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会社案内・会社概要はテンプレートで作ってよいか|自作で足りる条件と発注すべき条件、選び方のチェックリスト

会社案内・会社概要はテンプレートで作ってよいか|自作で足りる条件と発注すべき条件、選び方のチェックリスト

「会社概要を1枚にまとめたい」「会社案内を作り直したいが、まずはテンプレートで済ませられないか」——総務や広報の担当になると、最初に検索するのがテンプレートです。WordやPowerPoint、ブラウザで使えるデザインツールには会社案内向けのひな形が数多く用意されており、使い方次第では十分な品質に仕上がります。

一方で、テンプレートのまま商談や採用の場に出した結果、「他社と同じ見た目だった」「印刷所に入稿できないデータだった」と作り直しになるケースも少なくありません。この記事では、テンプレートで足りる条件と、デザイン会社に発注したほうがよい条件の分岐点を整理し、テンプレートを使うときの注意点、表紙の作り方、選び方のチェックリスト、自作から発注へ切り替える手順までをまとめます。

会社案内に何を載せるか(掲載項目・台割)は会社案内パンフレットの作り方で、判型・折り・入稿データはパンフレット制作の進め方で詳しく解説しています。本記事はその手前の「テンプレートで作るか、プロに頼むか」の判断に絞った内容です。

会社概要と会社案内の違い|テンプレートが向くのはどちらか

「会社概要」と「会社案内」は混同されがちですが、役割が違います。会社概要は社名・所在地・設立・資本金・代表者・事業内容といった基本情報の一覧で、Webサイトや提案書の1ページ、取引先への提出書類として使われます。会社案内は、事業の強みや考え方、実績、働く人までを伝えて会社の印象をつくる冊子・資料です。

テンプレートで自作した原稿(左)から、デザイン会社による仕上げ(右)へ進む流れを示した図解
テンプレートで原稿と構成を固めてからプロに仕上げを頼む、という段階的な進め方もある
比較項目会社概要会社案内
主な中身社名・所在地・設立・代表者・事業内容などの基本情報事業の強み・理念・実績・沿革・拠点・人
ボリューム表1枚〜A4片面1ページ程度4ページ〜16ページ程度の冊子、またはPDF資料
主な使い道取引先登録、提案書の添付、Webサイトの会社情報商談、採用説明会、展示会、来客対応
求められるもの正確さ・最新であること正確さに加え、印象・独自性・読みやすさ
テンプレートとの相性高い(表組みの型があれば十分)条件次第(使う場面と部数で判断)

つまり、会社概要はテンプレートで作って問題ないことがほとんどです。正確な情報が揃っていれば役割を果たせます。判断が必要なのは、印象づくりまで担う「会社案内」のほうです。

テンプレートで足りる条件・発注すべき条件【判断早見表】

会社案内をテンプレートで作るかどうかは、「誰に、どの場面で、どれくらいの期間使うか」で決まります。次の表で、自社の状況がどちらに多く当てはまるかを確認してください。

判断軸テンプレートで足りる発注を検討したほうがよい
使う場面既存取引先への資料送付、社内向け新規商談・採用説明会・展示会など第一印象が成果を左右する場
部数・媒体PDF配布が中心、印刷しても少部数まとまった部数を印刷する、紙とPDFの両方で使う
使う期間半年〜1年程度で作り直す前提数年使い続ける前提
掲載内容会社概要と事業紹介が中心で、原稿が社内で揃う強みの言語化、取材、撮影から必要
ブランドロゴ・コーポレートカラーが未整備、またはまだ固めない段階ロゴやカラーの使い方ルールがあり、他の制作物と統一したい
社内体制デザインツールに慣れた担当者がいて、作業時間を確保できる担当者が兼務で、作業時間を確保できない

右列に3つ以上当てはまるなら、テンプレートで作り込むより、構成の提案から任せられるデザイン会社に依頼したほうが、手戻りが少なく結果的に早く仕上がることが多くなります。逆に左列が中心なら、テンプレートで十分です。迷う場合は、まずテンプレートで原稿と構成を固め、それを持ってプロに相談するという段階的な進め方が有効です。

