経営企画とは?仕事内容・営業企画や経理との違い、1か月の流れと年収、未経験から目指す手順

「経営企画」という職種名には、社長の右腕、会社の頭脳といった華やかなイメージがあります。一方で、実際に毎日何をしているのか、営業企画や経理とどう違うのかは見えにくく、求人票を読んでもイメージがわかないという人も多いのではないでしょうか。経営企画は、会社の目標を数字の計画に落とし込み、その進み具合を見張りながら経営の判断を支える仕事です。
この記事では、経営企画の仕事内容、似た職種との違い、1か月の流れ、必要なスキル、求人票に出ている年収の実際、目指し方までを、サクサク仕事探しで実際に募集されている求人をもとに整理します。事業部の側で売上の計画を担う役割については営業企画の仕事内容で詳しく解説しています。
経営企画とは?仕事内容の全体像
経営企画は、ひとことで言えば「会社全体の計画を立て、数字で進み具合を確かめ、次の打ち手を経営陣と一緒に考える人」です。どの事業にどれだけ投資し、いつまでに何を達成するのか。その計画をつくり、毎月の実績と比べて、ずれがあれば理由を調べて報告します。
サクサク仕事探しに掲載されている経営企画の求人では、事業計画の策定、KPIのモニタリングと分析、月次の数値分析・改善・レポーティング、財務戦略の立案と資金調達、投資家とのコミュニケーションやIR関連業務、社内会議の改善と運用が仕事内容として挙げられています。数字の計画と分析に加え、資金調達や投資家対応まで含むのは、成長中の会社の経営企画によく見られる形です。
仕事はおおまかに次の5つに分けられます。
- 事業計画・予算の策定……中期の計画と年間の予算をつくり、各事業部の目標と整合させる
- 予実管理とKPI分析……毎月の実績を予算と比べ、差が出た理由を事業部と一緒に掘り下げる
- 経営会議の運営……議題と資料を準備し、決まったことが実行されているかを追いかける
- 資金調達・IR……投資家や金融機関向けの資料をつくり、説明や質問対応を行う
- 新規事業・M&Aの検討……新しい事業や提携、買収の候補を調べ、採算を試算する
経営企画・営業企画・経理・財務の違い
会社の数字に関わる部署はいくつもあります。違いは、どの範囲を、どの時間軸で扱うかで整理すると分かりやすくなります。
| 職種 | 扱う範囲 | 主な時間軸 | 主な仕事 |
|---|---|---|---|
| 経営企画 | 会社全体 | 未来(中期〜年間) | 事業計画、予算、経営会議、IR |
| 営業企画 | 営業部門 | 未来(四半期〜月) | 営業戦略、KPI設計、営業の仕組みづくり |
| 経理 | 会社全体 | 過去〜現在 | 取引の記録、月次・年次決算 |
| 財務 | 会社全体 | 現在〜未来 | 資金繰り、融資・資金調達 |
| FP&A | 会社全体・事業別 | 未来 | 予算と実績の分析、業績予測 |
大きな会社ではこれらが分かれていますが、スタートアップでは経営企画が財務やIRまで兼ねることも多くあります。サクサク仕事探しの経理マネージャー候補の求人でも、経理に加えて「部分的に経営企画、FP&Aといった役割も担う」と書かれていました。戦略の立て方そのものに関心がある方はストラテジストの仕事内容もあわせてどうぞ。
1か月の流れ・実際の業務
経営企画の仕事は、月次の締めと経営会議を軸に1か月のリズムができています。以下は、月次で経営会議を開く会社の一例です。
| 時期 | 主な業務 |
|---|---|
| 月初1〜5営業日 | 経理から前月の数字を受け取り、予算と実績の差を事業ごとに整理 |
| 月初5〜10営業日 | 差が大きい項目について事業部にヒアリングし、原因と対策をまとめる |
| 月中 | 経営会議の資料を作成。KPIの推移、着地見込み、論点を1枚にまとめる |
| 経営会議の当日 | 会議の進行補助と議事録。決定事項と担当者、期限を整理 |
| 月末 | 決定事項の進み具合を確認。投資家向けの月次報告や資料の更新 |
| 年に1回 | 翌年度の予算編成。各事業部の計画を集め、会社全体の数字に積み上げる |
1日単位では、午前に数字の集計や分析、午後に事業部や経営陣との打ち合わせ、という使い方をする人が多いです。表計算ソフトで数字を整える時間と、人に話を聞く時間の両方があるのがこの仕事の特徴です。
必要なスキルと知識
経営企画には、数字を扱う力と、立場の違う人の話をまとめる力の両方が求められます。数字が合っていても、事業部が納得していない計画は実行されないからです。
| スキル・知識 | どんな場面で使うか | 身につけ方の例 |
|---|---|---|
| 会計・財務の基礎 | 損益計算書・貸借対照表・キャッシュフローを読む | 簿記2級、決算資料を読む習慣 |
| 表計算・数値モデル | 予算や事業計画のシミュレーション | 関数・ピボット・感度分析を実務で使う |
| 論点整理と資料作成 | 経営会議で判断材料を短く示す | 1枚にまとめる練習、上司のレビュー |
| ヒアリング・調整力 | 事業部の数字の背景を聞き出す | 現場の会議に出て業務を知る |
| 事業・業界の理解 | 数字の変化を事業の言葉で説明する | 競合や業界の動向を追う |
年収の目安とキャリアパス
