「貯蓄から投資へ」と言われて久しい昨今。貯蓄金額の大小に関わらず、資産運用について知っておいて損はありません。そこで本連載では、資産運用のプロフェッショナルである長谷川学さんが率いるIFA Leading(以下、IFAL)で実際にサポートを受けている方々の本音を伺います。
第3回は、数多くのエンタメコンテンツのクリエイターとして活躍されている白井颯介さん(仮名)がご登場。学生時代から仕事を始め、すぐに数千万円の年収となりましたが、現在は自身の成長のためにIFALのサポートを受けながら資産運用を行っているそう。担当の村山さんも交え、長谷川さんがお話をお聞きしました。
学生時代から高額収入。だけど、投資とは無縁だった
長谷川さんがモデレーターとなり、白井さんの資産運用に対する思いを探っていきます
白井さんは学生の頃から現在のようなクリエイティブなお仕事をされていらっしゃいます。投資運用をされるようになったのはなぜでしょうか?
学生時代から仕事ばっかりしていたんです。クリエイターと呼ばれる人たちのほぼ全般はそうだと思いますが、この職業で仕事をしていきたいし、できると思い込んでいるからこそ、それだけに集中してきました。だけど、40代に入る頃に、さすがにそれしかやっていない人生というのもどうなのか。エンタメの世界しか知らずに、生きていいっていいのかな 、と。それで、これまでの貯蓄を活用して投資を学べば、もっと広く世界のことを知れるんじゃないか と思ったんです。
エンタメ業界の第一線で活躍するクリエイターの白井颯介さん(仮名)
40代になるまでは、資産の管理や運用はされていなかったのでしょうか?
クリエイティブなことで稼ぐことに集中しすぎて、投資なんて遠い世界の話というか、いわゆる不労所得っていうイメージで、なんだか苦手意識があった んですよね(苦笑)。 学生時代から仕事ばっかりだったので当時から年収は周りよりかなり多くありましたが、お金の使い方がよくわからなくて……。税金まわりは税理士さんに任せっきりでしたし、金融リテラシーは高いとは到底言えないタイプでした。「日本の金融教育は遅れている」とよく言われますけど、まさに僕がその典型例だった んです。
現在の白井さんの姿からは想像できませんが、若かりし頃はそうだったのですね……。
といっても、学生の頃に株やデイトレードが流行っていて、ちょっと手を出したりはしました けど(笑)。
大火傷でした(笑)。 それもあって、株や投資などは素人が手を出すもんじゃない よな、という気持ちが強化されました。
興味本位で始めると、なかなか難しいんですよね。白井さんは学生時代から高額の収入がありましたが、周りの同級生や友人たちとお金の価値観にギャップを感じることはありませんでしたか?
僕は派手に浪費するタイプでもないので、お金の価値観は周囲とそんなに変わらなかったと思います。
資産運用は、本業のマンネリ打破のため
先ほど白井さんは、40代に入ってから資産運用を本格的に考え始めたとおっしゃっていました。きっかけは何だったのでしょうか?
所有していた物件を売却したところ、大きな現金が入ってきたんです。それで、投資や資産運用にきちんと向き合おうと思ったんです。
白井さんは物件の売却によって、投資や資産運用についての考えが変わり始める
どのように資産運用して行こうと考えたのでしょうか?
最初の始まりは、以前から話に聞いていたプライベートバンクに連絡したことでした。僕は旅行が趣味なんですけど、そうした手配をしてくれるコンシェルジュサービスがあると知って、資料請求のメールをいくつかの会社に送ってみたんです。
プライベートバンクとは、いわゆる超富裕層の方が使える一種の金融アドバイザーのことですね。実際にコンタクトを取ってみていかがでしたか?