自作から全面発注まで|4つの作り方の比較

「自作か発注か」の二択で考える必要はありません。実務では、次の4つの作り方から選ぶのが現実的です。

作り方向いているケース社内の負担注意点
① テンプレートをそのまま使う会社概要1枚、社内資料、急ぎの暫定版小さい他社と見た目が重なりやすい
② テンプレートを自社仕様に改変するロゴ・カラーを反映した少部数の会社案内中程度改変の範囲と利用規約の確認が必要
③ 部分発注(表紙・フォーマットだけ依頼)改訂は社内で回したいが、見た目の土台は整えたい中程度編集用データの受け渡し方法を事前に決める
④ 全面発注(構成・撮影・デザイン・印刷まで)商談・採用で長く使う本格版原稿確認・校正が中心素材準備と社内確認の段取りが品質を左右する

費用は③④で発生しますが、金額はページ数・部数・撮影や取材の有無・修正回数で大きく変わるため、一律の相場では判断できません。見積もりで何を確認すべきかはグラフィックデザインの依頼ガイドで整理しています。③の部分発注は見落とされがちですが、表紙と基本レイアウトだけをプロが作り、中身の更新は社内で行う形にすると、見た目の品質と改訂のしやすさを両立できます。

テンプレートを使うときの4つの注意点

テンプレートは便利ですが、「無料でダウンロードできた=自由に使える」ではありません。特に次の4点は、作り始める前に確認しておきましょう。

1. 利用規約(商用利用・改変・再配布)

テンプレートごとに、商用利用の可否、改変してよい範囲、クレジット表記の要否が定められています。会社案内は営業目的の制作物なので、商用利用が認められているかを必ず確認してください。また、テンプレート内のイラストや図形を自社のロゴとして使うことは、多くの規約で制限されています。

2. フォント

テンプレートで指定されているフォントが、自社のパソコンに入っていない、あるいは印刷用途でのライセンスがないことがあります。別のパソコンで開くとフォントが置き換わってレイアウトが崩れるのも典型的なトラブルです。使うフォントを最初に決め、社内の誰が開いても同じ表示になるかを確認しておきます。

3. 写真とイメージ素材

テンプレートに入っている見本写真をそのまま残すと、実態と合わない印象を与えるうえ、素材の利用条件にも注意が必要です。社員やオフィス、製品の写真は自社のものに差し替えるのが原則です。写真の質は会社案内の印象を最も左右する要素なので、撮影だけをプロに依頼するという選択肢もあります。

4. 印刷に使えるデータか

オフィスソフトで作ったデータは、画面で見る分には問題なくても、印刷所への入稿に必要な塗り足しや色の設定(CMYK)、画像の解像度を満たしていないことがあります。印刷する予定があるなら、テンプレートを選ぶ段階で印刷所の入稿条件を確認しておくと、後から作り直す事態を避けられます。入稿データの基本はパンフレット制作の進め方のチェックリストが参考になります。

会社案内の表紙をテンプレートで作るときのコツ

表紙は会社案内の中で最も見られ、最も「テンプレート感」が出やすいページです。テンプレートを使う場合でも、次の工夫で自社らしさを出せます。

  • 写真を自社のものにする:オフィス、製品、働く人など、その会社にしかない写真を1枚大きく使うだけで印象が大きく変わる
  • 色をコーポレートカラーに統一する:テンプレートの配色を残さず、ロゴの色を基準に2〜3色に絞る
  • キャッチコピーを入れる:社名だけでなく、事業を一言で表す言葉を添えると、手に取った人が中身を想像しやすくなる
  • 要素を足しすぎない:表紙に情報を詰め込まず、社名・ロゴ・キャッチ・写真の4要素程度に抑える
  • 裏表紙に連絡先をまとめる:所在地・電話・WebサイトのURLは裏表紙に集約し、表紙の余白を確保する

ロゴ自体が未整備だったり、古いままだったりする場合は、表紙を作り込む前にロゴを整えるほうが効果的です。進め方はロゴ制作の費用相場と依頼の流れを参考にしてください。

テンプレート選びと仕上げのチェックリスト

テンプレートで作ると決めたら、選ぶ段階と仕上げの段階で次の項目を確認してください。

選ぶときのチェック

  • □ 商用利用が認められており、改変の範囲を確認した
  • □ 判型(A4など)とページ数が、載せたい内容に合っている
  • □ 自社のロゴ・コーポレートカラーに差し替えても違和感がない構成である
  • □ 写真の枠の数と比率が、自社で用意できる写真と合っている
  • □ 指定フォントが社内環境で使える、または置き換えても崩れない
  • □ 印刷する場合、印刷所の入稿条件を満たせる形式で書き出せる

