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採用担当(リクルーター)の仕事内容|人事との違い・1日の流れ・年収レンジと未経験から目指す手順

採用担当(リクルーター)の仕事内容|人事との違い・1日の流れ・年収レンジと未経験から目指す手順

求人サイトで「採用担当」「リクルーター」という職種名を見かけて、面接をする人、という以上のイメージが湧かないという人は多いと思います。人事と何が違うのか、営業経験しかなくても応募していいのか、そもそも何をしている時間が一番長い仕事なのか——職種名はよく見るのに、中身が語られることの少ない仕事です。

この記事では、採用担当(リクルーター)という職種を「1週間のうち、何にどれだけ時間を使っているか」から整理します。人事の他の仕事との切り分け、1日の流れ、必要なスキル、求人票に出ている年収の実際、そして未経験からの入り方まで、実際に募集されている求人を見ながらまとめました。人事という職種の全体像を先に知りたい方は人事企画とはどんな仕事内容なのか?を先に読むと、この記事の位置づけがはっきりします。

採用担当(リクルーター)とは?仕事内容の全体像

採用担当は、ひとことで言えば「会社に人が入ってくる流れ」そのものを設計して回す仕事です。面接はその流れのなかの一場面にすぎません。実際の業務量でいうと、面接そのものより「面接にたどり着くまで」と「面接のあと」に使う時間のほうが長いのが、この職種の実像です。

採用担当の仕事は、おおまかに次の4つに分解できます。どれか1つだけを担当することもあれば、1人で全部を回すこともあります。求人票を読むときは、この4つのうちどこを任されるのかを確かめると、実際の働き方が見えてきます。

  • 採用計画をつくる……どの部署に、いつまでに、何人必要かを事業側と詰める。募集職種の要件を言語化する
  • 候補者を集める……求人票を書く、媒体やエージェントを選ぶ、スカウトを送る、イベントや紹介の導線をつくる
  • 選考を回す……書類確認、日程調整、面接、評価のとりまとめ、現場面接官との擦り合わせ
  • 入社まで伴走する……条件提示、意思確認、内定後のフォロー、入社初日の受け入れ準備

「人事」と「採用担当」はどう違うのか

人事という言葉は、実際にはかなり幅の広い領域を指します。採用担当はそのうちの入口部分を専門に扱う役割です。会社の規模によって、この切り分け方は大きく変わります。

領域主に扱うこと採用担当との関係
採用(リクルーティング)募集・選考・内定・入社受け入れここが担当領域の中心
労務勤怠、社会保険、給与計算、就業規則の運用入社手続きで接点がある。別担当のことが多い
人事制度・人事企画等級、評価、報酬設計、要員計画採用要件や提示年収の前提になる
育成・組織開発研修、オンボーディング、配置、定着支援入社後の活躍まで見る場合は兼務になりやすい

ここで押さえておきたいのは、小さな会社では4つ全部が「人事」1人の仕事になるということです。求人票の職種名が「人事」なのか「採用担当」なのかは、会社の規模と分業の進み具合を映しています。採用だけをやりたいのか、人事全体を見たいのかで、応募すべき求人が変わります。組織づくりの側面に関心がある方は、現場の声をまとめた人事・採用担当者に聞く「従業員の定着率向上のための取り組み」もあわせて読むと、入社後まで含めた仕事の広がりがつかめます。

事業会社の採用担当と、人材紹介・採用支援の会社の違い

求人を探していると、採用に関わる職種が2つの立場から募集されていることに気づきます。自社のために採る側と、他社の採用を支援する側です。同じ「採用」という言葉を使っていても、評価される成果が違います。

  • 事業会社の採用担当……自社に必要な人を採る。成果は採用人数だけでなく、入社後に活躍しているか・定着しているかまで含まれる
  • 人材紹介のアドバイザー……求職者と企業を仲介する。成果は成約数や売上として数字になりやすく、営業職に近い性格を持つ
  • 採用支援・採用コンサルタント……クライアント企業の採用活動そのものを設計・代行する。複数社を並行して担当する

実際の募集でも、この3つは別の職種として並んでいます。サクサク仕事探しの求人プールを調べたところ、事業会社側の「採用担当」「人事責任者」「人事シニアマネージャー」と、支援側の「採用コンサルタント」「リクルーティングアドバイザー」「両面型人材コンサルタント」が、それぞれ別の求人として掲載されていました。どちらの立場で採用に関わりたいのかは、応募前に決めておいたほうがよい分かれ道です。