知らない領域で新しい体験をしたり、非効率かもしれないことに挑戦することはクリエイティブにも役立つと感じ、投資の世界に足を踏み入れていく大きなきっかけになりました。 自分で言うのもなんですが、僕は仕事依頼があれば、日本で一番効率よく予算を使って、クライアントが一番求めているものを生み出す自信があります。それは、多くの失敗も経験してきたからです。つまりどんどん賢くなって失敗をしなくなってしまうんです。 それは、裏を返せばマンネリに陥っていく危険があるということです。様々な刺激と挑戦が重要だと常に思っています。その辺りを打破するためにも、人生において今までやらなかったことをやらなければと感じていたんです。 最終的にプライベートバンクは選ばなかったのですが、資産運用に取り組む決意の後押しにも、IFAを知るきっかけにもなりました。
新しいことを吸収して成長しようというお考えが、私としても非常に勉強になります。そういった柔軟性は、どうしたら身につくものでしょうか?
僕は学生の頃から、今の仕事に就くにはどうしたらいいのか、続けるにはどうしたらいいのか、そんなことばっかり考えてきました。だから、もともと世の中の仕組みに興味がある んですよね。それが結果的に、お金の管理や投資にまで及んでいるだけなのだと思います。
リスクをとっても、人生を豊かに
その後、私たちIFALと白井さんのお付き合いが始まりますが、弊社の前に他社のIFAに運用をお願いされていたんですよね。
はい。大変的確なアドバイスもいただけて、良いIFAだと今でも思っています。ただ、僕も勉強を進めていくと、当然ながらご提案いただけるものに違和感を感じることも出てきます。 そこでIFALさんにセカンドオピニオンをお願いしてみたら、一生涯のパートナーとして中立的な立場でアドバイスをしてくれる ことがわかったし、手数料や商品に関しても徹底的に透明化をはかっていた 。 そして何より、僕が興味を持ったことを深く一緒に考えてくれると感じました。それが決め手となって、IFALさんに資産運用をお願いすることにしました。
村山が担当になりましたが、正直なところいかがでしたか?
今は最高のご提案をしてくれるかつ、いい関係を築けているからこそぶっちゃけますが、実は最初に提案してくださったものが僕の意図と合わなかった んですよ(笑)。
んんっ……。後学のためにも、ぜひ詳しく聞かせてください!
長谷川さんが担当の村山さんの仕事ぶりについて、白井さんの本音を伺っていきます
僕は自分を成長させるためには、多少のリスクを伴ってもいいというタイプなんです。一方、村山さんは安全でリスクが少ない債券を中心としたご提案をしてくれた。そういう価値観のすり合わせがうまくできてなかったこともあります。今となっては理解できるものの、村山さんは僕がある程度の一定収入があるから、そういう提案をしてくれたんですよね?
はい、おっしゃる通りです。当時すでに白井さんは収入が十分あって、資産運用も無茶をする必要がない状態でした。だから、資産運用で過度なリスクをとってお金を増やす必要性はないんじゃないか と考え、最初にそういったご提案をさせていただきました。今思えば、表面的なご提案だったと、反省しかないのですが……。
だけど、何度か面談を繰り返してもらっているうちに、仮に高いリスクがあっても、僕が面白いと思えるものを資産の全体からバランスを見て提案してくれるようになった んですよね。
最初は資産の中で最大に効率を良くすることが自分の仕事だと考えていましたが、リスクをとっても人生を豊かにすることもあると学びました 。最大効用を探るイメージですね。白井さんと何度もコミュニケーションを重ねることで、どういう運用戦略に面白みを感じていただけるのか理解し、全体のリスク管理なども踏まえたうえで新たな提案をしていきました。
「豊かさとは何か。本質的なことを白井さんから教えていただきました」と村山さん
無謀だなんて言われるかもしれませんが、僕としてはその提案がとてもワクワクしました。リスクを取ること自体が好きというより、そのリスクも含めての内容を理解できたことが嬉しかった のだと思います。 村山さんにはかれこれ2年ほどサポートしていただいていますが、学ぶことが本当にたくさんあります。村山さんが惜しみなく知識や情報を提供してくれるから、僕自身の資産運用リテラシーも向上しましたし。何よりパートナーとして、一緒にポートフォリオを作っていく感覚が楽しい んですよね。