仕上げのチェック

  • □ 見本のテキスト・写真・ダミーの数字がすべて差し替わっている
  • □ 社名・所在地・電話番号・URLなどの基本情報を、登記情報やWebサイトと照合した
  • □ 数字(従業員数・拠点数・設立年など)に「いつ時点か」を明記した
  • □ 作成者以外の2人以上で読み合わせ、誤字脱字を確認した
  • □ スマートフォンでPDFを開き、文字が読める大きさか確認した
  • □ 編集用データの保存場所と、次回の更新担当者を決めた

テンプレートから発注へ切り替える手順【工程表】

テンプレートで作り始めたものの、途中で「やはりプロに頼みたい」となることもあります。その場合でも、自作で進めた作業は無駄になりません。次の順に進めると、テンプレートで固めた内容をそのまま発注に活かせます。

手順やること発注先に渡せるもの
1. 目的の整理読者・使う場面・部数・使う期間を書き出す制作の目的メモ
2. 原稿の確定テンプレート上で書いた文章と基本情報を確定させるテキスト原稿一式
3. 構成の確認テンプレートのページ割りを台割として整理する台割案(ページごとの内容)
4. 素材の整理ロゴデータ・写真・過去の制作物を集める素材フォルダ
5. 依頼範囲の決定部分発注か全面発注か、撮影・印刷を含むかを決める依頼範囲のメモ
6. 相談・見積もり1〜5を添えて複数社に相談し、見積もりの内訳を比べる—

原稿と台割案が揃った状態で相談すると、制作側は「何を作るか」を正確に把握できるため、見積もりの精度が上がり、修正の往復も減ります。台割の組み方や、デザイン会社に渡す素材の詳細は会社案内パンフレットの作り方でページ数別に解説しています。

よくある質問

Q. 無料のテンプレートで作った会社案内は、取引先に失礼になりませんか?

テンプレートを使うこと自体が失礼になることはありません。問題になるのは、見本の文章や写真が残っている、情報が古い、誤字があるといった仕上げの粗さです。内容が正確で、自社の写真と色に置き換えられていれば、テンプレート由来でも十分に通用します。

Q. 会社概要はWordとPowerPointのどちらで作るのがよいですか?

表組み中心の会社概要なら、文書として扱いやすいWordが向いています。写真や図を多く使い、ページごとにレイアウトを変えたい会社案内なら、配置の自由度が高いPowerPointのほうが作りやすいでしょう。いずれの場合も、配布はPDFに書き出して行うと、相手の環境でレイアウトが崩れません。

Q. テンプレートで作ったデータをデザイン会社に渡して、仕上げだけ頼めますか?

依頼先によりますが、原稿と構成の参考資料として受け取り、デザインは新たに組み直すという対応が一般的です。オフィスソフトのデータをそのまま印刷用に調整するのは手間がかかるため、「データの修正」ではなく「原稿と構成案の提供」と考えて相談するとスムーズです。

Q. 会社概要に載せる項目に決まりはありますか?

法律で決まった様式はありませんが、社名・所在地・設立年月・資本金・代表者・従業員数・事業内容・連絡先が一般的な項目です。取引先登録などで様式が指定されている場合は、その様式に従ってください。会社案内全体の掲載項目は会社案内パンフレットの作り方の早見表で確認できます。

まとめ|テンプレートは「何に使うか」で使い分ける

会社概要のように正確さが最優先の資料はテンプレートで十分です。一方、新規商談や採用で第一印象を担い、数年使い続ける会社案内は、テンプレートのままでは他社と差がつきにくく、印刷データの面でもつまずきやすくなります。

判断に迷ったら、まずテンプレートで原稿と構成を固め、表紙やフォーマットだけをプロに頼む部分発注も検討してみてください。自作で進めた原稿と台割案は、発注に切り替えたときもそのまま活きます。本格的に作る場合の進め方は会社案内パンフレットの作り方を、デザイン発注全般の基礎はグラフィックデザインの依頼ガイドをあわせて参考にしてください。

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