サクサク仕事探しの経営企画の求人では、給与は「要確認」として年収を掲載していないものが見られます。経営企画は経験や担当範囲で待遇が大きく変わるため、面談で個別に決める形をとる会社が少なくありません。
参考として、同じく会社の数字を扱う管理部門の求人では、経営企画やFP&Aの役割も一部担う経理マネージャー候補で年収700万円〜1,000万円の掲載がありました。ただしこれは経理の上級職の数字で、経営企画職の相場そのものではない点に注意してください。
キャリアの広がり方は、おおむね次の3方向です。
- 経営企画の責任者へ……計画づくりから経営会議の運営まで任され、経営企画部長へ
- CFO・管理部門の責任者へ……財務・資金調達・IRの経験を積み、上場準備やCFOを担う立場へ
- 事業責任者へ……計画を立てる側から、事業を動かす側に移り、事業部長や新規事業の責任者へ
未経験から目指すには
経営企画は経験者採用が中心で、新卒や未経験からいきなり配属されることは多くありません。現実的なルートは次のとおりです。
- 経理・財務から移る……決算や予算管理の経験があれば、数字の扱いという面で強みになる
- 事業部の企画職から移る……営業企画やマーケティングでKPI管理を経験し、会社全体の計画に広げる
- コンサルティング・金融から移る……事業分析や財務分析の経験を事業会社で生かす
- スタートアップで兼務から始める……社長室や管理部門の一員として、計画づくりや投資家対応を手伝う
向いている人・向いていない人
| 向いている人 | 向いていない人 |
|---|---|
| 数字の裏にある事業の動きに興味がある | 数字だけを正確に処理していたい |
| 結論から簡潔に説明するのが得意 | 説明が長くなり、要点がぼやけがち |
| 立場の違う人の意見を整理してまとめられる | 自分の意見を通すことを優先したい |
| 正解のない問いを考え続けられる | 決まった手順の仕事を好む |
経営企画に移ったばかりの人がつまずきやすいのは、数字は正しいのに、経営陣や事業部に響かない資料を作ってしまうことです。経営会議で求められるのは、細かい数字の一覧ではなく、「何が起きていて、何を決める必要があるのか」です。結論を先に書き、根拠となる数字を最小限に絞り、選択肢とそれぞれの影響を並べる。この型を身につけるだけで、資料の通りやすさは大きく変わります。また、事業部の担当者と日頃から話しておくと、数字の変化の理由を早くつかめるようになり、分析の精度も上がります。
求人票で確認したいポイント
経営企画は会社によって担当範囲が大きく違う職種です。応募前に次の点を確認しておきましょう。
- 担当範囲……予算・予実管理が中心か、資金調達やIR、M&Aまで含むのか
- 会社の段階……上場企業か、上場準備中か、資金調達を重ねるスタートアップか
- 報告先……社長直下か、CFOの下か。経営会議に出席するのか
- 経理・財務との分担……決算や資金繰りをどこまで自分が担当するのか
- 使う道具……表計算中心か、予算管理や分析のツールがあるか
- 年収の決まり方……年収非掲載の場合は、経験に応じた目安を面談で確認する
よくある質問
経営企画に必要な資格はありますか?
必須の資格はありません。簿記2級程度の会計知識はほぼ前提として求められ、財務やIRを担当する場合は証券アナリストや中小企業診断士の学習が役立つこともあります。ただし採用で重視されるのは、計画づくりや分析をどこまで実務で経験したかです。
経営企画は激務ですか?
月次の締めや経営会議の前、予算編成の時期、資金調達の前後は忙しくなりやすい仕事です。一方で、毎月のリズムが決まっているため、繁忙期を見通して働き方を組み立てやすい面もあります。
新卒で経営企画に配属されることはありますか?
会社によってはありますが、多くはありません。事業部や経理で数年経験を積んでから異動するケースが一般的です。新卒で配属された場合も、まずは資料作成や数字の集計から任されることが多いでしょう。
経営企画と社長室は同じですか?
重なる部分はありますが、社長室は社長の特命案件や秘書的な業務を幅広く扱うことが多く、経営企画は計画と数字の管理に軸足を置くことが多いという違いがあります。小さな会社では一つの部署が両方を担うこともあります。
まとめ
経営企画は、会社全体の計画を立て、数字で進み具合を確かめ、経営陣と一緒に次の打ち手を考える仕事です。会社の成長段階によって、資金調達や投資家対応まで任されることもあります。
- 仕事は「事業計画・予算」「予実管理とKPI分析」「経営会議の運営」「資金調達・IR」「新規事業の検討」
- 経営企画は会社全体の未来、営業企画は営業部門、経理は過去の記録、財務は資金を主に扱う
- サクサク仕事探しの経営企画の求人は年収非掲載のものが見られ、面談で個別に決める形が多い
- 経理・財務、事業部の企画職、コンサル・金融などから移るのが一般的なルート
- 応募前は、担当範囲、会社の段階、報告先、経理・財務との分担を確認する
会社全体を見渡し、数字と言葉で経営を支える仕事に関心がある方は、上の求人から実際の募集内容をのぞいてみてください。
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経営企画とは?仕事内容・営業企画や経理との違い、1か月の流れと年収、未経験から目指す手順
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