会計報告書とは?そのまま使える書き方テンプレート付き
「会計報告書」と聞くと、作成方法が複雑なイメージを持つ方が多いかもしれません。
作成には一定以上の知識が必要なことはもちろん、作成された会計報告書をどう読み解けば良いのかで悩む方もいるのではないでしょうか。
また、会計報告書はビジネスシーンだけでなく、子供会や町内会など町の集会でも作成・頒布の必要があるため、作成に関わる業務は意外と身近な場所にも存在します。
そこで覚えたいのが、会計報告書の作成目的と記載内容です。
今回は、会計報告書の基礎知識とともに、身近で必要な会計報告書の例文を解説していきます。
会計報告書とは?
会計報告書とは、その名前の通り「一定期間の会計(収支結果)を広く報告するための書類」です。
特定の組織のなかで、一定期間中の活動により「どれだけお金を使って、どれだけ収益を得たのか」を、その組織に関わる社員・メンバーに分かるように報告します。
この会計報告書は企業が行うビジネスだけでなく、町内会や子供会など、地域のコミュニティでも作成の必要性があります。
特に町内会や子供会が使うお金は、それに関わるメンバーから会費を徴収する形で行うケースも少なくありません。
「自分が支払ったお金(費やした労力)がどのような形で使われ成果を得たのか」を可視化するためにも、会計報告書は重要な意味を持ちます。
会計報告書と決算報告書について
混同されがちなのが、会計報告書と決算報告書についてです。
この2つはいずれも特定の組織・業務における収支やお金の動きを報告するための書類で、記載されている内容は共通している部分もあります。
しかし、この2つの明確な違いは「誰に報告するか」です。
会計報告書は、組織に所属するメンバーに対して作成します。
対して決算報告書は、外部のメンバー(取引先や株主など)に対して作成する書類です。
さらに決算報告書はお金の動きをオープンにするため、四半期ごとに作成されることが多いですが、会計報告書は1年に1回の頻度で作成されます。
会計報告書に記載する内容は?
会計報告書に記載する項目は以下の通りです。
・年度(会計を記載する期間)
・収入と支出(各項目とその金額を明記)
・予算と実際の金額の差異
・残高・繰越金額
・摘要欄(別途記載の必要がある場合のみ)
・署名(作成者・責任者の名前・問い合わせ先)
会計報告書はインターネット上に多くのテンプレートがありますが、基本的には以上の項目を押さえるよう意識すると、スムーズに書き記せます。
そのため、会計報告書は実際に作成する時になって領収書などを漁る必要が無いよう、普段から収支をわかりやすく付けておくことが大切です。
会計報告書の具体的な例
会計報告書は子供会や町内会など、地域のコミュニティで作成する機会が少なくありません。
この場合、コミュニティから抜擢されたメンバーが作ることになるため、会計知識が一切ない状態から作成しなければいけない場合も。
その場合は、以上のポイントを押さえつつ、テンプレートを活用するのが良いでしょう。
ここでは子供会・町内会の会計報告書の具体例をご覧ください。
〇年度の会計報告をさせていただきます。
今回の会計対象期間は「〇年4月から〇年3月」までです。
報告書では「収入の部」「支出の部」に分け、各活動で発生した金額・予算を記載しています。
詳細な収支内訳は別紙「収支内訳」をご覧ください。
※以下特筆すべき項目について記載。
本年度は〇〇(イレギュラーな事態)が発生したことから、新たな物品の購入のため〇〇円の出費が発生しております。こちらは前年度までの繰越金を使用し対処しています。
以上により、本年度の残高は〇〇円となり、翌年度に繰り越す予定です。
会計報告の作成は〇〇が行い、監査は〇〇さんが担当いたしました。
以上で本年度の会計報告を終了いたします。
以上のように、収支を表にまとめた書類を配布し、お金の流れについては口頭で説明するのが一般的です。
ただ、子供会や町内会において、それぞれ特筆すべきポイントが変わってきます。
子供会向けの会計報告書の場合
子供会の場合、イベントの開催にあたって地域の親御さんから集めた会費などを元にイベントを運営することになります。
そこで、活動を維持するためにも会計報告は明確に行うことが大切です。
特に子供会の場合、年度によって参加する人数が大きく変動したり、会を運営するメンバーが毎年様変わりすることも珍しくはありません。
そのため、もし自分が会計報告を任された場合は、翌年以降の会計担当者にわかりやすく引き継ぎできるよう、作り方や年度ごとのお金の流れをより明瞭にしておくのがポイントです。
町内会向けの会計報告書の場合
町内会や自治会の運営は、地域の人の会費や寄付金など、個人が支払ったお金が収入の主です。
そのため、会費や寄付金を支払った方が安心できるようにするためにも、収支をより明瞭にしていくことが大切です。
「交通費」「施設利用費」など、会計項目としては定番のポイントも、報告にあたって質問に答えられるよう「いつどんなイベントのために支払ったお金なのか」をすぐに答えられるようにしておきましょう。
会計報告書を作成してスムーズに進めよう
会計報告書は、その活動や事業に関わった人々がより安心してコミュニティに参加できるよう、わかりやすくまとめることが大切です。
最後に、会計報告書の作成にあたって考えたいことをまとめます。
・会計報告書は組織内部のメンバーに向けて作成する書類
・報告にあたって質疑応答にも答えられるようお金の動きを把握する
・翌年以降の担当者に引き継ぎできるよう作成方法をわかりやすくまとめる
特に子供会や町内会では、会計知識がない方が任せられる場合も少なくありません。
そこで、会計報告書の作成を任せられた際は、ただテンプレートに沿って作成していくだけでなく、その作り方や作成のコツを翌年以降の担当者にも伝えられるようにしておきましょう。
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