり、フリーランス、パラレルワーカー、スタートアップ等の読者層が多数。数多くの著名人にも登壇頂いていると同時に各種専門記事については、記事の信頼性を最新性を担保するために、税理士や各業界のプロフェッショナルを監修に迎えたうえで、各記事を編集・校閲・確認を経て制作。
おかねチップス:https://okanechips.mei-kyu.com/
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