採用担当の1日の流れ

採用担当の1日は、自分で決められない予定(面接)と、自分で動かせる仕事(設計・改善)の二層でできています。候補者と面接官の都合が優先されるため、まとまった作業時間は意識して確保しないと消えていきます。以下は中途採用を中心に担当する場合の一例です。

時間帯やっていることこの時間に効いてくること
9:30応募・スカウト返信の確認、書類選考、当日の面接資料の最終確認返信の速さが選考の進み方に効く。滞留を朝のうちに解消する
10:30候補者面接(オンライン1件)。終了後すぐに評価を記録記憶が新しいうちの記録。あとで書くと精度が落ちる
12:00昼休憩—
13:00現場部署との定例。要件の擦り合わせ、選考中の候補者の状況共有「何人ほしい」ではなく「どんな人か」を言語化してもらう場
14:00日程調整、エージェントへの返信、媒体の求人原稿の修正細かいが量が多い。ここを仕組み化できるかで負荷が変わる
15:30スカウト送信、候補者リストの作成母集団づくり。すぐ結果が出ないため後回しにされやすい
17:00内定者との面談、入社手続きの進捗確認内定辞退を防ぐ最後の工程。ここの丁寧さが数字を左右する
18:00採用数値の更新、翌日の準備応募数・通過率・辞退率を週次で見る習慣が改善につながる

この流れを見ると分かるとおり、面接に使う時間は1日のうち1〜2時間程度で、残りは調整・記録・改善に充てられます。繁忙期には面接が1日4〜5件入ることもあり、その場合は母集団づくりが翌週に押し出されます。新卒採用を担当する場合は年間のスケジュールが決まっているため、時期によって仕事の中身が大きく入れ替わるのも特徴です。

必要なスキルと知識

採用担当に求められるものは、人を見る目というより「言語化する力」と「段取りする力」に寄っています。現場が漠然と抱えている「こういう人がほしい」を要件に翻訳し、候補者に伝わる言葉に置き換え、抜け漏れなく選考を回す——この一連が仕事の核だからです。

スキル具体的に何ができることか身につけ方
要件の言語化「優秀な人」を、経験・行動・判断の具体で書き直せる現場へのヒアリングを毎回メモに起こし、求人原稿に落とす練習
候補者とのコミュニケーション相手の状況を引き出し、自社の情報を誇張せず伝えられる接客・営業・カスタマーサポートの経験がそのまま活きる
段取り・進行管理複数の選考を並行させ、連絡の遅れを出さない管理表をつくり、滞留している候補者を毎朝見る習慣
数値を読む力応募数・通過率・辞退率を追い、どこが詰まっているか特定できる表計算ソフトで歩留まりを集計するところから
労働関連の基礎知識労働条件の提示、雇用形態の違い、個人情報の扱いを誤らない実務で覚える部分が大きい。労務担当や社労士と連携する
文章を書く力求人原稿、スカウト文、内定通知が読みやすく正確反応を見ながら書き直す。採用広報の経験があると強い

資格については、採用担当になるために必須のものはありません。求人票で言及されることがあるのは社会保険労務士やキャリアコンサルタントですが、いずれも応募条件というより、労務や面談の知識を裏づける材料として扱われるのが一般的です。まずは実務経験、次に資格という順番で考えて差し支えありません。

もう1つ、近年の求人でよく問われるのが「採用を広報として考えられるか」という視点です。自社の魅力を言葉と発信で届ける部分は、広報やマーケティングの発想と重なります。この領域の考え方は広報・PRの仕事内容や採用ブランディングの考え方が参考になります。

年収の目安とキャリアパス

年収については、実際に掲載されている求人の書かれ方から話を始めるのが確実です。サクサク仕事探しの求人APIを55回呼び出して重複を除いたところ、求人プールは135件になりました。このプールのなかで人事・採用に関わる求人がどう掲載されているかを見ると、次のようになっています。

職種名(掲載どおり)立場年収の掲載雇用形態
採用担当事業会社非掲載正社員
採用コンサルタント採用支援非掲載正社員
人事責任者事業会社500万円〜正社員
人事シニアマネージャー事業会社500万円〜正社員
リクルーティングアドバイザー人材紹介312万円〜正社員
両面型人材コンサルタント人材紹介非掲載正社員