白井さんの吸収する能力って本当にすごいんですよ。商品にまつわるニュースは、日本語と英語のものをほとんど読んでいますし。
ニュースを読むことで難しかった金融や経済が身近なものになるし、他人事から自分事になる。だから、学習効率もさらに上がるんですよね。だけど、僕自身は金融の専門家ではないので、全然わからないこともまだまだいっぱいあります。金融や経済について学ぶことは本業であるエンタメとは関係ないよう思えるけど、必ず生きてくるんですよね。だから、これからも村山さんから色々と学んでいきたいと思ってます。
そうした白井さんのご意見から、私自身も学ぶことが非常に多いです。白井さんと出会ったことで、僕がアドバイザーとして成長できた と思っています。そもそもアドバイザーというものの概念が変化したぐらい、本質的なところを学ばせてもらっています。
もはや金融アドバイザーという枠を超えて、僕の資産全体の相談にも乗ってもらっていて、こちらこそありがたく思っています。 しかも村山さんも長谷川さんも、自分たちが儲かる方向に僕を誘導するわけではない。もっと俯瞰したところから情報提供やアドバイスをしてくださる。常に情報を透明化して届けてくれる んですよね。
白井さんは特に知的好奇心が強い方なので、私自身面談が楽しいんです。こちらが提案したことについて、想定していない角度からご質問いただいたり。それに答えるために、私も改めて勉強してより知識が深まっていく。非常に感謝しています。
おそらく僕はめちゃくちゃめんどくさいお客なんだと思います(笑)。常に変な角度から物事をみて、自分が見聞きした情報をどんどん投げさせていただいていますから。村山さんのような方がいなければ、とても恐ろしくてこんなことはできません。 実は村山さんにする質問って、僕はほとんど「ChatGPT」にも聞いてみている んです。だけど、やっぱり最終的なチューニングはChatGPTにはできないし、幅広い知識と柔軟性をベースにお客さんごとの考え方までふまえてくださる村山さんである必要がある。 AIが多くの人の仕事を奪うと言われているし、私の仕事も含めてそう感じるけど、村山さんとのやりとりは今後もChatGPTに置き換わることなく必要なものだと感じています。まさにパートナーという役割を担っていただいている と思います。
なんとも嬉しい見解です。白井さんのご期待に沿えるよう、私自身もさらに成長して参りますので、今後ともよろしくお願いします。
持ちつ持たれつ、こちらこそ末長く、よろしくお願いします!
IFALは一生涯のパートナーとして、お客さんとの関係をしっかりと築いている
長谷川 学(はせがわ・がく)
IFA Leading 代表取締役。 2013年に野村證券入社後、鎌倉支店と虎ノ門支店で延べ500名以上の富裕層向け資産運用コンサルティング業務に従事。 優績者のみが選抜される海外修練制度四期生としてホーチミンに派遣。ベトナムで新卒向け人材紹介会社を創業し帰国。 2018年にIFAとして独立。2021年5月、金融業界における情報の非対称性を解消し、 生涯を通じて真に顧客に寄り添いきれる金融機関を作りたいという思いから、株式会社IFA Leadingを創業し、現在に至る。
村山晃一(むらやま・こういち)
2015年にみずほ証券に入社。経営者を中心に個人・法人向け資産運用コンサルティング業務に従事する。 長期的に顧客と寄り添っていけることや提供できるソリューションの幅に魅力を感じ、2020年にIFAとして独立。2022年にIFA Leadingの創業に参画。IFAとしての信念は、 「一生涯のパートナー」として家族のように常にお客様の隣に立ち、仕事の枠に捉われない信頼関係を築いていくこと。
※本企画の目的は情報の提供であり、投資に関する勧誘ではありません。 株式会社IFA Leading 関東財務局長(金仲)第959号
撮影/石橋優希 取材/おかねチップス編集部 文/田中元