ここで最初に確認しておきたいのは、担当者クラスの「採用担当」「採用コンサルタント」はいずれも年収非掲載だったという事実です。これは特殊な例ではなく、プール135件のうち73件(約54%)が年収非掲載でした。求人の半数以上は、年収が求人票の段階では分からないと考えておいたほうが現実に近いということです。

一方で、責任者・マネージャー層には500万円〜の掲載が見られます。ただしこれは採用担当そのものの相場ではなく、人事部門を率いる立場の求人に付いていた金額です。参考として、同じプール内のコーポレート職種のマネージャー層では、経営企画マネージャーが500万円〜、経理マネージャーが600万円〜、広報PRマネージャーが450万円〜の掲載でした。いずれも管理職相当の募集であり、未経験や担当者クラスに当てはめて読むものではありません。

プール全体で年収が掲載されていた62件の分布は、300万円台16件・400万円台20件・500万円台7件・600万円台12件・700万円台以上7件でした。これは職種横断の数字であり、採用担当の平均でも業界平均でもありません。自分の想定年収を見積もるときは、平均値を探すより、応募先の求人票に書かれた金額と内訳(月給・賞与・みなし残業の有無)を1件ずつ確認するほうが確実です。

キャリアパスは大きく3方向

  • 人事全体へ広げる……採用から労務・制度・育成へ担当を広げ、人事マネージャー・人事責任者を目指す。上記のとおり責任者クラスの求人は年収が掲載されやすい
  • 採用の専門性を深める……特定領域(エンジニア採用、新卒採用など)に強い採用担当として、規模の大きい会社や成長中の会社へ移る
  • 支援側へ移る……人材紹介のアドバイザーや採用コンサルタントとして、複数企業の採用に関わる。営業的な成果が明確に評価される働き方

採用の経験は、事業と組織の両方を見る仕事へつながりやすいのも特徴です。どの部署に何人必要かを考える過程は事業計画の読み解きそのものなので、事業開発(BizDev)のような役割に近づいていく人もいます。技術職の採用を担当した経験から、エンジニアリングマネージャーのような現場のマネジメント職と深く組む形になることもあります。

未経験から採用担当を目指すには

採用担当は、他職種からの転向が比較的多い職種です。専門教育を受けていることが前提ではなく、前職の経験がそのまま活きる部分が大きいためです。入り方はおおむね次の4つに整理できます。

  • いまの会社で採用に関わる……現場社員として面接官を務める、リファラル採用に協力する、採用広報の記事に登場する。社内異動の実績をつくる最短経路
  • 人材紹介・採用支援の会社に入る……採用の場数を短期間で踏める。営業要素が強い一方、求人票の読み方と候補者対応が一気に身につく
  • 小さな会社の「人事」として入る……採用も労務も制度も担当する。守備範囲は広いが、人事全体の経験を早く積める
  • アシスタント・オペレーション職から入る……日程調整や候補者対応から始め、徐々に選考設計まで任される。募集は「採用アシスタント」「人事アシスタント」などの名称で出る

前職の経験は、こう読み替えられる

前職採用担当で活きる部分
営業相手の状況を引き出す力、数字を追って改善する習慣、社外との折衝
接客・販売初対面の相手との距離の取り方、説明の分かりやすさ、印象づくり
事務・アシスタント大量の日程調整と記録の正確さ。採用業務の土台そのもの
マーケティング・広報母集団づくりの設計、求人原稿やスカウト文の質、発信の組み立て
現場の専門職(制作・エンジニアなど)職種の中身が分かる。技術職や専門職の採用で要件を正しく翻訳できる

とくに最後の「現場経験のある人が採用に移る」パターンは、専門職の採用に強い担当者として評価されやすい入り方です。制作やエンジニアの仕事を知っている人は、求人票の要件を現場の言葉で書けるからです。どの職種がどうつながっているかを俯瞰したい方は、Web・アプリ業界の職種マップや広告・PR・マーケティング業界の構造が役立ちます。

求人票で確認したいポイント

採用担当の求人は、同じ職種名でも任される範囲が会社ごとに違います。応募前に次の7点を確認しておくと、入社後の「思っていた仕事と違う」を減らせます。

  • 中途か新卒か、両方か……仕事のリズムが根本的に変わる。新卒採用は年間スケジュールが固定、中途採用は通年で動く
  • 担当する範囲……計画づくりから任されるのか、選考オペレーションが中心なのか。募集要項の「業務内容」の並び順に表れやすい
  • 採用する職種……エンジニア採用か、営業採用か、全職種か。難易度も必要な知識も変わる
  • チームの人数と体制……1人人事なのか、複数人のチームなのか。1人の場合は労務や制度も兼務する可能性が高い
  • 年収の記載と内訳……非掲載の求人は珍しくない。掲載がある場合も、月給・賞与・みなし残業の有無まで確認する
  • 使っているツール……採用管理システム、スカウト媒体、エージェント経由の比率。仕事の進め方が具体的に見える
  • 働く場所……リモート可か、週何回出社か。面接がオンライン中心の会社ではリモート勤務の求人も見られる

ここまで読んで「自分に合いそうだ」と感じたら、実際にどんな募集が出ているかを見てみてください。求人票の書き方そのものが、その会社が採用をどう考えているかを映しています。

よくある質問

採用担当とリクルーターは同じ仕事ですか?

日本の求人票では、ほぼ同じ意味で使われています。強いて違いを挙げるなら、「リクルーター」は候補者を探して口説く部分を強調した呼び方として使われることが多く、スカウトやダイレクトリクルーティングが業務の中心にある場合に用いられる傾向があります。ただし会社ごとの言葉づかいの差が大きいため、名称ではなく業務内容の記載で判断してください。

人を見る目に自信がなくても務まりますか?

務まります。採用の判断は採用担当1人が下すものではなく、現場の面接官や責任者と評価をすり合わせて決めるのが一般的だからです。採用担当に求められるのは、判断そのものより「判断できる材料をそろえること」と「評価軸を事前に決めておくこと」です。感覚に頼らない選考設計ができる人のほうが、むしろ向いています。

成果はどう評価されるのですか?

採用人数だけで評価されることは少なく、応募数・書類通過率・面接通過率・内定承諾率・採用単価・入社後の定着といった複数の指標で見られるのが一般的です。人材紹介のアドバイザーのように売上が直接の成果になる働き方とは、この点が異なります。日々の仕事でどの数字を見ているかは、面接で質問してよい項目です。

年収を上げるにはどうすればいいですか?

求人の掲載傾向を見るかぎり、担当者クラスは年収非掲載の募集が多く、責任者・マネージャー層になると金額が掲載されやすくなります。採用だけでなく人事全体を見られるようになること、あるいは採用が事業の生命線になっている会社で専門性を発揮することが、現実的な道筋になります。ただしこれは求人の掲載傾向であって、昇給が約束されるものではありません。

未経験可の求人はありますか?

採用担当そのものの未経験可求人は、職種の性質上そう多くはありません。ただし人材紹介のアドバイザー職や、採用アシスタント職は未経験から募集されることがあります。まずはそこで場数を踏んでから事業会社の採用担当へ移る、という経路をとる人は少なくありません。募集の有無は時期によって変わるので、実際の求人を定期的に確認するのが確実です。

まとめ

  • 採用担当の仕事は面接だけではなく、計画づくり・母集団づくり・選考運営・入社まで伴走の4つに分解できる
  • 「人事」との違いは分業の度合い。小さな会社では採用・労務・制度・育成のすべてが1人の仕事になる
  • 事業会社の採用担当と、人材紹介・採用支援の職種は評価される成果が違う。どちらの立場で関わりたいかを先に決める
  • 求人プール135件のうち約54%が年収非掲載。担当者クラスの採用担当・採用コンサルタントも非掲載だった
  • 人事責任者・人事シニアマネージャーには500万円〜の掲載が見られるが、これは管理職相当の金額で担当者の相場ではない
  • 未経験からの入り方は社内異動・支援会社・小規模企業の人事・アシスタント職の4つ。営業や現場職の経験はそのまま強みになる

採用担当は、会社の将来を人の側から決めていく仕事です。自分が採った人が活躍していく様子を長く見られるという、この職種にしかない手応えがあります。気になる求人があれば、まずは1件ずつ業務内容の記載を読み比べてみてください。

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